自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで!
中学生、高校生や、英語が苦手な方、英文法を学習している方から〝 自動詞 他動詞 がよく解らない〟とか〝どうして自動詞 他動詞を覚える必要性があるのですか?〟などと相談されることがあります。
私も英語が26点だった時は、この辺りの事が全くわからなくて、動詞を覚える時には 「go=行く」と覚えていただけでした。
ですから、辞書の中に「自」「他」とか「Vi」「Vt」などと書かれていても、気にも留めませんでした。ですから、中学生や高校生の質問はよくわかります。
本日は 自動詞 他動詞 についてお伝えしたいと思います。
自動詞 他動詞が分ると以下の問題が理解出来ます!
下のそれぞれの文章の中から正しい文を見つけてみて下さい。
1.Ienjoyed.
2. I go to there.
3. Come here.
4.I discussed the problem.
5.I talked my friend.
6.I called my friend last night.
7. I spoke my friend yesterday.
8. I speak English every day.
9.I went to abroad.
10.I went to America.
正解は 3、4、6、8、10です。 全ての文章が 自動詞 他動詞 と関連しているので、理解できるようになると文章の中のおかしなところが発見できるようになります。
どうして自動詞 他動詞 を意識する必要性があるの?
高校生などが4月からの新学期で、他動詞や自動詞を習うようになりますが、意外にそれを理解することの重要性を理解出来ていない場合が多いと思います。
「何故 他動詞 自動詞 の判別が必要になるか?」と言うと・・・それは以下の理由です。
・動詞の正しい使い方が解り、正しい英作、英会話が出来るようになる。
正しい英作文・英会話に繋がるってどういうこと?
正しい形で英作文をしたり、英会話学習を進める際にブロークン英会話は避けたいと思うのであれば、他動詞 自動詞 を覚えて使う方が得です。
例えば、ALTの先生に以下のような英語で話しかけたり、英作文を作ったとします。
「I visited 3 years ago.」
それに対してALTの先生から
「I visited the city 3 years ago.」
と言い直しをされたり、添削後に返却されたとします。
この時に、自動詞 他動詞 の知識がある学生さんは、直された部分をみて「ああ visit は他動詞ということか」などと気づく事ができます。
ところが、この部分の知識がない学生さんは、気付くことが出来ないので「ああ そうなのか」で終わり、間違いを次の正しい英会話や英作に繋げる可能性が消えてしまいます。
知識の有無で、正しい形を意識しながら、英会話練習をしたり、英作をする可能性が大きく変わるのですから、知識をインプットした方がオトクです。
正確に文章を読む助けの一つになる。
英文法知識が体系的で豊富であればあるほど、英文を読む際に、先の展開が予測しやすくなります。そしてそれは、速読力向上にも繋がります。
他動詞 自動詞 の知識があり、それぞれの動詞の使い方が理解出来ていると、その部分の構造は自信を持って判断できるようになります。文章の区切り方が明確に判るようになり、正確に理解できるようになります。
例えば・・・・
1.Islept / about 11 last night
2. I talked about our town / last night.
1番ではslept とabout 間で区切りを入れていますが、2番ではtalk とaboutの間では区切りは入れていません。sleptもtalkもどちらも動詞であるのにです。
これは自動詞に目的語が無い場合とある場合の話ですが、 自動詞が理解出来ていると、区切り方の意味が理解できます。
自動詞 他動詞を攻略するポイントは?
・自動詞と他動詞を攻略する為のポイントは以下です。
・自動詞 他動詞 というのはどういう物なのか?概念を理解する。
・自動詞に目的語が必要になる時には前置詞が必要になることを理解し覚える。
(例 talk about the matter など)
・go to there や go to abroad などは何故間違った表現なのか?理解する。
自動詞 他動詞 の判別。
「自動詞 他動詞 の違いを理解することが重要である」ということは解かっても、判別をどのようにすれば良いのか?よく解らない方もいるかと思います。
以下に記していきたいと思います。
自動詞 他動詞 の判別の仕方。
他動詞 自動詞 が解からなくなる理由の一つは、文法書を読んだ時に、以下のような説明を読んだ時ではないかと思います。
「自動詞は目的語を付ける際に、前置詞を必要とする。一方で、他動詞は目的語を付ける際に前置詞は必要としない。」
自動詞 他動詞 が理解出来た人は、この説明を読んでピンとくると思いますが、理解できていない人にとっては難しいのではないでしょうか?
しかしながら・・・
・I sleep.
(私は寝る。)
・I enjoy the event.
(私はそのイベントを楽しむ。)
・I call him.
