関係代名詞 所有格 whose を自由自在に!

関係代名詞 所有格 whose を自由自在に!

 

前回までに 関係代名詞 主格関係代名詞 目的格 について説明してきました。今回は 関係代名詞 の所有格です。

 

「どうして関係代名詞を使うのか?」という理由が解かると、今回の関係代名詞 所有格の理解もスムーズに進むと思います。

  

 

関係代名詞 所有格が解かると以下の問題が出来るようになります!

関係代名詞 所有格2

 

・以下の日本語を英訳してみて下さい。

 

1.私はトムという名前の猫を飼っている。

2.山登りが趣味のその女性はとても痩せて見えます。

3.彼女には父親がスペイン語教師の友人がいる。

4.あなたは屋根が黄色の家が見えますか?

 

 

関係代名詞 所有格のポイント

関係代名詞 所有格3

 

・関係代名詞 所有格 攻略のポイントは以下になります。

 

 

英語の修飾に関する共通ルールを理解する。

関係代名詞の表をシッカリ覚える。

→関係代名詞の原理が理解出来ても、表を覚えていなければ正しく使えない。

 

関係代名詞 所有格 whose を使う理由を理解する。

 

 

関係代名詞の表を今一度確認!

 

・今一度、関係代名詞の表をシッカリ覚えてみましょう!これを覚えなければ何も始まりません!

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

 

 

英語全般の修飾ルールについて再確認

関係代名詞 所有格4

 

これまでお伝えしてきたように、英語の修飾(=説明)には共通したルールがあります。

 

修飾語句が短い時(=1語の時)は前に置き、修飾語句が長い時(=2語以上の時)は後ろに置くというルールです。

(※さらに修飾関の詳細について知りたい方は〝英語の修飾全般の共通ルールとは?〟を参照してみて下さい。)

 

関係代名詞 所有格 も例外ではありません。

 

所有格の場合も、先行詞(=関係代名詞の前に置き、関係代名詞以下により詳しく説明される部分)が人の場合、物の場合2つのケースがありますが、関係代名詞以下の長々した部分が先行詞を説明しています。

 

以下に人の場合、物の場合、それぞれ説明していきたいと思います。

 

 

関係代名詞 所有格 人の場合

関係代名詞 所有格5

 

関係代名詞 主格、目的格のところで述べてきたように、関係代名詞は2つの文章を組み合わせ、組み合わせる際に重複した部分を削るというプロセスがあります。

 

今回の所有格 人の場合も同じです。例えば、以下のような形になります。

 

・I know the lady.

・The lady’s hobby is climbing.

 

という2つの文があり、これを組み合わせ・・・・

 

・I know the lady whose hobby is climbing.

(私は趣味が山登りのその女性を知っています。)

 

関係代名詞 所有格6

 

 

という文にしています。2つの文章を組み合わせる際の手順は以下になります。

 

2つの文のどちらを骨格(=基盤)にするか?

説明で使う文のなかの重複部分を削る。

削った部分が文章のどの部分か?理解し、削った部分の代わりに関係代名詞で補う。

 

 

上記の〝I know the lady whose hobby is climbing.〟 という文は・・・

 

・ I know  the lady.を骨格としています。

・The lady’s hobby is climbing.を説明として使い、重複部分 the lady’sの部分を削ります。

 The lady’s hobby is climbing.

・削った部分が文章の中で ’s =~の という所有を表す言葉となっており人になっています。

 

の時に使える関係代名詞は以下の表のように who whose whom that that です。

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

削った部分の代わりに関係代名詞 所有格を補い・・・・

・I know the lady whose hobby is climbing. となります。

 

 

関係代名詞 所有格 物の場合

関係代名詞 所有格7

 

所有格 物の場合も同じです。例えば、以下のような形になります。

 

・I know the house.

・The house’s roof is green.

 

という2つの文があり、これを組み合わせ・・・・

 

・I know the house whose roof is green.

(私は屋根が緑色の家を知っています。)

 

関係代名詞 所有格8

 

 

という文にしています。

 

2つの文章を組み合わせる際の手順は以下でした。

 

2つの文のどちらを骨格(=基盤)にするか?

説明で使う文のなかの重複部分を削る。

削った部分が文章のどの部分か?理解し、削った部分の代わりに関係代名詞で補う。

 

上記I know the house whose roof is green. という文は・・・

 

I know the house. を骨格としています。

・The house’s roof is green.を説明として使い、重複部分 の部分を削ります。

(→The house’s roof is green.)

・削った部分が文章の中で ’s =~の という所有を表す言葉となっており物になっています。

 

物の時に使える関係代名詞は以下の表のように which whose which that that です。

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

削った部分の代わりに関係代名詞 所有格を補い・・・・

・I know the house whose roof is green. という形にしています。

 

 

関係代名詞 whose を使いこなすために

 

関係代名詞 whoseを使いこなせるようにするために、以下のような英文の続きを完成させていく作業を大量にすることで自在に文章が作れるようになります。

 

・I know the man whose・・・

・The girl whose ・・・

 

 

関係代名詞 所有格11

 

 

I know the man whose name is Taro.

I know the man whose hobby is swimming.

I know the man whose house is very old.

 

The girl whose father is a carpenter is very cute.

The girl whose name is Suzu is very popular now.

The girl whose dog is big is very tall.

 

 

 

冒頭の問題の解説

関係代名詞 所有格9

 

・冒頭の問題の解説です。

 

1番の問題「私はトムという名前の猫を飼っている。」ですが・・

答えは:I have a cat whose name is Tom.になります。

先行詞が猫なので、物扱いになります。

 

2番の問題「山登りが趣味のその女性はとても痩せてみえます。」ですが・・

答えは:The lady whose hobby is climbing looks very thin.

・先行詞がladyで人です。

・climingは動名詞になっています。

・look thin のlookは第2文型の形を使っています。

 

3番の問題「彼女には父親がスペイン語教師の友人がいる。」ですが・・

答えは:She has a friend whose father is Spanish teacher.です。

先行詞は友人なので人です。

 

4番の問題「あなたは屋根が黄色の家が見えますか?」ですが・・

答えは:Can you see the house whose roof is yellow?

先行詞は屋根なので物です。

 

 

重要文法用語のまとめ

 

関係代名詞 主格

関係代名詞 目的格

・先行詞

・所有格

 

まとめ

関係代名詞 所有格10

 

いかがだったでしょうか?関係代名詞 所有格 の whose をどうして使うのか?理解できたでしょうか?

 

関係代名詞の表を覚える。

2つの文を組み合わせ方を理解する。 

 

という2つをもう一度明確にしスムーズに攻略しましょう!

 

 

関係代名詞 目的格 理解は本当に大丈夫ですか?

関係代名詞 目的格 理解は本当に大丈夫ですか?

 

前回は 関係代名詞 主格 でした。

 

〝なぜ主格を使うのか?を文構造の観点から理解することが重要〟でした。今回もやはり、前回のように文章構造を理解することが非常に重要になります。

 

今回は 関係代名詞 目的格 について解説します。

 

 

関係代名詞 目的格が解ると以下の問題が出来るようになります。

関係代名詞 目的格2

 

・以下の日本語を英訳してみて下さい。

 

1.彼女は私が一番好きな女優です。

2.これは彼女が昨年買った家です。

3.私が知っているその女性は嘘つきだ。

4.彼が作ったカレーはまずかった。

 

 

関係代名詞 目的格 のポイント

関係代名詞 目的格3

 

・関係代名詞 目的格のポイントは以下になります。

 

英語の修飾に関する共通ルールを抑える。

英語の修飾全般 共通ルールとは?

 

関係代名詞の表を覚える。

関係代名詞 目的格 whom which thatを使う理由を理解する。

 

 

関係代名詞の表はシッカリ覚えている?

関係代名詞 目的格4

 

関係代名詞の原理が理解出来ても、基本的な知識を覚えていなければ、正確に関係代名詞を使った文章を作ることは出来ません。

 

ですから、まず以下の表は必ず覚えましょう!

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

 

表を覚えたら、関係代名詞 目的格の使い方について理解するだけです。以下で述べたいと思います。

 

関係代名詞 目的格 人の場合

関係代名詞 目的格5

 

〝I know the man (      ) he respects.〟の様な文法問題の解説を塾などでは『先行詞が人を表す言葉で、(   )以降の文章構造が、主語+動詞 という文章構造になっている時には関係代名詞 whomかthatを使いなさい』などと指導するケースもありますが、文章の構造の観点から考えていくと、より明確に考えられるようになります。

 

関係代名詞は2つの文章を組み合わせた形です。

 

関係代名詞主格のところでも述べたことですが、2つの文章を組み合わせる際、重複する部分を削ります。今回の目的格 人の場合は以下のような形になります。

 

・I know the girl.

