強調構文 形式主語 見分け方 をマスターしよう!

強調構文 形式主語 見分け方 をマスターしよう!

 

以前 形式主語 についてお伝えしました。

 

生徒さんと英文を読んでいると 、形式主語以外の〝It ~ that のパターン〟がちょこちょこ出てきて、その時に「それが一体何であるのか?分からない」と言われることがあります。

 

今回は 「強調構文」 についてお伝えしたいと思います。

 

強調構文が解かると以下の英作文が出来るようになります!

強調構文 形式主語 見分け方2

 

以下の日本語を下線部分を強調する形で英訳してみましょう!

 

1.私が尊敬するのはそのお医者さんです。

2.私が3つのハンバーガーを食べたのはお腹がすいていたからです。

3.その英語教師が痩せていたのは20年前です。

4.刑務所に行ったのはその女性店員です。

 

 

強調構文のポイント

強調構文 形式主語 見分け方3

 

強調構文とはどのようなものであるかを理解する。

強調構文で強調出来るものを知る。

強調構文の時制について理解する。

強調構文と形式主語の違いを理解する。

 

 

強調構文とは

以下のような日本語の文章があります。

 

A:トムは一昨日そのお店でカバンを買いました。

B:トムがそのお店でカバンを買ったのは一昨日でした。

 

A文もB文も内容は同じですが、B文では「一昨日」の部分を強調した言い方になっています。

 

このように、文の中で強調する部分を表現する時に使う形が『強調構文』です。

 

強調構文の形

 

文章の中で強調する部分がある時に以下のパターンで表現します。

 

It is 強調語句 that ~

 

例えば先程の「トムがそのお店でカバンを買ったのは一昨日でした。」 という日本語を英訳する場合(下線部分を強調する場合)・・・

 

It was the day before yesterday that Tom bought the bag at the store.

という形になります。

 

 

強調構文で強調出来るもの。

強調構文 形式主語 見分け方4

 

強調構文で強調出来るものは以下になります。 

 

主語

目的語

副詞類(副詞、副詞句、副詞節) 

 

補語は強調出来ません。

 

これらを覚えておくと便利ですが、仮に忘れても日本語で文章を考えてみると、強調出来るものが何か自然に理解出来てしまいます。

 

例えば・・・ 

強調構文 形式主語 見分け方4-1

 

「彼がその新しい車をオフィスで昨年デザインしました。」という文章の中で〝どこが強調出来るのだろうか?〟と考えたとします。

 

そうすると・・・以下の形でしか強調出来ない筈だということが分かります。

 

その新しい車をオフィスで昨年デザインしたのはでした。

彼がオフィスで昨年デザインしたのはその新しい車でした。

・彼がその新しい車をオフィスでデザインしたのは昨年でした。

彼がその新しい車を昨年デザインしたのはオフィスででした。 

 

という風に主語、目的語、副詞句になっています。

 

また、補語が入る文章を強調しようとしたとします。

 

「彼は昨日疲れていました。」=He was tired yesterday.

(補語の部分は「tired」です。)

 

そうすると・・・・

 

・昨日疲れていたのはです。

・彼が疲れていたのは昨日です。

 

と下線部分は強調出来ますが、疲れていた=tired の部分は強調しようにも強調出来ない事がわかります。

「補語は強調出来ない」という事が明確になります。

 

強調構文を作る時に、強調出来る語句について曖昧になった場合は、日本語で考えてみると解り易いと思います。

 

強調構文の作り方

強調構文 形式主語 見分け方5

 

強調構文の文を作る時は、もともとの文章が何であるか?を考えることが重要です。

 

It was the day before yesterday that Tom bought the bag at the store.ですが・・・

 

これは元々の文章が・・

・Tom bought the bag at the store the day before yesterday.です。

 

この時に the day before yesterday を It is と that の間に挟み、that以下に残りの文を置いています。

 

ですから強調する部分を変えると、元の文章から以下のような強調構文も作ることが可能になります。

 

・It was at the store that Tom bought the bag the day before yesterday.

・It was Tom that bought the bag at the store the day before yesterday.

・It was the bag that Tom bought at the store the day before yesterday.

