英語聞き取り力UPに確実な効果があった4つの方法!
〝英語の聞き取り力を付けたいけれど、イマイチうまく上達しないな~〟とか〝何から手を付けるべきかわからない〟という事はありませんか?
現在英語の聞き取りが苦手な方でも、原因を見極めて、それに対して適切な対策を施すと、必ず聞き取れるようになります!
私が海外生活を始めた時は、英文をゆっくり読めばある程度読めたのですが、聞き取る力は〝ゼロ〟でした。相手が何を言っているのかほとんど解らない状態で、相手の表情から予測している状態でした。その状態から、自分が聞き取れない原因を考え、試行錯誤しながら段階的に潰していきました。
そして、英語教師になってから、その手順に基づいて、聞き取り力を強化する学習を生徒さんにキチンと進めて頂くと、やった方は全員聞けるようになっています。以下に私や生徒さんが抱えていた、英語が聞き取れない原因と、それを解決した手順を示したいと思います。
聞き取れない原因はいくつかある!原因究明をしよう!
英語が聞き取れ無い時には、まず聞き取れない原因をまず探る必要があります。それが分らないと、解決の方向性が見えて来ないからです。
むやみに聞く量を増やすなどしても、殆ど解決に繋がらないケースもあるので、原因をシッカリ見極める事が重要です。
私の経験と生徒さんの達の状態を拝見していると、聞き取りがうまく進まない時には、主に以下の共通する4つ原因があります。
英語知識が無いから英語を聞き取れない!
聞き取れない原因の一つに、「英単語や英文法の力が足りなくて聞き取れない」 という方が案外いらっしゃいます。これは英語初級者の方は勿論ですが、中級以上になってもあります。
例えば、〝かなり長い間、ネイティブスピーカーと簡単な英会話を行い、ある程度聞き取れるようになったけれど、TOEICや英検のリスニング問題をやると全然聞き取れない・・〟という方は、多くの場合スクリプトに書かれている英文を読んでも意味が理解できません。
これはつまり、聞き取れない原因は〝英語知識の不足〟になります。ですから、この状態で沢山英語を聞いても、問題解決になりません。
リーディング力の上限が自分のリスニング力の上限と考えて間違いありません。少しずつ英語知識を増やしながら、リーディング力を上げていく作業が必要になります。
解決策
まず、スクリプトの英文を読んで理解できるようにすることが、このような方達の解決策になります。英単語がわからなければ調べて覚える、文章構造がわからなければ、納得いくまで勉強して、英文それ自体を理解しなければなりません。
英文の文章構造も含めて、内容理解が出来た状態で英語を聞き、言っている事がわかれば、この問題は解決されたと考えて良いと思います。
余談ですが、私が海外に住み始めた頃は、ラジオのニュースを聞いても全くわからなかったのですが、毎日新聞を読み、語彙力を付けながら、リーディング力を上げると、急にニュースが聞こえるようになった記憶があります。
新聞がスラスラ読めるようになった時期と、ラジオニュースが急激に聞こえるようになった時期が、ほぼ一緒であった記憶があります。
語彙力を段階的に付けたい方は・・ 英単語 覚え方 を参照してみて下さい。
速読力が無いから英語を聞き取れない!
〝スクリプトを見ると英文はわかるけれど、英語を聞き取れない〟方の中には、〝速読力がなくて聞き取れない〟 方が結構いらっしゃいます。英文を頭から、スラスラ読める状態と、考えながら読める状態では、脳の処理速度が違います。
この症状を抱えている方は、聞こえてきた英語の内容を理解している間に、次の英語がドンドン聞こえてきて、大量の英語が自分の前を通り過ぎているような感覚になると思います。
解決策
英語が聞こえてくる速さが速く感じる方は、「速読力が問題」だと考えて問題ないでしょう。ですから、多読などを通じて英語を大量に読みながら、速読力をあげていく必要があります。
英語が流れてくる以上のスピードで英文を読めれば、基本的に速さには負けません。私も大量に英文を読み、高速で英文内容を理解できるようになってから、格段に英語が聞こえるようになった経験があります。
速読力を付けたい方は・・ 英語 長文 速読力 獲得に必要な5つの条件 を参照してみて下さい。
多読について知りたい方は・・多読 英語 学習の進め方。 を参照してみて下さい。
発音やリエゾンを理解していない!