・Ken likes the girl.

 

という2つの文章があり・・・・  これを1つにして・・・

 

・I know the girl whom Ken likes.

(私はケンが好きな女の子を知っています。)

 

関係代名詞 目的格9

 

となります。2つの文章を組み合わせる際の手順は以下になります。

 

2つの文のどちらを骨格(=土台)とするか?

説明で使う文の中の、骨格の文と重複する部分を削る。

削った部分が文章の中のどの位置であるか?を理解し、関係代名詞を補う。

 

記の完成した文は・・・・

 

〝I know the girl.という文章を骨格〟とし、この文の中のthe girlを説明する(=先行詞 the girl)ために・・・ 

 

〝Ken likes the girl.という文を説明〟で使っています。説明で使う文の中の骨格の文と重複している部分を削る形となるので・・・

 

Ken likes the girl. という形になります。削った部分が人を表す言葉で目的語になっています。削った部分の代わりに関係代名詞を配置するのですが・・・・

 

人の時に使える関係代名詞は以下の表のように・・・・who whose whom that that になります。

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

 

そして削った部分が目的語ですので・・・ 詳しく説明される言葉(=先行詞)the girl の直後に関係代名詞を配置し・・・

 

 

・I know the girl whom(=that) Ken likes. という形になります。

 

関係代名詞 目的格 物の場合

関係代名詞 目的格6

 

目的格 人の場合が解れば、目的格 物 の場合もスグに解ります! 

 

以下のような2つの文を繋いだ形が目的格 物の場合です。

 

・I know the dog.

・He bought the dog yesterday.

 

I know the dog 〟を骨格とし〝He bought the dog yesterday〟を説明で使うとします。骨格の文と、説明の文の中の重複している部分を見つけ、説明の方の重複部分を削る形なので、以下のようになります。

 

関係代名詞 目的格10

 

・He bought the dog yesterday.

 

骨格の文章と組み合わせるためには、削った部分の代わりに関係代名詞を使います。

 

削った部分は物です。物の時に使える関係代名詞は以下の表のように・・・which whose which that that になります。

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

さらに、削った部分は目的語であるので使える関係代名詞は・・・・ which that になります。

 

骨格の文章 I know the dog. の the dog 部分を説明するような形で文章を配置するので・・・ the dogの直後の説明で使う文章を配置します。

 

・I know the dog(←)he bought yesterday. 関係代名詞を配置すると・・・・

 

・I know the dog which (=that)he bought yesterday.  

 

となります。

 

関係代名詞 目的格 の英作が出来るようになるには?

 

2つの文を組み合わせで 関係代名詞 目的格 を作れる という事は解かったけれど、実際に英作文や英会話の時に関係代名詞 目的格を瞬時に駆使しながら、応用することが出来ない・・・ というケースもあると思います。

 

そのような場合には、以下のように練習してみると、応用力が付きます。

 

・I know the man whom(=that)

・The man whom(=that)

 

のような文章の一部を用意し、関係代名詞 目的格より後ろをドンドン練習する方法です。

 

1.I know the man whom(=that) she likes. 

2.I know the man whom(=that) he really adores.

3.The man whom(=that) she saw yesterday was very tall.

4.The man whom(=that) they respect is very popular among teenagers. などといった形です。

 

練習をする際、関係代名詞に慣れていない方は〝自分が作った文章が本当に正しいのだろうか?〟と思う方もいるかもしれません。

 

その際は〝文章を2つに分け、文章が成立するかどうか?〟と考えてみると良いでしょう。

例えば、1番 I know the man whom(=that) she likes. の場合・・・

 

・I know the man.

・She likes the man.

 

という形に分解することが可能です。(= She likes the man.  の目的語部分を削り、目的語部分が人であるので関係代名詞 whom か that を選択することになります。)

 

冒頭の問題解説

関係代名詞 目的格7

 

冒頭の問題の解説です。

 

1番の問題「彼女は私が一番好きな女優です。」ですが・・・ 

・答えは「She is the actress whom(=that)I like the best.」になります。

 

She is the actress. が骨格の文です。

・I like the actress the best.の the actress が重複しているので、省略し削った部分が人であり、目的語になっています。

 

 

2番の問題「これは彼女が昨年買った家です。」ですが

・答えは「This is the house which(=that) she bought last year.」になります。

 

・This is the house.が骨格の文です。

・She bought the house.の the house が重複しているので、省略し削った部分が物であり、目的語になっています。

 

 

3番の問題「私が知っているその女性は嘘つきだ。」ですが・・・

・答えは「The lady whom(=that)I know is a liar.」になります。

 

・The lady is a liar.が骨格の文です。

・I know the lady. のthe ladyが重複しているので、省略し削った部分が人であり、目的語になっています。

 

 

4番の問題「彼が作ったカレーはまずかった。」ですが・・・・

・答えは「The curry which(=that)he cooked tasted bad.」になります。

 

・The curry tasted bad.が骨格の文です。

・He cooked the curry.   のcurryが重複しているので、省略し削った部分がものであり、目的語になっています。

・動詞 taste は第2文型 SVC で使われています。

 

 

重要文法用語まとめ

 

関係代名詞 主格

・関係代名詞 目的格

・先行詞

 

 

まとめ

関係代名詞 目的格8

 

 

英語において、説明が長々とした場合はその説明を後ろに配置するのが共通のルールです。関係代名詞も同じように説明が長くなるので後ろに配置しています。

 

関係代名詞を を素早く攻略するためには・・・

 

関係代名詞の表をシッカリ覚える。

文章構造の理解が重要になります。

 

目的格を使う理由は文章の中の目的語の部分を削るためです。理屈を理解しないで、なんとなく丸暗記して〝that にしとけばおそらく正解だろう〟とすると、後々必ず問題が起きるので、理解し納得できるまで何度も読んで考えてみて下さい。

 

関係代名詞 主格 基礎からマスターしよう!

関係代名詞 主格 基礎からマスターしよう!

 

英文を読んでいると、単語を説明する(=修飾する)働きを持つ文法項目が出てきます。今回の「関係代名詞」も修飾する働きを持つ文法事項です。

 

今回は沢山ある関係代名詞の中の「主格」についてですが、中学生が塾などで関係代名詞を学習すると・・・ 

 

〝I know the man(    ) lives in Sapporo.〟 などという穴埋め問題が出てきて・・・以下のような説明を受けた方もいるかもしれません。

 

〝( )の前に人が来ていて(  )の後ろに動詞があれば「who」を入れなさい〟

 

説明は間違っていませんが、これだけを覚えていても、問題に正解できるだけであり、関係代名詞を使う理由の本質を理解した事にはなりません。

 

本質を理解すれば、上記説明の意味も解ります。また英文を理解しながら作ることが出来るので、英作文、スピーキング力向上にも繋がります。是非納得いくまで説明を読み考えてみて下さい!

 

 

関係代名詞 主格が解ると以下の問題が出来るようになります。

関係代名詞 主格2

 

・以下の日本語を英訳してみて下さい。

 

1.公園で踊っている人達を知っていますか?

2.先週開店したレストランは人気があります

3.彼女にはチョコレートを食べるのが好きな友達がいます。

4.雪で覆われた山が見えますか?

 

 

関係代名詞 主格 のポイント

関係代名詞 主格3

 

・関係代名詞 主格 のポイントは以下になります。

 

英語の修飾に関する共通ルールを抑える。

関係代名詞の表をシッカリ覚える!

関係代名詞の主格 who  which that を使う理由を理解する。

 

 

英語の修飾全般の共通ルールとは?

関係代名詞 主格4

 

関係代名詞に関して説明する前に、英語全般の修飾に関するルールについて、まずお伝えしたいと思います。その方が、関係代名詞の働きがより鮮明に理解出来るからです。

 

英語の世界では、以下のような共通ルールがあります。

 

説明が短い場合(=1語の時)は前に置き、説明が長い場合(=2語以上)は後ろに置く 

 

1. I have a black car.

2.Look at the running man.

3.Look at the broken car.

4. Do you have time to study English?

5. Look at the man running on the road.

6. Look at the car broken by Tom. 

 

上記6つの文ですが・・・

 

・1~3番の文は説明が短い場合です。

・4~6番の文は説明が長い場合です。 

 

簡単に解説すると・・・

 

1番では形容詞blackが単独で使われており、前からcarを説明しています。

 

関係代名詞 主格11

 

 

2番では現在分詞 runningが単独で〝走っている〟という意味で使われており前からmanを説明しています。

 

現在分詞の形容詞パターンがコレで見えた!

 

3番では過去分詞 brokenが単独で〝壊れている〟という意味で使われており前からcarを説明しています。

 

過去分詞の形容詞パターンを高速で理解しよう!

