使役動詞 make let have はこうだべさ~
文法書を読んだり、文法問題集の設問に取り組むと〝使役動詞〟という言葉がチラホラ出てきます。説明や解説などを読んでも、何だかよくわからないな~ という事があるかもしれません。
難しそうに見えますが、そんなに難しいものではありません。難しく感じてしまうのは、使役動詞に関するポイントが掴めていない為です。
使役動詞について学ぶ時、ポイントはどんなところであるのか?を頭に入れてしまうと、それほど悩まなくても済んでしまいます!確実にポイントを抑えて自分のものにしてみましょう!
こんな問題が解けるようになりますよ~!
1. I made my son (study , studying , to study) English .
私は息子に英語を勉強させた。
2. My father ( let , had , made )me go there alone.
私の父は私をそこへ一人で行かせた。(そこへ一人で行くことを許可した。)
3. I was made (to eat , eat, eating) some spinach by my mother.
母親にほうれん草を食べさせられた。
4.I had my car (to repair, repair , repaired).
私は車を修理させた。
これらの問題がスラスラ解けるようになるためには、ポイントを理解し、頭に入れておけば良いだけです。以下にポイントを記したいと思います。
ちなみに上記問題の正解は 1.study 2. let 3. to eat 4. repaired です。
使役動詞を攻略するポイントは?
使役動詞を攻略する上でのポイントは以下になります。
・動詞ごとのニュアンスの違いを知る
・語法を知る→〝原形を取る動詞〟であるという事。
・使役動詞makeは受け身の文章になった時に、原形だった部分がto do(不定詞)になること。
・使役動詞haveには過去分詞が入るケースがあること。
使役動詞はどんな動詞なの?
動詞 目的語 原形 という形を取る動詞を 使役動詞 と言います。
make let have が使役動詞になります。
これら全て動詞 目的語 原形という形になり、日本語ではこれら3つを ~させる という意味で訳すことができます。英語では、動詞によって意味の違いがある為、使い分けが必要です。
〝妻が私にこの部屋を掃除させた〟
という文があるとします。この文章は、文の背景にある状況によって解釈が違ってきます。以下のような状況が考えられます。
・妻が私に強制的に部屋を掃除させた 場合
・掃除をしたがる私に妻が許可を与えて掃除をさせた 場合
など、色々な状況が考えられます。結局日本語の場合は、掃除をさせた という意味を、その背景にある状況から判断していることになります。ところが、英語の場合は、その部分を明確に動詞を使い分ける事によって違いを表している ということになります。
ですから、make let have という動詞がどのようなニュアンスを持つのか?という事を知らないと、明確に使い分けが出来ないことになります。以下でそれぞれの使役動詞に関して、意味の違いを記したいと思います。
make 強制的に~をさせる。
使役動詞 ”make” は ”~させる”という意味ですが、相手に”強制的に何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。
英語の先生が私達に毎日英語の宿題をさせる。
Our English teacher makes us do our English homework every day.
宿題をさせる となっていますが、ここでmakeを使っているのは、”強制的にさせる” というニュアンスが含まれているからです。
let 許可を与えて~させる。
使役動詞 ”let” は ”~させる”という意味ですが、相手に”許可を与えて何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。
He let me use his computer.(彼は私に彼のコンピューターを使わせた。)
私がコンピューターを使いたい状況で、彼が私に許可を与えてコンピューターの使用を許可してくれた ということになります。ここでletの代わりにmakeを使うと、彼が私に強制的に使わせたという意味になってしまいます。
have ~してもらう
使役動詞 ”have” は ”~させる”という意味ですが、相手に”依頼をして何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。
私は妻にお茶を入れさせた。(入れてもらった。)
I had my wife make some tea.
ここで haveを使っているのは、依頼し”お茶を入れてもらった” という感覚が入ってくるためです。強制的にさせている訳ではないので、makeを使う訳でもなく、私が妻に許可を与えてお茶を入れさせている訳でもないのでletを使う訳にもいきません。
使役動詞 make の注意点
使役動詞makeに関して注意しなければならない事は、目的語の部分を主語として文を書き換えた時に、原形だった部分がto do(不定詞)になるという事です。以下の例文を見ると理解しやすいと思います。
My parents always made me clean my room before I went to bed.
(両親は私が寝る前にいつも私の部屋を掃除させた)
↓↓↓↓↓↓
この文章が、目的語を主語として、受け身(受動態)に変化すると・・
I was always made to clean my room by my parents before I went to bed.
原形だった部分が不定詞に変わっています。
使役動詞 have の注意点 依頼・受け身
ネイティブの方から英会話を習ったことがある方の中には『先週髪を切ったんだ』という表現を・・
I cut my hair last week.などと英作して・・・
『自分で髪を切ったのでなくて、美容師さんなどに切ってもらったのであれば〝I had my hair cut last week.〟が正解ですよ~』と教わったことがある方もいるかもしれません。実は、この時のcutは原形ではなくて過去分詞です。
このように、使役動詞 have は 目的語の部分が~される という場合、上の例で言うと、 髪が 切られる という受け身の関係が成立する時に、原形ではなくて、過去分詞が入ります。
”彼女は車を修理してもらった”という文章も・・”She had her car repaired.” などという形になります。
彼女の車が修理したわけではなくて、彼女の車が修理されたので、過去分詞が入るということです。
また、I had my wallet stolen. などという文章をみた事がある方もいるかもしれません。これも考え方は一緒です。財布が盗まれた という 受け身の意味になります。
have 目的語 過去分詞 という形になると・・・
1.~を~してもらう(依頼)
2.~が~される(被害)
という2つの意味が考えられる ということです。どちらの意味になるかは、文脈で判断する形になります。
まとめ
使役動詞を使いこなしたり、英文法の問題で正解を選べるようになるには、まずどんなポイントがあるのか、簡単に理解してから、実際に英文を読んだり、書いたり、話したり、文法問題を解いて見ると良いでしょう。
必要な事が解ってしまうと、案外簡単に理解できるものです。
使役動詞のポイントを頭に入れた上で、一番最初の問題に取り組んでみると、難しく感じていたものが、案外簡単に感じられると思いますよ!