〝英文を読むスピードもあるし、スクリプトを見ると内容理解も問題無いけれど、どうも聞き取れない・・〟という場合、発音やリエゾンを理解していない場合が多いです。
例えば 〝dangerous〟 という単語の発音を 〝ダンガラス〟 と覚えていると、dangerousという音が出てきても、違う単語と認識してしまい、良く分からない状態になります。
また、put it on というフレーズがリエゾンになり、プリローと聞こえるのに、〝プット イット オン〟 と聞こえるはずだと思っていると、プリローは別のものに思えます。
正しい発音やリエゾンを認識していないと、英語知識や速読力があっても、英語が聞き取れません。
解決策
実際に英語がどう聞こえるのか?を理解し、少しずつ頭の中に入れていく必要があります。そのためには、以下の学習が有効だと思います。
・スクリプトを見ながらディクテーションを行う
・スクリプトを見ながら実際の英語がどのように聞こえてくるのか?自分が納得するまで聞く。
・字幕が出ている映画や教材を使いながら、発音やリエゾン確認し、頭の中に音を刷り込ませていく。
最初は、TOEICや英検などの、スピーカーの英語発音が綺麗なものから刷り込ませる方が楽だと思います。発音の確認作業は本当に重要です。私の経験からですが、発音記号を見ながら覚えた単語が、自分で実際に聞いてみると、誤差があり、ビックリしたことが多々あります。この誤差を少しずつ修正していく作業が重要です。
英語教材の綺麗な発音が、ある程度聞き捉えられるようになったら、本物のニュースや映画の聞き取りを通じて、聞き取り力を強化する段階になると思います。生の発音は、英語教材とかなり違って聞こえるものです。
私も、試験英語の英語は聞き取れるのに、生の英語を聞き取るのに苦労して、ある時から本格的にトレーニングを始めました。生の英語を字幕を見ながら、確認する作業をやっていると、少しずつ生の英語が聞こえるようになってきました。生の英語聞き取り訓練は、今でもほぼ毎晩行っています。
背景知識が足りないから英語を聞き取れない!
自分が知らない分野の話題に関して英語で話されても、全く何を言っているのか分からない状態になります。英文の構造もわかるし、発音も分かるけれど、何を言っているのかわからない という場合、背景知識が足りない といって間違いありません。
私がアイルランドに住み始めた時に、ラジオのニュースを聞いていて〝ティーショック〟とよく聞こえてきて、〝毎日ティーの話ばかりしていて、さすが紅茶を飲む国は違うな~〟と思ったのですが、これは 〝Taoiseach=アイルランド首相〟だという事がわかり、以降 ティーショックを聞いても、紅茶の事を考えなくなりました。
背景知識一つで英語が聞き取りやすくなる例をもう一つ上げると、私はF1レースが好きなので、この分野の聞き取りは、実際の英語力以上になります。
例えば、モナコGPでアナウンサーが「サンデボーテ」と言うと、私は背景知識があるので「スタート直後の右に曲がる急カーブだ。」とわかりますが、サンデボーテを知らない人は何を言っているのか解らないはずです。
また「ヌーベル シケインでクラッシュ」と聞こえると「トンネルを抜けた後のヘビーブレーキングで誰かがインに飛び込んでぶつけたのだろう」などと、実際の聞き取り力以上に理解出来てしまいます。
背景知識一つで英語の聞こえ方が全然違ってきます。
解決策
英文を読んだり、聞いたりしながら、知識を充実させていく以外に道はありません。日常的に段階的に知識を増やす必要があります。英語ばかりでなく、日本語でも色々な書籍などを読む必要があります。
まとめ
〝英語を聞き取れない〟と言っても様々な状況があります。自分の聞き取れない問題が一体何であるか?を、まずきちんと見極めて、改善する必要があります。
楽しみながら、地道に継続していくと、誰でも必ず聞き取り能力が上がるのは、凡人の私の経験からも確かであると思います。
英語が聞こえるようになると、英語を聞き取りながら、ボキャブラリーを増やす事も出来るので、英語聞き取り力を高める事は、英語総合力向上にも繋がります。