 

関係代名詞 主格13

 

 

4番では不定詞 が2語以上になり〝英語を勉強するための〟という意味で使われており後ろからtimeを説明しています。

 

不定詞の形容詞的用法が分かったよ!

 

 

5番では現在分詞が2語以上になり〝道路を走っている〟という意味で使われており後ろからmanを説明しています。

 

関係代名詞 主格12

 

 

6番では過去分詞が2語以上になり〝トムによって壊された〟という意味で使われており後ろからcarを説明しています

 

このように英語の修飾には、説明が1語の場合は前から、2語以上の場合は後ろから修飾するという共通性があります。

 

今回の関係代名詞は、2語以上ですので、後ろに配置し前の名詞を説明することになります。

 

 

 

関係代名詞の表

 

関係代名詞の原理を理解できたのに、英検やTOEICの問題で正解できない方の中には、〝必ず覚えなければならない関係代名詞の表を覚えていないから正解できない〟というケースがたまにあります。また英会話などで使う場合も同じです。覚えていなければ、素早く正確に使いこなすことはできません。

 

正確に関係代名詞を使うために、必ず以下の表を覚えて下さい。

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

 

関係代名詞 主格 人 の場合

関係代名詞 主格5

 

関係代名詞は2つの文の中の重複している情報を削り1つに組み合わせた形です。

 

例えば以下のような2つの英文があるとします。

 

・I know a girl.

・The girl lives in Tokyo.

 

この2つの中には重複している部分があります。girlの部分です。この重複部分を省略し関係代名詞を使って1つの文にまとめています。

 

I know a  girl who lives in Tokyo.

(私は東京に住んでいる女の子を知っています。)

 

関係代名詞 主格14

 

 

という形になるのですが、2つの文を組み合わせる時には以下のように考える必要があります。

 

どちらの文を骨格(=土台)とするか?

説明で使う文の中の、骨格の文と重複する部分を削る。

削った部分が文章の中のどの位置であるか?

 

 

上記の関係代名詞の文では、〝I know a girl.〟という文を骨格にし、girlの情報を〝The girl lives in Tokyo.〟の文を説明で使っています。そして、この説明の中のThe girl の部分が重複しているので、そこを削り関係代名詞を使って補う形になります。

 

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

上記表のように、人の時に使える関係代名詞は who whose whom that that になります。

 

先程の場合、削った部分が人で主語の部分です。

 

The girl lives in Tokyo.

 

削った部分の代わりに、関係代名詞を置かなければならないのですが・・・削った部分は「人」を表す言葉であり、主語の部分でしたので・・

 

表の中で使える関係代名詞は who と that になります。〝The girl (←who か that)lives in Tokyo.〟

 

骨格の文章の a girl を説明するためにThe girl (←whothat)lives in Tokyo.〟を使っているので・・・

 

I know a girl +〝The girl (←whothat)lives in Tokyo.〟となり・・・

 

I know a  girl whothat) lives in Tokyo. という文になります。

 

 

※詳しく説明されている言葉である a girl  の部分を先行詞と呼びます。

 

 

 

関係代名詞 主格 物 の場合

関係代名詞 主格6

 

主格 人の場合が解れば、物の場合も簡単に理解できます。

例えば・・・ 以下のような2つの英文があるとします。

 

・Ihave a dog.

・The dog has a long tail. 

 

関係代名詞 主格15

 

 

〝I have a dog.〟の方を骨格とし〝The dog has a long tail.  〟を説明で使うとします。この時に・・・

・The dogの部分が重複しているので削ります。 The dog has a long tail.

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

重複している部分が物なので(犬は〝物〟になります。)使える関係代名詞は which whose which that thatになります。

 

削った部分が主語なので使える関係代名詞は which と that になります。

 

The dog (←whichthat)has a long tail.

 

骨格の文章の a dog を説明するために〝The dog (←whichthat)has a long tail.〟を使っているので・・・

 

・I have a dog.  +〝The dog (←whichthat)has a long tail.〟となり・・・

・ I have a dog which(that)has a long tail.となります。

 

関係代名詞の英作文に慣れるには?

関係代名詞 主格9

 

関係代名詞の英作文は慣れるまで、他の文法項目とは違い難しく感じると思います。

 

関係代名詞の表を覚え、構造を理解できるようになったけれど、素早く英文を作るのに苦労する・・・ という方が案外多いのではないかと思います。

 

その時に重要になるのが以下の2つのポイントです。

 

関係代名詞の発想の仕方に慣れる。

関係代名詞の練習を大量に練習する方法を知る。

 

 

関係代名詞の発想の仕方

関係代名詞 主格10

 

「私は車を集めることが好きなその男性を知っています。」という文を英訳する時に、以下のように考えると良いと思います。

 

骨格をまず先に言う。

説明を後に付ける。 

 

上記の日本語の場合・・・・ 

 

骨格は「私はその男性を知っています。」です。ですから・・・・ 

 

・I know the man が先に来ます。そして、その後に説明を付け加える形になります。

 

説明は「車を集めることが好き」になります。

 

・likes collecting cars. になります。 

 

上記2つを足し算すると・・・

・I know the man who likes collecting stamps. という形になります。 

 

 

関係代名詞を大量に練習する方法

 

関係代名詞を使いこなすためには、大量の練習が必要です。私は以下のような形で訓練しました。

 

・I know the man who(=that)

・The man who(=that) 

 

のような形で大量にwho(=that)以下に文章を付ける練習をしてみるのです。例えば以下のようになります。

 

・I know the man who swims in this river every day.

・ I know the man who likes eating chocolate.

・ I know the man who always gets up late.  

・The man who likes playing the piano is my brother.

・The man who always gets up late is my cousin.

・The man who usually sleeps late at night goes to school late.

 

このような練習を大量にすると関係代名詞の文章は簡単に作れるようになるはずです。

 

 

冒頭の問題解説

関係代名詞 主格7

 

・冒頭の問題解説です。

 

1番の問題〝公園で踊っている人達を知っていますか?〟ですが・・・

・答えは:「Do you know the people who is dancing in the park?」です。

 

・主格で先行詞が人の時に使える関係代名詞 who を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

2番の問題〝先週開店したレストランは人気があります。〟ですが・・・

答えは:「The restaurant which opened last week is popular.」です。

 

・主格で先行詞が物の時に使える関係代名詞 which を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

3番の問題〝彼女にはチョコレートを食べるのが好きな友達がいます。〟ですが・・・

・答えは:「She has a friend who likes eating chocolate.」です。

関係代名詞 主格16

 

・主格で先行詞が人の時に使える関係代名詞 who を使っています。

・eatingの~ingは他動詞likeの目的語部分に置かれている動名詞です。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

4番の問題〝雪で覆われた山が見えますか?〟ですが・・・

答えは:「Can you see the mountain which is covered with snow?」です。

 

・主格で先行詞が物の時に使える関係代名詞 which を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

重要文法用語まとめ

 

・形容詞

現在分詞 修飾

過去分詞 修飾

不定詞の形容詞的用法

・関係代名詞 主格

・先行詞

・who

・which

・that

 

まとめ

関係代名詞 主格8

 

関係代名詞を使いこなすためには、まず必要な知識(関係代名詞の表)を覚える必要があります。

 

また、who や which を使う理由をきちんと理解しましょう。

 

原理が出来た後は、使いこなせるようになるまで大量に練習してみましょう!

 

 

good well 比較級 最上級 を本当に使いこなせていますか?

 good well 比較級 最上級 を本当に使いこなせていますか?

 

前回まで、比較級、最上級、原級比較についてお伝えしました。

 

それぞれのところでも述べたのですが、これらをシッカリ使いこなせるためには、形容詞副詞を意識することが重要でした。

 

今回は、比較級最上級の部分を学習していると登場する、betterやbestの部分です。

 

good well の比較級 最上級をシッカリ理解すると以下の問題が解ります!

good well 比較級 最上級2

 

以下の日本語を英訳して下さい。

 

1.この車はあの車より良い。

2.この本は5冊の中で一番良い。

3.私は彼女より上手に日本語を話せます。

4.彼女はこの町で一番上手に歌を歌う事が出来ます。

 

 

ポイント

good well 比較級 最上級3

 

goodとwellの比較級 最上級を使いこなすためのポイントは以下になります。

 

betterやbestなどをなんとなく使わない!

goodとwellの変化をキチンと覚えておく。

 

 

betterやbestを何故使う必要があるのか理解しよう!

good well 比較級 最上級4

 

「この本はあの本より良い」を英文にして下さい とお願いすると、案外多くの方が・・・・

 

1.This book is better than that book.と英作することが出来ると思います。

 

また、「私は彼女よりも上手にフランス語を話せます」を英文にして下さい とお願いすると・・・・

 

2.I can speak French better than her.と英作することが出来ると思います。

 

ところが「同じbetterになっていますが、意味合いが違う事を明確に理解していますか?」と尋ねると・・・

 

「え!」と驚く方がいます。

 

ここで驚く方は、betterを使う時に「何故betterを使う必要があるのか?」を意識していない事になります。

 

一般的er型比較級は、形容詞や副詞の本来の形にerを付けることによって(例えばtall→taller)比較級を作ります。

 

ところが上記の2つは、不規則変化型の比較級と言われ、単語のスペリングを変えて比較級を作るケースです。そして、goodとwellの比較級が同じ形であるため、混乱が生じやすいのです。

 

1番2番の問題が混乱する場合、1番のbetterはgood から派生し、2番のbetterはwellから派生している事が理解できていない と言う事になります。

 

☆この状況を改善する為には、以下の2点が重要になります。

 

better(bestもそう)がもともと何から派生しているのか意識すること。

goodやwellの変化をキチンと覚えること。

 

 

goodとwellの変化をキチンと覚えよう!