 

強調構文を作る時は、このように元の文章が何であるか考えると解り易いと思います。

 

 

強調構文の時制

強調構文 形式主語 見分け方6

 

強調構文の文章の時制は・・ 

 

・It is ※※※ that ~という →be動詞部分が現在形のパターン

・It was ※※※ that ~という →be動詞部分が過去形のパターン

 

現在形と過去形のパターンが一般的です。

 

 

 

強調構文の文の作り方に迷った時の対処法

 

強調構文の文章を作ろうとする時に迷うのは多くの場合、強調する語句が頭の中で明確になっていないケースが多いものです。

 

このような時は、いきなり強調構文にするのではなくて、強調する前の普通の文章を考えてみると良いと思います。

 

例えば・・・

 

「私が疲れている時に飲むのはレッドブルなのです。」とレッドブルを強調する強調構文を作りたいとします。この時に、迷った場合はいきなり答えを出すのではなくて以下のような英文をまず作ってみると良いと思います。

 

・I drink Red Bull when I am tired. 

そして「Red Bull」を強調したい 時は、強調する部分を It is ※※※ that に入れれば良いので・・・

 

・It is Red Bull that I drink when I am tired. という形に出来ることがわかります。

 

 

強調構文と形式主語の見分け方

強調構文 形式主語 見分け方7

 

形式主語を学習した後に強調構文の文を見ると、一見同じように見えてしまいます。ですが、以下のように考えると強調構文と形式主語が簡単に出来ます。

 

It is ※※※ that ~ 

 

※※※の部分がthat以下に戻し文として成立できるかどうか?

 

→※※※をthat以下に戻せない場合は形式主語

→※※※をthat以下に戻せる場合は強調構文

 

以下の英文で実際に考えてみましょう。

 

1. It is certain that he made this wonderful dish.

(彼がこの素晴らしい料理を作ったのは確かです。) 

 

2. It was yesterday that he went to bed so early.

(彼がとても早く寝たのは昨日でした。) 

 

・1番の文章はcertainの部分をthat以下に戻すことが出来ないので、形式主語の文になります。

 

形式主語 it は3つのポイントで大丈夫!

 

・2番の文書はyesterdayをthat以下の文章に戻し・・・

 

→He went to bed so early yesterday. という文に出来るので強調構文になります。

 

1番の文章は That he made this wonderful dish is certain . という文の接続詞thatを使った主語部分が長くて It を置き、that以下を後ろに移動させて形となっているため、結局certainの位置を動かすことが出来ない という事になります。

 

接続詞 that 名詞節はコレでスッキリ!

 

一方、2番の文では He went to bed so early yesterday.の yesterdayを強調するために・・・

 

It is ※※※ that の※※※にyesterdayを移動させた形になっています。ですから、当然元の位置に戻せることになります。

 

 

 

冒頭の問題解説

強調構文 形式主語 見分け方8

 

・冒頭の問題解説です。

 

1番の問題「私が尊敬するのはそのお医者さんです。」ですが・・

 

答えは・・

 

・It is the doctor that I respect. になります。

 

強調する前の普通の文章は・・〝I respect the doctor.〟になります。

目的語の部分を強調する形になっています。

 

 

2番の問題「私が3つのハンバーガーを食べたのはお腹がすいていたからです。」ですが・・

 

答えは・・

 

・It was because I was hungry that I ate 3 hamburgers.になります。

because I was hungry という副詞節を強調する形になっています。

 

副詞節を導く従属接続詞4つのポイント

 

強調する前の普通の文章は・・

〝I ate 3 hambargers because I was hungry.〟になります。

 

 

3番の問題「その英語教師が痩せていたのは20年前です。」ですが・・

 

答えは・・

It was 20years ago that the English teacher was thin.

 

強調する前の普通の文章は・・

〝 The English teacher was thin 20 years ago.〟になります。

 

20years ago という副詞句を強調する形になっています。

 

 

4番の問題「刑務所に行ったのはその女性店員です。」ですが・・

答えは・・

・It was the saleswoman that went to prison.

 

強調する前の普通の文章は・・

〝The sales woman went to prison.〟になります。

 

The sales woman という主語を強調する形になっています。

 

 

 

重要文法用語まとめ

 

・強調構文

形式主語

接続詞 that

・関係代名詞

副詞節を導く従属接続詞

 

まとめ

強調構文 形式主語 見分け方9

 

強調構文の理解は深まったでしょうか? 

 

何を強調出来るのか?

形式主語との違いは何か?

 

という事がわかると、案外あっさり理解出来ると思います。

 

2016年12月8日 | カテゴリー : 接続詞, 構文 | 投稿者 : HOSHINO