多読 英語 学習の方法。
〝多読をすると英語力がアップすると聞いたけれど・・どうやってやれば良いのか分からないな~〟とか〝多読をしているけれど、うまく進んでいない気がする・・〟とお悩みの方もいるのではないでしょうか?
私も試行錯誤しながら、多読学習を行ってきました。経験を通じて、うまいやり方というものが見えてきました。
適切な流れに従って多読学習をすると、英語力UPに繋がります。適切で無駄を少なくする多読英語学習の進め方についてお伝えしたいと思います。
多読 英語 学習 のメリット
多読 英語 学習のメリットは様々なものがあるが、一番の効能は 英語脳 の形成に非常に役に立つことである。
英語で大量に情報をインプットをしていくと、少しずつ英語で考えることが出来るようになる。
英語で考えることが出来るようになると、それはリスニング力、スピーキング力、ライティング力 英語の4技能全ての向上に繋がってくる。
多読 英語 学習を進める上での注意点
多読に関して誤解があると思われる部分は「内容の理解が出来ていなくても、英文を読み続けていると英語力が上がる」と言う考え方だ。
5歳位の子供が、〝新聞をある一定期間読むと読解能力が向上するか?〟と問われると、殆どの人が同意しないと思う。それは〝理解出来ないものを読んでも殆ど得るものはない〟と考えているからだ。
多読に関しても同じであると思う。理解が殆ど出来ないものを読んでも意味がない。
重要であることは〝わからない部分が(英単語、文章構造、一文の意味など)多少あっても、前後関係で判断ができ、内容を理解できるかどうか?〟という点である。
多読 英語 学習 を始められる段階。
一文一文をある程度正確に構造を取る事ができ、話の内容を追えるようになった段階であれば、多読を開始しても良いと思う。
逆を言えば、一文の意味を正確に取る事が危うい場合、まずここをシッカリ出来るようにしていかなければいけない。文章構造を正確に取る訓練から開始するということだ。
これが出来るようになるためには、英文法をある程度理解している必要があるので、英文法の力が弱い場合、まず体系的な英文法の学習が必要になる。(※体系的な英文法学習の進め方に関しては〝英文法力を効率的に高める学習手順〟を参照頂きたい。)
難易度はどの程度の物が良いか?
英文をある程度読める状態になった段階で、多読を開始すると効果的であるが、問題は〝どの程度の難易度までが許容範囲であるか?〟ということだ。
あまり難しすぎるものを読んでも、英語で考えることに繋がらず、効果的ではないのは、生徒さんを見ていても明らかである。
結論としては少し難しい程度のものを読むと良いと思う。
そこで問題となるのが、多読を行う上で、どの程度の難易度までは大丈夫であるか?ということであるが、結論は7割位内容を理解できるものだ。
これ以上理解出来ると、得るものが少ないし、理解度が半分位であっても、難易度が高すぎて得られるものが少ないように思う。
飛ばし読みはどの程度まで許されるのか?
内容理解の程度と多読の関係については既に述べたが〝どの程度飛ばし読みをして良いのか?〟と思う方もいるかと思う。
ズバリこれは〝内容理解が妨げられない程度〟である。飛ばし読みをしても自分の中で話の内容を掴めている感覚があれば、それで良いとおもう。
飛ばし読みは、TOEIC対策、英検対策、TOEFL対策、大学受験英語対策などにおいて重要であるが、これらの長文を読みながら、練習を行うのが良い。
設問に答えることで、ある程度の内容理解が出来ているどうかが判るからだ。設問にある程度答えられる範囲で飛ばし読みを行うと、どの程度までそれをやっても良いのか?をよりうまく見極められるようになるので有効である。
多読 英語 学習の教材には何を使うのが良いか?
多読 英語 学習を行う時に〝どのような教材を使えば良いのか?〟という疑問を抱くと思うが、これは多読をどうして行いたいのか?を考えてみると、よりベストな教材を得られると思う。例えば・・・
・英字新聞をスラスラ読めるようになりたい。(※英字新聞を利用した学習方法については「英字新聞 学習法」を参照して欲しい。)
・大学受験の英文を読めるようになりたい。
・英検試験の英文を読めるようになりたい。
・TOEIC試験の英文を読めるようになりたい。
・趣味の英語雑誌を読めるようになりたい。
自分が英字新聞をスラスラ読めるようになりたいのであれば、英字新聞で多読を行うべきである ということだ。
私の場合は、新聞内容に関して興味があったので、留学していた時は、現地の新聞よく読んだ。また、自動車レースにも興味があったので、AUTO SPORT誌を多読していた。
自分の状況に応じて多読教材を選ぶ場合、気を付けなければならないのは、上述したとおり、話の内容を追えるか?どうかである。
したがって、語彙力不足が酷すぎたり、一文一文を正確に訳すことが出来ない など内容理解が選んだ教材によってうまくいかない場合は、語彙力を構築する、難易度が易しめのものに切り替えるなど、状況に応じてやり方を修正する必要はある。
多読 英語 学習を加速させる為に。
これまで述べたように、多読をするにはある程度、話の内容を追える必要があるのだが、趣味などの自分の興味があるジャンルばかりだけではなくて、それ以外のものでも多読したい と考える方もいると思う。
未知なる分野に、取り掛かるのはなかなか難しい部分があるが、割合簡単に難しさを弱める方法がある。それは〝背景知識を充実させること〟である。
私は自動車レースに興味があり、数十年に渡り、情報を入手しているため、背景知識が充実しているので、この辺りの話は英語でも非常に理解しやすい。
ところが、法律など、自分の専門分野外を英語で内容理解をするのは、非常に難しい。それは背景知識が無い為である。
したがって、自分の馴染みの無いジャンルの英語を多読する場合は、先に背景知識を日本語の本などで増やしてからの方がスムーズに行える。
また、英文を読むという作業は、読む力だけではなくて、英語の4技能が密接に連携している。
例えば、英文法の中の語法の知識が充実していると、文章構造を素早く判断できる為に、結果として読むスピードを向上させる。速読力があれば、多読は更に加速する。
このように、多読を大量に推し進める為には、4技能をバランスよく向上させると言う視点も忘れてはならない。
英語試験と多読について
英検試験の為に多読をしたい場合は、英検過去問題を読み、TOEIC試験対策の場合には、TOEIC公式問題集の英文、センター試験英語対策には、センター試験過去問題を沢山読むことが有効だ。
それは、これらを行うことで、それらの試験によく出る英単語や英語表現を吸収できるからだ。それらをうまく獲得できると、読むスピードは更に上がる。
したがって、試験対策のためには、専用の学習をする方が良いのは言うまでもない。
わからない英単語・英語表現は後で調べデータセーブしておく。
多読を行っている時に、わからない英単語、英語表現を辞書を引きながら、調べていると英語での思考が中断されるので、これは可能な限り避けたい。
とは言うものの、折角自分が知らない英単語が出ているのに、それを見過ごすのも勿体無い。
したがって、蛍光ペンなどで、多読をする時にマーカーで印を付けておき、あとからそれらを調べるなどしてデータセーブしておきたい。また、語彙力形成の為にも、可能な限り、それらを後で復習できるような体制を作っておく方が良い。(英単語学習の効率的な進め方・復習に関しては 英単語 覚え方 を参照頂きたい。)