 

goodとwellは原級→比較級→最上級以下のように変化します。シッカリ覚えましょう!

 

good(良い)→better(より良い)→best(一番良い)

well(上手に)→better(より上手に)→best(一番上手に)

 

それぞれの変化をしっかり覚え、同じbetterやbestでも意味が違うことを意識することが重要です。

 

その他の正確に理解しておきたい比較級 最上級

 

比較級や最上級がちょっと複雑に感じるその他のケースです。品詞と意味を理解すると無理なく使いこなせるようになります。

 

far 比較級 最上級 使い分けを簡単に!

many much 比較級 最上級でまだ悩んでいるの?

bad 比較級 最上級 を3つのポイントで理解しよう!

 

 

冒頭の問題解説

good well 比較級 最上級5

 

冒頭の問題の解説です。

 

1.この車はあの車より良い。ですが・・・

 

・This car is better than that car.になります。形容詞『良い=good』が比較級になりbetterを使っています。

 

2.この本は5冊の中で一番良い。ですが・・

 

・This book is the best of the five.になります。形容詞『良い=good』が最上級になりbestを使っています。

 

3.私は彼女より上手に日本語を話せます。ですが・・

 

・I can speak Japanese better than her.になります。副詞『well=上手に』が比較級になりbetterを使っています。

 

4.彼女はこの町で一番上手に歌を歌う事が出来ます。ですが・・

 

・She can sing the best in this town.になります。副詞『well=上手に』が最上級になりbestを使っています。

 

 

重要文法用語おさらい

 

形容詞

副詞

比較級

最上級

原級比較

・不規則変化型比較級

・good-better-best

・well-better-best

 

まとめ

good well 比較級 最上級6

 

内容理解は深まりましたか?betterやbestを使っていても、意味が全く違う場合があるということです。

 

シッカリ理解し、betterやbestを使っても混乱しないようにしましょう!

 

使い分けに慣れない間は、英語を話したり、書く時に意識することは勿論ですが、英文を読んでいてbetterやbestが出た時に「これらは元々どのような形と意味であったのか?」と確認する習慣を付けると良いと思います。

 

 

原級比較を2分30秒で理解してみよう!

原級比較

 

前回までに比較級最上級について解説してきました。基本ルールは理解出来ているでしょうか?

 

実は、比較級と最上級についての基本が分かっていると、今回の原級比較は簡単です。ポイントを抑えて効率よく理解しましょう!

 

 

原級比較が理解できると以下の問題が出来るようになります!

原級比較2

 

以下の日本語を英語にしてみましょう!

 

1.この車はあの車と同じ位値段が高い。

2.この国はあの国と同じ位大きい。

3.私は私の兄と同じ位早く起きる。

4.彼女は彼女の先生と同じ位流暢にスペイン語を話す。

 

 

ポイント

原級比較3

 

原級比較を理解するためのポイントは以下になります。

 

原級比較の基本的な形は? 

どのような品詞を原級比較にすることが出来るか?

 

 

 

原級比較の形と意味

原級比較4

 

〝as  as 構文は AはBと同じ位・・・だ〟という意味になります。

 

例えば・・・

 

・This building is as tall as that building. 「この建物はあの建物と同じ位高い」という形です。

 

as  asの間に形容詞や副詞を入れて 同じ位・・・だ という意味で使います。形容詞や副詞を使うというのは、比較級や最上級の場合と同じです。 

 

形容詞や副詞が入ります〟 と言っても、イマイチぴんと来ない方もいるかもしれませんので、以下で記したいと思います。

 

 

どのような品詞を原級比較にすることが出来るのか?

 

上述したように、比較級や最上級の場合と同じように、形容詞や副詞を原級比較にする事が出来ます。

 

ピンと来ない場合は・・・

 

同じ位○○○だ」 の○○○ に入る言葉を色々考えてみると良いと思います。

 

同じ位背が高い(形容詞)

同じ位美しい(形容詞)

同じ位大きい(形容詞)

同じ位新しい(形容詞)

同じ位一生懸命に(副詞)

同じ位注意深く(副詞)

同じ位早く副詞)

 

以上のように○○○の部分に入る言葉は形容詞や副詞になることが理解できると思います。

 

※ 形容詞の基本的な〝働き〟と〝位置〟について更に知りたい方は・・

→ 形容詞 参照してみて下さい。

 

※  副詞の基本的な〝働き〟と〝位置〟について更に知りたい方は・・

→ 副詞 参照してみて下さい。

 

原級比較は非常にシンプル!

 

比較級や最上級の場合は、形容詞や副詞の音節の長さによって、形を少しだけ変えるものと、他の単語と組み合わせるなどありましたが、原級比較は非常にシンプルです。

 

形容詞や副詞であれば、音節が短くても長くても、そのまま as      as の間に入れていく」形になります。

 

・This building is as tall as that building.(この建物はあの建物と同じ位古い。)

 

・She is as beautiful as her sister.(彼女は彼女の妹と同じ位美しい。)

 

・I work as hard as him.(私は彼と同じ位一生懸命に働く。)

 

・He drives as carefully as his friend.(彼は彼の友人と同じ位注意深く運転する。)

 

 

冒頭の問題解説

原級比較5

 

冒頭の問題解説です。

 

1番の「この車はあの車と同じ位値段が高い。」ですが、値段が高い=形容詞(3音節)になります。原級比較の場合は、音節が長くてもとにかくas と as の間に入れる形になるので、This car is as expensive as that car.になります。

 

2番の「この国はあの国と同じ位大きい。」ですが、大きい=形容詞(1音節)になります。This country is as large as that country.

 

3番の「私は私の兄と同じ位早く起きる。」ですが、早く=副詞(2音節)になります。I get up as early as my brother.

 

4番の「彼女は彼女の先生と同じ位流暢にスペイン語を話す。」ですが、流暢に=副詞(3音節)になります。She speaks Spanish as fluently as her teacher.

 

重要文法用語のまとめ

 

・原級比較

比較級

最上級

形容詞

副詞

 

まとめ

原級比較6

 

原級比較は、比較級や最上級に比べて非常にシンプルで簡単だと思います。

 

比較級や最上級の理解が不十分な方は、この際もう一度それぞれのところに戻り、復習してみると良いでしょう。特に、それらの基本的な形と、形容詞、副詞がどのようなものか?理解する事が重要になります。

 

それぞれの知識が連動して、記憶に残りやすくなると思います。

 

 

最上級の英語 3つのポイントを掴んで〝最速で〟理解しよう!

最上級の英語 3つのポイントを掴んで〝最速で〟理解しよう!

 

 

前回は比較級についての解説でした。今回は、最上級についてです。比較級の時の考え方が解ると50パーセントは既に最上級を理解出来ていると考えて大丈夫です。

 

最上級のポイントを掴んでサクサク理解しましょう!

 

 

最上級が分かると以下の問題が出来るようになります!

最上級2

問題:以下の日本語を英訳してください。

 

1.この学校は日本で一番古い。

2.彼は5人の中で一番一生懸命に働く

3.この絵は世界で一番高い。

4.彼女は彼女の友人達の中で一番手早く料理が出来る。

 

 

 

ポイント

最上級3

 

 

最上級を理解する為のポイントは以下になります。

 

どのような品詞を最上級に出来るのか?

基本的な最上級の形を理解する。

前置詞 in と of の使い分け。

 

 

どのような品詞が最上級になるか?

