英文法学習は必要なのか?
文法レベルが低いとどうなるか?
確かに、片言の英会話でもコミュニケーションを取れる方が出来ないよりも良いのは間違いない。
話者も聞き手も、英単語のみでコミュニケーションを取ることだけを考えるのであれば、文法は全く必要がない。この場合、英単語数とコミュニケーションのレベルが比例する。
ところが、文法レベルが低ければ、たとえ英会話であっても、幾つか問題が起きてくる。
・相手が長い文章で英語を話した時に、内容を理解出来るのか?
・自分が英会話をする時に、より長い文章で話をする場合、正しい言葉の配列は一体どのように考えれば良いのか?
文法が理解出来ないと、高度な事を聞き取ったり、話したりするのは、かなり難しくなる確率が高くなる。
ネイティブのレッスンで上達出来ない人は文法に問題がある方が多い。
ネイティブのレッスンで上達の壁にぶつかった後に、当英語教室にお越しになるケースがかなりある。また、他校でネイティブから学び、当校で私から英語を同時に学ぶ方もいる。
文法力に問題のある方は、ネイティブのレッスンでは正しい語順で話をする術を知らないので、やはり話せる英文のパターンに限界が来る。また、ネイティブ講師の話す内容を正確に聞き取れていないケースも多い。
少しずつ体系的に英文法をインプットしていくことで、気付かぬうちにネイティブと話す力が付いていた というケースが非常に多い。
単に英語をネイティブと話をしているだけでは、上達するのが難しい という良い例だと思う。
英語圏の子供は本当に文法学習をしていないのか?
「英語圏の子供は文法を勉強して話せるようになった訳ではない」という話を時々耳にする。
確かに不定詞、動名詞という言葉を使いながら文法を英語圏の子供は勉強していないかもしれない。
しかしながら、例えば 「僕の趣味はギターを弾いていますなんだ」などと誤った言葉使いをした時に、自分の両親などから「僕の趣味はギターを弾くことなんだ」と言わなければならないなどと、直されたり、友人から、笑われたりと誤った言い方に対して修正がるだろう。
この修正という作業は誤った語法や文法を直されているわけだから、文法を勉強をしていることと同じになるはずだ。
そして、彼らは、この修正が入る環境が24時間ある。そうすると、文法 の勉強を意識していなくても、結果的には必ず相当な時間文法を勉強しているのと同じ状態になる。
文法を学校などの授業としては勉強していないという事を、話のすり替えとして文法学習ゼロと解釈してよいのだろうか?ということを検討する必要がありそうだ。
そういったネイティブから修正をしてもらえる環境が24時間あるのであれば、文法は勉強する必要はないのかもしれない。
ただ日本国内にいながら、そういう環境を達成するのは、ほぼ不可能な話だと思う。
そして、例えどんなにネイティブに24時間囲まれていても上達しない事を証明してするのは「外人の彼氏と同棲しているのに会話が上達しない方達が大勢国内にいる」という事実だ。
重要なのは勉強と意識するか、しないのかの違いで少しずつでも英語が上達する過程では必ずネイティブの子供でも勉強しているということだ。
英語が出来る人で英文法を理解していない人はいるのか?
自分の周囲の英語が良くできる人に、「文法が必要か必要でないのか?」ということを聞いてみて欲しい。
国内で英語がある程度出来るようになって、英会話も出来てTOEIC、英検でそれなりのレベルにある人で「英文法は必要ない」と答える人はなかなかいないだろう。
実際、私よりも英語が堪能な日本人で英文法を知らない人・その必要性を否定するものは皆無である。むしろ、私よりも文法に詳しい人が多い。
自身の経験からだが、私自身がしっかりと体系的な基礎文法を理解してからは英語の力は数段伸びた。
(※ 体系的な英文法学習に興味がある方は「英文法力 を効率的に高める学習手順 」を参照頂きたい。)
日本語が上手な外国人は文法を勉強していないのか?
私の知っている外国人で、日本に住んであまり時間が経たないのに、日本語が堪能な人は皆しっかりと日本語の文法を勉強している方ばかりである。
逆に、日本人の方と国際結婚をし日本に何年も住んでいても日本語がサッパリ上達しない外人は文法を勉強していない人ばかりでもある。
テレビに出てくる日本語が堪能な外国人タレントも、日本語学習の過程を話している時、文法を勉強している人ばかりである。
ある程度の年齢になって英語学習をする場合、より高度な英語力を獲得したければ、英文法を学習する方が得策であることの裏付けになるのではなかろうか?