第3文型SVOを基礎から確実に理解しよう!

第3文型SVOを基礎から確実に理解しよう!

 

以前、第4文型SVOOのページなどで〝文型は動詞の使い方〟という話をお伝えしました。5つある文型を決めるのは、文型ということです。様々な文型を理解し応用するためには、それぞれの文型で使われる動詞の使い方をマスターすることが重要です。

 

今回は「第3文型SVO」についてお伝えしたいと思います。

 

第3文型SVOが解ると以下の問題が出来るようになります。

第3文型SVO 2

 

以下の文章の中から第3文型の文章を選んで下さい。

 

1.She became a teacher.

2.I enjoy traveling around Europe.

3.I told him the news.

4.He knows how old she is.

5.They got tired.

6.He doesn’t know what to do.

7.I grow some vegetables.

8.I don’t know if she will come or not.

9.The signal turned red.

10.I teach English to my students.

 

 

第3文型SVOのポイント

 

第3文型SVOを理解するポイントは以下になります。

 

他動詞であることを理解する。

目的語の部分にどのような文法事項を配置出来るか?理解する。

第3文型とその他の文型の関係を理解する。

 

 

第3文型とは?

第3文型SVO 3

 

 

第3文型SVOとは以下のようなパターンの文章です。

 

1.Iknow Taro.(私は太郎を知っている。)

2.I meet Taro.(私は太郎に会う。)

 

・主語(S)+動詞(V)+目的語(O) というパターンの文の事を第3文型と呼びます。

 

この文型を理解する時に重要になるのが、目的語についての理解です。英語では名詞を配置出来る位置は決まっていますが、目的語はその一つです。目的語には必ず名詞が来ます。目的語の理解が難しければ、以下のように考えると解り易いです。

 

日本語で考えた時は以下の様な形になります。

 

・私は新聞を読む

・私はケンに電話をかける。

 

「~を」や「~に」が付いてくる動詞です。(〝~を〟や〝~に〟でない場合もありますが、多くはこのような形になっています。) 全ての動詞に「~を」や「~に」が付くわけではないですが、英語の動詞の中ではこの形が一番多いです。このようなタイプの動詞を他動詞と呼びます。詳細を知りたい方は・・

 

自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで! を参照してみて下さい。

 

さて、上記の日本語を英語にすると、以下のような形になります。

 

・I read newspaper.

・I call Ken. 

 

日本語の「~を」と「~に」の部分に「newspaper」「Ken」(=共に名詞)が配置されています。

 

第3文型SVOはこのように・・・

 

主語+動詞+目的語 という形のことです。

 

第3文型と不定詞など(目的語に配置出来る文法要素)

第3文型SVO 4

 

第3文型SVOは上述したように「主語+動詞+目的語」という形で、目的語の部分には名詞が来る のですが、名詞の部分には名詞だけではなくて、名詞節や名詞句ように名詞の働きをする言葉を配置することも可能です。様々なSVOパターンについて以下に例示します。

 

1.I eat chocolate.(私はチョコレートを食べる。) 

・目的語の位置に名詞を置いた形です。

 

2.I want to eat chocolate.(私はチョコレートを食べたい。)

・目的語の位置に不定詞の名詞的用法を置いた形です。

 

3.I enjoy dancing.(私は踊ることを楽しむ。)

・目的語の位置に動名詞を置いた形です。

 

4.I know that he is a student.(私は彼が学生であることを知っている。)

 

・目的語の位置に接続詞 thatを置いた形です。

 

5.I don’t know if he will come or not.(私は彼が来るかどうか知らない。)

 

・目的語の位置にif 節を置いた形です。

 

6.He knows whether she bought it. (彼は彼女がそれを買ったかどうか知っている。)

・目的語の位置にwhether 節を置いた形です。

 

7.I don’t know what to say.(私は何を言うべきか分らない。)

・目的語の位置に疑問詞 + to doを置いた形です。

 

8.I know where she bought it(私は彼女がどこでそれを買ったのか知っている。)

・目的語の位置に間接疑問文を置いた形です。

 

 

第3文型 第4文型 違い

第3文型SVO 5

 

動詞 人 物 という配列で単語を並べる第4文型SVO1O2の動詞を第3文型SVOに書き換えさせる問題などがあります。例えば、以下のような形です。

 

1.I gave him the pen.第4文型(svo1o2)

2.I gave the pen to him.第3文型(svo2前置詞o1)

〝私は彼にそのペンをあげた〟 

 

上記のような例で「和訳をした時の意味はどちらも同じであるけれど、第4文型で書いた時と、第3文型で書いた時の、ニュアンスの違いは何なの?」と疑問を持つ方も多いと思います。

 

そこで、辞書の説明をチェックしてみました。まとめてみると以下のようになります。

 

第4文型で書いた場合〝誰に「何を」与えたか〟、第3文型で書いた場合は〝何を「誰に」与えたか〟に焦点を置いた言い方 である。(※参照 TAISHUKAN’S GENIUS  second edition) 

 

※第4文型を前置詞を使って第3文型に書き換える形について興味がある方は〝第4文型SVOO動詞の注意点〟を参照してみて下さい。

 