 

最上級を作る時に、なんとなく形を変えて作っている方が多いと思います。自分にとって身近な文章であれば、なとなく出来てしまうので、原理を理解せずになんとなく進める方が多いと思います。

 

例えば〝「彼はこのクラスの中で一番背が高い」という日本語を英訳してください。〟とお願いすると、相当数の方が出来てしまうと思います。

 

ところが〝「彼はこの部署の中で一番勤勉に働きます」という日本語を英訳してください〟とお願いすると、少し出来る人が減ってしまうかもしれません。

 

これは〝勤勉に〟という英単語を知らない という理由も勿論あると思いますが、品詞を理解していない 事も考えられます。

 

どのような品詞が最上級になるのか?という原理が理解できると、自分の知らない英単語でもそれなりに、英作が出来るようになるものです。

 

では、どのような品詞が最上級になるのか?というと・・・ 

 

形容詞

副詞 

 

の2つになります。

 

例えば・・

 

「彼はこのクラスの中で一番背が高い」という日本語の場合、〝背が高い〟は形容詞になります。

 

一方、「彼はこの部署の中で一番勤勉に働きます」という日本語の場合、〝勤勉に〟は副詞になります。

 

もし、「どのような品詞が最上級になるのか?」と分からなくなったら〝一番〟という言葉を付ける事が出来る言葉を考えてみると良いと思います。「一番」の後ろに付ける事が出来る言葉は〝形容詞〟と〝副詞〟になります。

 

一番高い

一番安い

一番大きい

一番小さい

一番早く

一番遅く

一番勤勉に

一番素早く

 

最上級に出来る部分は形容詞か副詞になるので、実際に英作をする時に、どの日本語部分が形容詞や副詞であるのか?を意識することが重要になります。

 

※形容詞の〝働き〟と〝位置〟に関して詳細を知りたい方は・・

→ 形容詞 を参照してみて下さい。

 

※副詞の〝働き〟と〝位置〟に関して詳細を知りたい方は・・

→ 副詞 を参照してみて下さい。

 

最上級の基本的な形

 

最上級の基本形は以下の2つになります。

the + est 型

the most 型 

 

以下でそれぞれについて詳細な解説をしていきたいと思います。

 

 

the+est型 最上級

最上級4

 

比較級のところでは、〝1音節及び1部の2音節の形容詞や副詞はer型の比較級になります。〟と記しましたが、その考え方がここでも活かせます。 (※1音節、2音節に関しては比較級のページの中の 〝er型比較級〟 を参照してみて下さい。)

 

1音節及び1部の2音節の形容詞や副詞はthe + est 型の最上級の形にしていく」という事になります。

 

例えば、以下のような英文です。

 

This is the tallest tower in the world.

(これは世界で一番高い塔です。)

 

形容詞 tall は1音節なので、the + est で最上級にしています。

 

 

the+most型 最上級

最上級5

 

the+most型 最上級は形容詞や副詞の音節が2音節以上の場合」です。(既に述べたように2音節でもest型になる例外もあります。)

 

この説明が複雑に感じる方は、〝綴りが6文字以上のものは the+most型 最上級にしていく〟(一部例外もあります。) と考えると良いと思います。

 

the+most型 最上級の例を以下に記したいと思います。

 

・She is the most popular actress in this country.(彼女はこの国で最も人気のある女優です。)

 

 

 

最上級と前置詞 in と of の使い分けについて

最上級6

 

最上級の文章を作る時に「~の中で」という表現が一緒に出てくることが多いです。

 

の時に、前置詞 〝in〟 を使っている場合と 〝of〟 を使っている場合がありますが、迷う方がいるのではないかと思います。例えば、以下のような場合です。

 

1.He is the tallest in his class.(彼はこのクラスの中で一番背が高い。)

 

2.She is the most beautiful of her friends.(彼女は友人達の中で一番美しい。)

 

1の文の中では、前置詞 〝in〟 を使い、2の文の中では 〝of〟 を使っています。これら2つを正確に使い分けられる必要があります。 識別する為に、以下のように考えると、シンプルでわかりやすいと思います。

 

・in+グループ名や空間

・of+構成員や構成要素  

 

練習問題をやりながら、考えてみると、より理解が深まると思います。

 

a:この学校の中で→(     ) this class.

b:私のクラスメートの中で→(  )my classmates

c:全ての街の中で→(       )all the cities

d:あの街の中で→(   )that city

 

正解は a:in  b:of c:of d:in です。 

 

 

 

冒頭の問題解説

最上級7

冒頭の問題の解説です。

 

1番の問題「この学校は日本で一番古い。」は・・

 

This school is the oldest in Japan.になります。

形容詞 old は1音節の形容詞なので the + est で最上級を作ります。「日本」は空間になるので、前置詞は in を使います。

 

2番の問題「彼は5人の中で一番一生懸命に働く。」は・・

 

He works the hardest of the fiveになります。

副詞 hard は1音節なので the + est で最上級を作ります。「5人の中で」は構成要素なので、前置詞は of を使います。

 

3番の問題「この絵は世界で一番高い。」は・・

 

This picture is the most expensive in the world.になります。

形容詞 expensive は3音節なので the most を使い最上級を作ります。 「世界」は空間になるので、前置詞は in を使います。

 

4.彼女は彼女の友人達の中で一番手早く料理が出来る。

 

She can cook the most quickly of her friends.になります。

副詞 quickly は2音節なので the most を使い最上級を作ります。「友人達の中で」は構成要素なので、前置詞は of を使います。

 

 

 

重要文法用語おさらい

このページで出てきた重要文法用語のおさらいです。以下の文法用語の中で理解していないところがあれば、上記の説明をもう一度読んだり、関連リンクを参照してみましょう!

 

形容詞

副詞

・1音節 2音節

・the+est型  最上級

・the most型 最上級

・最上級のinとof

 

まとめ

最上級8

 

どのような品詞が最上級になるのか?という事を理解し、最上級に必要なポイントを習得すると案外ラクに習得できると思います。

 

最上級は理解できたけれど、比較級の理解が怪しいと思う方は、この際一緒に学習してみましょう。最上級の考え方と根本は似ているので理解に時間がかからない筈です。

 

比較級の英語 品詞の観点から理解していますか?

比較級の英語 品詞の観点から理解していますか?

 

比較級を苦手とする方がたまにいます。

 

いくつか傾向があるのですが・・・・

 

一番多いのは「どのような言葉を比較級に出来るのか?」という点が掴めていないパターンだと思います。次に多いのは「比較級を使った特殊な構文」です。これについては、いずれまた別な機会に扱いたいと思います。

 

今回は、「比較級の基本」について、まとめてみたいと思います。

 

 

比較級が解ると以下の問題が理解できるようになります!

比較級1

 

Q.以下の日本語を英語にしてみましょう!

 

1. この橋はあの橋より古い。

2. 彼は私より早く起きます。

3. 彼女の母は彼女より美しい。

4. 彼は彼の友人よりも流暢にフランス語を話せます。

 

 

 

ポイント

比較級2

 

比較級を理解する為のポイントは以下になります。

 

どのような品詞が比較級になるのか理解する。

基本的な比較級の形を理解する。

 

 

 

どのような品詞が比較級になるか?

 

比較級の文を作る時に、なんとなく比較級にしている方が多いように思います。

 

私も実際そうでした。英語をよく理解していなかった時に「この学校はあの学校より古い」は簡単に英作出来ても、「彼は私よりも一生懸命に働きます。」という文章を作るのに苦労しました。

 

これは、比較級の形を理解していなかったからではなくて〝どのような品詞が比較級になるのか理解していなかった〟事が原因です。よって、比較級にできる品詞を理解する事が重要です。

 

比較級に出来る品詞は・・・

 

形容詞

副詞

 

になります。

 

例えば「この学校はあの学校より古い」という日本語の場合、〝古い〟が形容詞になります。一方「彼は私よりも一生懸命に働きます。」という文章の場合〝一生懸命に〟が副詞になります。

 

もし「どのような品詞を比較級の形に変えることが出来るのか?」と悩んだら、「より」という言葉を付ける言葉を考えてみると良いと思います。「より」の後ろに続く言葉は、形容詞か副詞になります。

 

より古い

より早い

より賢い

より美しい

より高い

より注意深く

より素早く

より低く

より一生懸命に

 

比較級になる部分は形容詞、副詞なので、実際の英作文で比較級の文章を作る時に、どの日本語部分が形容詞であるか?副詞であるか?を意識する事が重要になります。

 

※形容詞の基本的な〝働き〟と〝位置〟について知りたい方は・・

→ 形容詞 を参照してみて下さい。

 

※副詞の基本的な〝働き〟と〝位置〟について知りたい方は・・

→ 副詞 を参照してみて下さい。

 

 

比較級の基本的な形

 

比較級の形は以下の2種類になります。

 

er +than

more+than

 

になります。

 

以下でそれぞれの詳細について解説したいと思います。

 

er型 比較級

比較級4

 

 

er型の比較級は、形容詞や副詞の音節が1つの単語及び1部の2音節の単語になります。

 

1音節とか2音節というのは、以下のようなことを言います。

 

big=1音節

pretty→pret・ty=2音節

 