(私は彼に電話をかける。)
・「寝る」 は自動詞。
・「~を楽しむ」
・「~に電話をかける」 のように・・
動詞に「~を」「~に」が付いていると他動詞 になる場合が多いと考えると楽になると思います。
「 寝る」 に〝~を〟〝~に〟を付けようと思っても付けられない。だから自動詞。基本はそう考えれば良いと思います。
ところが〝「住む」「聴く」はそれぞれ〝~に〟〝~を〟が付けられるので他動詞ですか?辞書を引いてみても自動詞としか書かれていません〟という反論が出るかもしれません。
そんな時に、冒頭の説明が有効になります。
「自動詞は目的語を付ける際に前置詞を必要とする。」
・I live in Sapporo.
(私は札幌に住む。)
・I listen to music.
(私は音楽を聴く。)
どちらも確かに日本語上は〝に〟〝を〟が付きますが、上に出てきた、enjoy や call のように前置詞無しで後ろに名詞を置く使い方が出来ません。
× I live Sapporo.
× I listen music.
このような使い方が出来ません。よって自動詞と判断できます。
自動詞か他動詞を判断する手順をまとめると・・・
① その動詞に 〝に〟〝を〟を付けられるか?
② 〝に〟〝を〟を付けられても前置詞が付く場合は自動詞
と考えると分かり易いと思います。
自動詞には前置詞が付く場合。
とりあえず、自動詞と他動詞の判別は出来るようになったけど、そもそも・・・
・ I live in Sapporo.
という文で何故「in」が必要なのか? と思う人がいると思います。
それは、まさにlive が自動詞だからなのですが、それでは意地悪な答えになるので、以下のように考えてみる事をお奨めします。
〝「live」は「住む」〟という意味しか持っていない。
・I live Sapporo.
と記すと「私は札幌住む」という、日本語を勉強している外国人が話している状態になってしまいます。
「私は札幌に住む」という状態が正しいので・・・「~に」に相当する単語が必要になる。それで「in」が必要になるという事になります。
同様に・・・
・I go to school.
という文で何故 to が必要になるのか? それも同じ考え方です。
go は行く という意味しか持っていません。「私は学校行く」というのはやはりおかしい。
「私は学校に行く」が正しい。 「~に」の意味をto で持たせていることになります。
go there go abroad に何故〝to〟は必要ないか?
上記のgo の説明を読んだ時に〝「go there」そこに行く 「go abroad」外国に行く と言うのではないか?前置詞を付けていないのに「~に」の意味が入っているではないか?〟と疑問に思う方もいるかと思います。
これは・・・
・go(行く) + there(そこに)=そこに行く
・go(行く) + abroad(外国に)=外国に行く
〝there〟 〝abroad〟 それぞれの中に「に」の意味が含まれている と考えると納得頂けると思います。
・come here
・go home
・go overseas
なども それぞれ here(ここに) home(家に) overseas(海外に) と同じ考え方です。
自動詞 他動詞の判別は最終的には理解し覚える。
生徒さんから時々「他動詞、自動詞を動詞ごとにどのように習得していけばよいか?」と聞かれますが、最終的には、動詞ごとに理解し、記憶していく必要があります。
ただし、少しずつこのような作業を繰り返していくと、ある水準まで来た時に、未知なる動詞でも「こういう使い方をするであろう?」と推測が出来る様にはなります。
辞書のVi( 自動詞 ) Vt( 他動詞 )情報に気を配る。
動詞の情報を知りたくて、辞書を活用した時には、必ず 自動詞 他動詞 の情報は確認して下さい。(辞書によっては それぞれをVi(intransitive verb) Vt(transitive verb)などとしてされている物もある。)
というのも、正しい形で一つ一つの英単語を使えるようになる事が、最終目標であるので、これらの情報を知らないと、正確に使えるようにならないからです。
自動詞 他動詞 と言う情報を覚えるというのは、言い換えると・・・
「・・する」 例:walk on the street の場合 walk は自動詞で 歩く である。
「~を(~に)+・・する」 例:walk the dog の場合 walk は ~を散歩させる である。
という情報をきちんと覚えるということです。
英検 TOEIC TOEFL問題集の 自動詞 他動詞 関連に気を配る。
自・他動詞 の区別が出来るようになった後で、英検対策、TOEIC対策、TOEFL対策などをする為に問題集を使うと、自・他動詞 の部分の解説が理解出来るので、一気に片づけてしまうと良いと思います。
例えば、以下のような問題と解説が出てきます。
・ We will ( ) the problem.
A: talk B:discuss C: discuss about
「正解はBである。talk は自動詞であるので、前置詞が必要になる。talk about なら可。discussは他動詞なので、前置詞 about は不要。」
このような解説を読んでもピンとくるようになるので、関連する部分の問題をゲーム感覚で取り組めます。