 

 

第2文型SVCと第3文型SVOの見分け方

 

英文法書を読むと〝SとCはイコールの関係にある〝 〝SとOはイコール関係にない〟などと書かれています。これでは〝ごちゃごちゃして分らない!〟という方は以下のように考えると良いです。

第2文型SVCと第3文型SVOの見分け方は・・・ 

 

〇=×の関係が成り立てば⇒第2文型SVC

×であれば⇒第3文型SVO 

〇の部分には主語、=の部分には動詞、×の部分は動詞の後ろに来る単語 と考えて下さい。

 

さて〝そもそも、これをどうして理解する必要があるのか?〟と疑問に思う方もいると思います。これを理解するには以下のような2つの英文を比較しながら考えてみると良いでしょう。

 

1.A photographer turned a teacher.(写真家は先生になった。)

2.She turned a corner.(彼女は角を曲がった。) 1番、2番ともに動詞 turn を使っていますが、訳し方が異なっています。

 

1番は turnが自動詞〝~になる〟という意味で使われており〝A photographer = a teacher〟という関係が成立しているので 第2文型SVCとなります。

 

2番は turnが他動詞〝~を曲がる〟という意味で使われており〝She ≠ a corner 〟という関係が成立しているので 第3文型SVOとなります。

 

動詞によって訳し方が違ってきます。turnのように1つの動詞が複数の文型で使える場合があるので、このような問題が起きてきます。

 

上記のような英文を見ていると〝前後関係や文脈で分るのではないか?〟というようにも思えますが、SやCやOの部分に自分の見たことがないような固有名詞が入ってくる場合もあります。ですから、S=CとかS≠Oとかを知っておいた方が英文理解の判断材料が増えて良いでしょう。

 

以下で第2文型SVCと第3文型SVOどちらでも使える動詞と例を記したいと思います。

 

第2文型SVCと第3文型SVOの両方で使える動詞

 

以下が第2文型SVCと第3文型SVOどちらでも使える動詞と例文です。

 

・become 

・~になる 第2文型

・~に似合う 第3文型

 

・He became a teacher.(彼は先生になった。)

・This new suit becomes you.(この新しいスーツはあなたに似合う。)

 

・taste

・~な味がする 第2文型

・~の味見をする 第3文型

 

・This chocolate tasted bitter.(このチョコレートは苦い味がした。)

・I tasted the chocolate.(私はそのチョコレートを味見した。)

 

・get

 

・~になる。第2文型

・~を手に入れる。第3文型

 

・She got nervous.(彼女はいらいらした。)

・She got a new bicycle.(彼女は新しい自転車を手に入れた。)

 

・grow

 

・~になる。第2文型

・~を育てる。第3文型

 

・It grew dark.(暗くなった。)

・I grow potatoes.(私はじゃがいもを育てている。)

 

冒頭の問題解説

第3文型SVO 6

 

・冒頭の問題解説です。

 

・1番の問題「She became a teacher.」(彼女は先生になりました。)

・文型は〝第2文型SVC〟です。

 

・2番の問題「I enjoy traveling around Europe.」(私はヨーロッパを旅して廻ることを楽しむ。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

・動名詞を目的語にしています。

・enjoyはmegafepsの一つ、動名詞のみを目的語にとる動詞です。

 

・3番の問題「I told him the news.」(私は彼にそのニュースを伝えた。)

・文型は〝第4文型SVOO〟です。

 

・4番の問題「He knows how old she is.」(彼は彼女が何歳か知っている。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

間接疑問文が目的語になっています。

 

・5番の問題「They got tired.」(彼らは疲れました。)

・文型は〝第2文型SVC〟です。

・getはこの場合「~になる」の意味で使われています。

 

・6番の問題「He doesn’t know what to do.」(彼は何をするべきか分かりません。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

・目的語の部分で疑問詞+to 不定詞 が使われています。

 

・7番の問題「I grow some vegetables.」(私はいくらかの野菜を育てています。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

・growはこの時「~を育てる」の意味で使われています。

 

・8番の問題「I don’t know if she will come or not.」(私は彼女が来るかどうかわからない。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

・目的語の位置でif節を使っています。

 

・9番の問題「The signal turned red.」(信号は赤になった。)

・文型は〝第2文型SVC〟です。

 

・10番の問題「I teach English to my students.」(私は私の生徒さん達に英語を教えます。)

・文型は〝第3文型SVO〟です。

・teachは第4文型で使えますが、この場合前置詞を使って書き換えています。

・第4文型から第3文型に書き換える時はteachは前置詞toを使って書き換える動詞です。

 

 

 

重要文法用語まとめ

 

・自動詞

・他動詞

名詞

第2文型SVC

第4文型SVOO

第5文型SVOC

・目的語

・補語

不定詞の名詞的用法

動名詞

名詞節

名詞節 that

if 節

whether 節

疑問詞 + to do

間接疑問文

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

第3文型は目的語を取る動詞で、目的語の部分には名詞を含む名詞的な役割をする文法事項を配置することが出来るところがポイントになります。

 

 

2018年1月18日 | カテゴリー : 動詞, 文型 | 投稿者 : HOSHINO