さて、話をもう一度〝er型の比較級は、形容詞や副詞の音節が1つの単語及び1部の2音節の単語〟に戻します。

 

例えば、small=小さい (形容詞) hard=一生懸命に(副詞) などは1音節です。ですから、erを付けて比較級にしていく方向になります。

 

・smaller=より小さい

・harder=より一生懸命に 

 

また、clever(賢い)やnarrow(狭い)は2音節の単語ですが(一般的に2音節になるとmore型比較級になる。)erを付けて比較級にしていきます。

 

文法書などの解説を読んでいると、音節の数で説明していますが、大概つづりが5文字未満である場合はer型の比較級になると考えておけば間違いないでしょう。綴りが短ければ、音節は自然に少なくなってしまう為です。実際の例文で見てみましょう。

 

・This cake is smaller than that cake.(このケーキはあのケーキより小さい) 

 

small=小さい 形容詞 に er を付け比較級にしています。thanの後ろに あのケーキという比較対照が来ています。

 

・I work harder than him. (私は彼よりも一生懸命に働く)

 

hard=一生懸命に 副詞 にer を付け比較級にしています。thanの後ろに him という比較する対象が来ています。

 

このように、than の後ろには比較する対象を置きます。

 

more型 比較級

比較級5

 

 

more型の比較級は、形容詞や副詞の音節が2音節以上になる場合です。(ただし、すでに述べたように、2音節でもer型になる場合もあります。)

 

もし、この説明が分かりにくければ、綴りが6文字以上の形容詞や副詞と考えておくと良いと思います。(一部例外はあります。)綴りが増えると、音節の数が増えるのが一般的だからです。実際の例文で見ていきましょう。

 

・This picture is more famous than that picture.(この絵はあの絵よりも有名です。)

 

famous=有名な 形容詞はmoreを使って比較級にしています。thanの後ろにthat picture という比較対象を置いています。

 

・He drives more carefully than his sister.(彼は彼の妹よりもより注意深く運転します。)

 

carefully=注意深く 副詞はmoreを使って比較級にしています。thanの後ろにthat picture という比較対象を置いています。

 

このように、than の後ろには比較する対象を置きます。

 

 

 

冒頭の問題解説

比較級6

さて、冒頭の問題の解説です。

 

1番「この橋はあの橋より古い。」ですが・・・〝古い=old〟は形容詞で、綴りが短いので er型の比較級を使っていく事になります。This bridge is older than that bridge.になります。

 

2番「彼は私より早く起きます。」ですが・・・〝早い=early〟は副詞で、綴りが短いので er型の比較級を使っていく事になります。He gets up earlier than me.になります。

 

3番「彼女の母は彼女より美しい。」ですが・・・〝美しい=beautiful〟は形容詞で、綴りが長いので more型の比較級を使っていく事になります。Her mother is more beautiful than her.

 

4番「彼は彼の友人よりも流暢にフランス語を話せます。」ですが・・・〝流暢に=fluently〟は副詞で、綴りが長いので more型の比較級を使っていく事になります。He can speak French more fluently than his friend.

 

 

 

重要文法用語おさらい

 

このページの中で出てきた重要キーワードです。理解が出来ていないと思われるものは、再度説明に戻って確認してみましょう!

 

形容詞

副詞

・1音節・2音節

・er型比較級

・more型比較級

 

まとめ

比較級8

 

 

比較級を理解するポイントは、どのような品詞を比較級にする事が出来るか?という事、er型とmore型の使い方を理解することになります。

 

比較級の原則を把握出来たら、実際に英文を作りながら、練習すると段々上手になると思います。

 

不定詞の副詞的用法を7分で理解しよう!

不定詞副詞的用法

 

これまで、不定詞の名詞的用法不定詞の形容詞的用法についてお伝えしました。

 

名詞や形容詞がそれぞれどういう物であるか?をシッカリ理解する事によって、理解が一層深くなったと思います。

 

今回は「不定詞の副詞的用法」についてお伝えしたいと思います。

 

 

不定詞の副詞的用法が理解できると以下の問題が理解できるようになります!

不定詞 副詞的用法2

 

Q1:以下の日本語を英訳してみて下さい。

 

α:アメリカに行く為に彼女はお金を貯めている。

β:彼女はその知らせを聞いて驚いた。

 

 

Q2:以下の英文と同じ不定詞の用法を使っているものをA~Dから選択して下さい。

 

・I went to the postoffice to send a letter.

 

A: He likes to eat ramen.

B: He went to the park to see his friends.

C: I am happy to see you.

D: I don’t have enough time to cook curry.

E: His hobby is to listen to music.

 

 

 

 

不定詞の副詞的用法を攻略する為のポイント

不定詞 副詞的用法3

 

不定詞の副詞的用法を理解する為のポイントは以下になります。

 

副詞とは何かを理解する。

不定詞の副詞的用法の場合の日本語訳を理解する。

不定詞の副詞的用法の位置を理解する。

 

 

副詞ってナニ?

不定詞 副詞的用法7

 

不定詞の副詞的用法を理解する為には、まず副詞が何かを理解する必要があります。

 

副詞は簡単に言うと、名詞以外の言葉を説明できる言葉です。以下に例を示したいと思います。

 

 

1.早く 起きる

2.とても 速い 列車

3.かなり  ゆっくり  走る 

 

1番の場合、〝早く〟という言葉が、動詞〝起きる〟を説明しています。〝早く〟は動詞を説明する副詞です。

 

2番の場合、〝とても〟という言葉が、形容詞〝速い〟を修飾(=説明)しています。〝とても〟は形容詞を説明する副詞として使われています。ちなみに〝速い〟は、名詞〝列車〟を説明しています。

 

3番の場合、〝かなり〟という言葉が、副詞〝ゆっくり〟を説明しています、〝かなり〟は副詞を説明する副詞となっています。ちなみに、副詞〝ゆっくり〟は動詞〝走る〟を説明しています。

 

このように副詞は名詞以外の言葉を説明できる言葉です。

 

※副詞の働きや文中での位置について更に詳細を知りたい方は・・

副詞 を参照してみて下さい。

 

不定詞の副詞的用法の日本語訳は?

 

不定詞の副詞的用法に関して、英文法書などを読んでみると・・

 

~するために」

「~して」

 

・「~するために」=目的用法

・「~して」は感情用法 

 

などと記されてます。これはその通りで、これを覚えても勿論役に立つのですが、丸暗記しなくても、上記で記した副詞の原理が解ると、和訳は勝手に判るようになります。

 

以下に目的用法、感情用法の場合の日本語訳について説明したいと思います。

 

不定詞の副詞的用法-目的

不定詞 副詞的用法4

 

副詞的用法の目的用法というのは、例えば以下のような日本語訳の場合になります。

 

「私はパーティーに出席するために、ホテルに行った。」

 

英語に直すと、以下のような形になります。

 

・I went to the hotel to attend the party.

 

下線部が副詞的用法で使われている不定詞になります。

 

先程、副詞の働きの説明の部分で、副詞は動詞を説明できる(〝早く 起きる〟の文です。 ) と記しましたが、ここでは、パーティーに参加する為に という部分が、動詞〝行った〟を説明しています。副詞の働きに合致しています。

 

和訳を無理に覚える必要はない と記しましたが、動詞〝行った〟を説明する ということになると、自動的に〝~するために〟という日本語になってしまいます。

 

目的用法の位置

 

不定詞の副詞的用法の目的の意味(=~するために)で不定詞を使う時は、2つの位置に配置する事が可能です。

 

例えば、先程の私はパーティーに出席するために、ホテルに行った。』という文の場合・・

この場合、以下のように英文を書くことができます。

 

1. To attend the party, I went to the hotel. 

2. I went to the hotel to attend the party.

 

1のように文頭に置いたり、2のように後ろに置く 事が出来ます。 文頭に置く場合は、通常カンマを付けます。

 

~するために の意味を持つ表現

 

~するために という目的の意味を明確にしたい時に以下の2つの表現を使うと、目的であるという事が明確になります。

 

in order to

so as to

 

どちらも 〝~するために〟 という意味で使います。

 

以下のように使う事が出来ます。

 

In order to pass the exam, you have to study hard.

・I got up early so as to finish my homework. 

 

in order to や so as to を使うことによって、以下のような曖昧さがなくなります。

 

・I bought a book to study English. という英文がある時に・・・

 

to study English の部分を不定詞の副詞的用法と考え・・・動詞〝bought〟を説明していると考えると・・・ 

 

『私は英語を勉強する為に本を買った』という訳になります。

 

一方・・・

 

to study English の部分を不定詞の形容詞的用法と考え・・・ 前の名詞 〝a book〟を説明していると考えると・・・ 

『私は英語を勉強する為の本を買った。』となります。 

 

ここで目的の意味を表す ・in order to や ・so as to を使うと・・・

 

・ I bought a book in order to(=so as to) study English. となり・・・・

『私は英語を勉強する為に本を買った』となり、解釈に迷いが生じません。

 

 

※〝~するために〟という意味は接続詞を使った構文で表現することも可能です。

so that ~するために

 

 

不定詞の副詞的用法-感情

不定詞 副詞的用法5

 

副詞的用法の、感情用法の場合、以下のような日本語になります。

 

「私はあなたに会えて嬉しいです。」

 

英語に直すと、以下のような英文になります。

 

・I am glad to see you.

 

先程、副詞の働きの説明の部分で、副詞は形容詞を修飾(=説明)できる(〝 とても 速い 列車〟の文です。 ) と記しましたが、ここでは、〝あなたに会えて〟=〝to see you〟 という部分が、形容詞〝嬉しい〟を説明しています。副詞の働きの一つである=〝副詞は形容詞を説明できる〟に当てはまっています。

 

感情表現の位置と感情表現の形容詞

 

例えば、上の文のように、不定詞の感情表現を置く位置は、〝感情を表す言葉の後ろ〟になります。英会話や英作文で、この用法を応用する為には、以下のような、感情を表す言葉を沢山知っておくことが重要になります。

 

・happy

・glad

・pleased

・sad

・angry

・excited

・bored

・interested

 

冒頭の問題解説

不定詞 副詞的用法9

 

Q1

 

問題α:「アメリカに行く為に彼女はお金を貯めている。」正解は・・・

 

・She is saving up money to go to America.

To go to America, she is saving some money.

 

になります。下線部分を不定詞の副詞的用法〝目的〟で使い動詞を説明しています。副詞=動詞を説明できる というルールに当てはまっています。

 

β:「彼女はその知らせを聞いて驚いた。」正解は・・

 

・She was surprised to hear the news.

 

になります。下線部分が不定詞副詞的用法〝感情〟になっています。形容詞扱いのsurprisedを説明しています。副詞=形容詞を説明できる というルールに当てはまっています。

 

Q2の問題ですが、正解はBになります。

 

まず、I went to the post office to send a letter. ですが、これは不定詞の部分が〝~するために〟という意味で副詞的用法の目的用法になっています。

 

A:の He likes to eat ramen.は不定詞部分が〝~すること〟という意味で不定詞の名詞的用法になっています。不定詞部分が他動詞likeの目的語として使っています。

(※他動詞が良く分からない方は 自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで! を参照してみて下さい。)

 

B:の He went to the park to see his friends.は不定詞部分が〝~するために〟という意味で副詞的用法の目的用法になっています。よって正解はBになります。

 

C:の I am happy to see you.は不定詞部分が〝~して〟という意味で副詞的用法です。形容詞happyを説明する感情用法になっています。

 

D:の I don’t have enough time to cook curry.は不定詞部分が〝~するための〟という意味で、名詞のtimeを説明する不定詞の形容詞的用法になっています。

 

E: His hobby is to listen to music.は不定詞部分が〝~すること〟という意味で名詞的用法になっており、補語として使われています。

 

 

 

まとめ

不定詞 副詞的用法6

 

不定詞の副詞的用法を理解するには、まず副詞の働きをシッカリ理解する事が重要になります。それが理解できると、和訳の方法が自動的にわかります。

 

また、どの位置に不定詞を配置するのか?と言う事が重要になります。

 

ポイントを抑えたら、英文を読みながら、不定詞に注目し分析してみたり、実際の英会話や英作文で使用してみると、応用自在の知識に変化させることが出来ると思います。

 

不定詞の形容詞的用法が分かったよ!

不定詞の形容詞的用法

 

前回は、様々な意味を持つ不定詞の名詞的用法についての話でした。

 

今回は不定詞を形容詞的に使った場合の話です。いくつかのポイントを理解し記憶すると、そんなに難しいものではありません。

 

特に、中学校や高校で英文法をなんとなく理解していた方は、知識をより深く捉えることが出来て、英作文や英会話で活用できる知識に変化すると思います。

 

不定詞の形容詞的用法が解ると以下の問題が理解出来ます。

不定詞 形容詞的用法1

 

以下の単語を並べ替えて意味の通る英文にしてください。

 

1.{something  nibble   you   do  to   ?   want  }

2.{ many  have  about  things  I  talk  to  .}

 

※答えは以下の説明で出てきます!

 

不定詞の形容詞的用法を理解する為のポイント

 

定詞の形容詞的用法を理解する為のポイントは以下になります。

 

 

形容詞とは何かをまずシッカリ理解する。

不定詞の形容詞的用法の意味

不定詞を形容詞的に使う場合の配置する位置

 

 

形容詞の理解は大丈夫?

不定詞 形容詞的用法3

 

不定詞の形容詞的用法を理解する為には、まず形容詞の理解が重要になります。

 

現在分詞の形容詞パターンのページでも記しましたが・・・ 

 

形容詞には使い方が2つあります。

 

・名詞を説明する

・補語として使う

 

今回は『名詞を説明する』方がテーマになっています。

 

例えば『ビル』という名詞がある時に、これを説明することが出来る日本語の単語を考えてみると・・・以下のようなものが考えられます。

 

高い ビル

新しい ビル

近代的な ビル 

 

『高い』『新しい』『近代的な』これら全ての単語は名詞「ビル」を説明しています。これらは全て名詞を説明する言葉で形容詞になります。

 

そして、英語には様々な〝形容詞〟という言葉が付く文法用語が現れるのですが(以下これらを形容詞グループと称します。)、これをラクラク理解する上で重要になるのが、それらを文章の何処に配置するのか?という点です。

 

結論から先に述べますと・・・

 

説明が短い場合は、形容詞グループを名詞の前に置く

説明が長い場合は、形容詞グループを名詞の後ろに配置する。

 

ということになります。

 

今回の不定詞の形容詞的用法は、説明が長い場合 に相当するので、後ろに配列することになります。

 

ちなみに、以下のような文法事項も説明が長くて後ろに置くパターンになります。

 

現在分詞の形容詞パターンがコレで見えた!

過去分詞の形容詞パターンを高速で理解しよう!

 

 

不定詞の形容詞的用法の意味

不定詞 形容詞的用法2

 

不定詞の形容詞的用法の日本語訳は・・

 

・「~するための」

・「~するべき」

 

などとなります。

 

初めて不定詞を学習した中学生や、英語を苦手としている方が不定詞の形容詞的用法について英文法所などで学習した場合、この2つの和訳を暗記しようとする方が多いですが、極論を言えば、別にこれを暗記する必要はありません。

 

名詞を説明する働きをするという原則が理解出来れば、日本語訳を丸暗記する必要はなくなります。

 

例えば・・・ a language to master

 

というフレーズの場合、名詞の「language」を説明しようとすると・・・

 

・習得するべき言語

・習得するための言語 

 

のような形でしか自然な和訳が出来なくなります。自動的に「~するための」「~するべき」という和訳しか出来なくなってしまいます。

 

ですから、無理にこれらの和訳を覚えなくとも、『名詞を説明するような訳し方をすると、どのような日本語訳になるか?』と考え方さえ理解しておけば良い事になります。

 

不定詞の形容詞的用法の位置

不定詞 形容詞的用法6

 

これまで何度か述べているように、形容詞グループの言葉は、説明が短かければ、説明されれる言葉の前に置き、説明が長ければ修飾される言葉(=説明される言葉)の後ろに配置するというのが原則です。

 

今回の不定詞の形容詞的用法は、説明が長いグループなので、修飾される言葉の後ろに配置していくことになります。

 

Do you want something to drink?

 

something=何か を to drink=飲むための が後ろから説明する形になります。

 

さて、冒頭の並べ替え問題の1ですが、正解は Do you want something to nibble?(つまむ物ある?) になります。nibble の品詞は動詞です。不定詞=to nibbleが後ろから、something = 何か を説明しています。

 

 

不定詞の最後に前置詞が付くケース

 

不定詞の形容詞的用法がある程度理解できるようになっても、日本人が英作文をすると間違いやすいパターンがあります。それは、不定詞の最後に前置詞が付いてくるパターンです。

 

「書くための物を貸してくれませんか?」

・Could you lend me somthing to wite with? のようなパターンです。

 

うっかり・・・・ 

 

× Could you lend me something to write?

 

などと、やってしまいたくなります。私も何回も同じようにミスをしました。

 

『これを防ぐためにどうしたら良いだろうか?』と考え、実行し効果があったものは以下です。

 

・間違いやすい典型的なパターンを知っておく。

・英作した時に、本当にそれが合っているか確認する。

 

どのような日本語表現で間違い易いか?

 

私は以下のような英作をした時によく間違えました。

 

『彼らは住む家がありません。』

 

『彼女は一緒に旅行する友人がいません。』

 

『書くものをくれませんか?』(筆記用具ではなくて、紙など書き留めるもの という意)

 

このような文章の時にそれぞれ・・・・

 

×I don’t have a house to live.

× She doesn’t have a friend to travel.

× Could you give me something to write?

 

などという間違えをしました。

 

正解はそれぞれ・・・  

 

〇 I don’t have a house to live in.

〇 She doesn’ have a friend to travel with.

○ Could you give me someshing to write on?

 

になります。

 

自分が不定詞の形容詞的用法を使った時に判定する方法

不定詞 形容詞的用法4

 

『私には住む家がありません。』という日本語を英訳する時に・・

 

Idon’t have a house to live.と英作したとします。この文は、上述したように、正解は live の後ろにin を付けた形になります。前置詞をうっかり付け忘れてしまいます。

 

このようなミスをしないようにする為には、不定詞によって詳しく説明される名詞を後ろに戻した時に、意味が成り立つ表現か?と考えチェックしてみると良いと思います。

 

程のI don’t have a house to live. という英文の場合、 live a house で意味は成り立ちません。live in a house =家に住む で意味が通ります。そうすると in が無いとおかしい事になります。

 

一方、Do you want something to drink? という英文の場合、drink something =何か飲む で意味が通るので形として正しいと判断できます。

 

さて、冒頭の2番の並べ替え問題ですが、正解は I have many things to talk about.(=私は話し合う事柄が沢山ある) になります。

 

to talk about がmany things を後ろから説明しています。to talk に出来ないのは、talk many things という形に出来ないためです。talk は自動詞で目的語を付けるためには、前置詞が必要になります。

 

※自動詞 他動詞 が良く分からない方は『自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで!』を参照してみて下さい。

 

まとめ

不定詞 形容詞的用法7

 

不定詞の形容詞的用法は、形容詞の基本を、まずしっかり理解する事が重要です。

 

また、実際に英会話や英作文でその知識を応用する時に、よく間違えやすいパターンについて理解し記憶しておくと、ミスを減らす事が出来ると思います。

 

 

過去分詞の形容詞パターンを高速で理解しよう!

過去分詞の形容詞パターンを高速で理解しよう!

 

現在分詞の形容詞パターンのところでもお伝えしたように、英語の修飾(何かを説明すること)には共通するものがあります。

 

それは、「短い説明」=1語の説明の場合は、それを詳しく説明される名詞の前に置き、「長い説明」=2語以上の場合はそれらを詳しく説明される言葉の後ろに置くということでした。

形容詞が名詞を修飾する場合の重要ルール

 

今回は、現在分詞の形容詞パターンの考え方が殆ど全て活用できる「過去分詞の形容詞パターン」についてお伝えしたいと思います。

 

過去分詞の形容詞パターンが解ると、以下のような問題が出来るようになります!

過去分詞 形容詞8

 

 

・以下の(   )内の適切な方を選びなさい。

 

1.This is a (breaking/broken )window.

2.I need some (boiling/boiled)eggs.

 

・以下の単語を並べ替えて意味の通る英文を作りなさい。

 

3. [?  this  year  house  the  last  by  is  built  them ]

 

 

過去分詞の形容詞的使い方のポイント

過去分詞 形容詞1

 

過去分詞の形容詞パターンに関するポイントは以下になります。

 

 

・過去分詞を形容詞として使った時に、どのような意味になるか?

・過去分詞が名詞を説明する時に、どの位置に置くか?

・過去分詞+名詞の形でよく使われているものを覚えておく

 

 

(※位置に関しては、現在分詞の形容詞パターンの考え方がそのまま利用できるので、そちらも見てみるとより理解が深まると思います。→ 現在分詞の形容詞パターンがコレで見えた! を参照してみてください。)

 

 

過去分詞を形容詞的に使った場合の意味

過去分詞 形容詞6

 

過去分詞修飾は 過去分詞が名詞を説明することですが、日本語に訳した場合「~される」とか「~した」のような形になります。どちらの意味になるかは、文脈で判断する形になります。

 

・壊れた車→broken car

・絶滅種(絶滅に瀕した種)→endangered spieces

・デコレーションされたケーキ →decorated cake

 

冒頭の問題に関してですが・・・

 

・1番の問題は This is a (broken) window.(これは壊れた窓です。)が正解になります。動詞 〝break〟 は他動詞で 〝~を壊す〟という意味で、これが過去分詞となる事で〝壊れた〟という意味になっています。 

 

※自動詞 他動詞 の見分け方 が良く分からない方は・・・

自動詞 他動詞 の見分け方 もう悩まないで! を参照してみて下さい。

 

 

・2番の問題は  I need some (boiled) eggs.(私はいくつかのゆで卵が必要だ)が正解になります。動詞 〝boil〟 は他動詞で 〝~を茹でる〟という意味で、これが過去分詞になる事で 〝茹でられた〟という意味になっています。

 

 

過去分詞修飾のパターンには2つある。

過去分詞 形容詞4

 

 

現在分詞の形容詞パターンの場合と同じように過去分詞の形容詞パターンには2つのパターンがあります。

 

 

・前から名詞を修飾(=説明)する場合

・後ろから名詞を修飾する場合(=後置修飾)

 

 

前から名詞を修飾する場合は、その単語が1語の場合です。逆に後ろから修飾する場合は、2語以上の場合です。

 

 

1.Look at the broken window.

2.Look at the window broken by Taro.

 

・1の文では brokenだけが単独で使われているので、前からwindowを修飾しています。

 

・2番の文ではbroken by Tom と過去分詞の部分が2語以上なので後ろからwindowを修飾しています。1語の場合でも後ろに置くことも、場合によってはあり得ますが、まず基本的な原則は上記のような形で覚えておくのが良いと思います。

 

冒頭の3番の並べ替え問題に関してですが、答えは・・・

 

Is this the house built by them last year ? になります。

 

この問題は、built が過去分詞となり、2語以上になり後ろからhouse を説明している というところがポイントになっています。

 

 

過去分詞の形容詞的使い方と関係代名詞の関係

過去分詞 形容詞3

 

 

以下のような日本語を見た時に“関係代名詞で表すべきなのか?〟or 〝過去分詞修飾で表すべきなのか?〟と疑問を持つ方もいるかもしれません。

 

『これはフランスで作られたネクタイです。』

 

以下のような英文の場合は、関係代名詞で表したものを過去分詞の形容詞パターンなどに変換することも可能です

 

・This is a tie (which)(was)made in France.

 

関係代名詞 主格 物の場合のwhich と was の部分が省略された形が過去分詞の形容詞パターンになります。

関係代名詞 主格 物の場合

 

・This is a tie made in France.

 

この書き換えをみてみると、過去分詞修飾がどうして過去の意味を持つ場合があるのか?ということが明確になると思います。

 

 

何気に使われている過去分詞修飾

過去分詞 形容詞2

 

 

日常英会話の中やウェブページを閲覧していると、よく出てくる 過去分詞+名詞のパターンがあります。セットとして覚えておくと、コロケーション知識の観点からも良いと思います。

 

・frozen food(冷凍食品)

・canned tomato(缶詰のトマト)

・powdered milk(粉ミルク)

・bottled fruits(瓶詰の果物)

・carbonated drink(炭酸飲料)

 

 

英会話や英作に過去分詞の形容詞的用法を活かすには?

 

過去分詞を形容詞的に使う方法についての基本的なルールが理解できると、英会話や英作文にも役立てることができますが、より一層効率的にこの知識を活用するためには、過去分詞+名詞の組み合わせを沢山知っておくことだと思います。

 

読んで理解できる物でも、実際に会話で使えなくなる場合は、大概の場合、過去分詞の形容詞的使い方のルールを知らないからではなくて、頭の中のデータベースに、上で記したような 過去分詞+名詞 のストックが少ないことが原因だと考えられます。

 

日頃英文を読む際に、気になる過去分詞+名詞の組み合わせがある時は、英単語専用のノートなどに書き記しておくことをお勧めします。

 

 

まとめ

過去分詞修飾5

 

過去分詞の形容詞パターンも考え方は、基本的に現在分詞パターンと一緒になります。

 

過去分詞の形容詞パターンが今回理解出来たけれど、〝現在分詞の形容詞パターンが理解できていない〟 という方は、そちらのページも参照してみて下さい。簡単に理解できるようになると思います。

 

また、実際の英会話や英作文で活用するために、どのような過去分詞+名詞が日常的によく使われているか?を理解して、記憶してしまいましょう。そうすることで、一層過去分詞修飾の理解が深まり、英会話、英作にも活きてくると思います。

2016年7月4日 | カテゴリー : 形容詞, 文型 | 投稿者 : HOSHINO