英語辞書の正しい使い方を知って10倍得をしよう!
※2018年3月8日加筆
英語学習をする時に、必須の道具が英語辞書です。 多くの中学生や高校生を始めとして、生徒さん達を観ていると、辞典をうまく活用できていない、または使い方を殆ど理解していないように思います。
英語辞典の使い方を知るだけで、今より10倍英語学習上の得が出来きます。 本日は「英語辞書の正しい使い方を知って10倍得をしよう!」をテーマにお伝えしたいと思います。
英語学習に役立つ辞典の種類と注意点
辞書には、色々なものがあります。学習者の状況と目的に応じて賢く使うことで、その辞典の力を発揮させることができ、英語力をより高めることができます。
以下に種類と注意点を記したいと思います。
英和辞典
私が使っているライトハウスさんの英和辞典
英語学習を始めた最初の人が、1番最初に使う辞典はおそらくこれだと思います。
自分の知らない英単語を英語で調べ、日本語訳を知るという初歩的な使い方は言うまでもないですが、上手に使うと、単に英語の意味を覚えるだけではなくて、英会話や英作文をする時に必要な、具体的な単語の使い方(自動詞 他動詞 )などまで吸収することができます。
英語を最終的に道具として使いこなすためには、後者が非常に重要です。
和英辞典
私が使っているライトハウスさんの和英辞典
自分がわからない日本語を、英語でどのように表現すれば良いのか?という問いに答えてくれるものです。
英会話初心者の方は、これを多用する傾向がありますが、1点だけ気をつけなければならない事があります。それは、1つの日本語で検索しても、様々な英単語が出てくるという点です。
その際には、他の辞典を使いながら、どの英単語が最も適切であるか?を確認する必要があります。
英英辞典
英単語を英語の説明を読みながら確認するための辞典です。 英和辞典ではなかなかわからないような、英単語の微妙なニュアンスを確認するのに役に立ちます。
気を付けなければいけないのは、ある程度英語をちんと読めるようになってから使うことと、状況に応じて英和辞典や他の辞典と併用しながら、うまく使い分けることです。
注意するべき点は、英文を読んで理解できなければ、この辞書の旨味を引き出すことができないということです。したがって、英語初心者がこの辞典から入ろうとすると大概挫折すると思います。
英英辞典の素晴らし点は、リーディングの力を上げる点にあります。英語を読むためには、英語的な発想の獲得が重要になるが、英英辞典をたくさん使うと、この発想を割合早く身に付ける助けになってくれます。
Thesaurus(シーソラス)
私が使っているオックスフォードさんのシーソラス
類義語辞典です。 例えば『big』という英単語を、別の英単語で表現したいという時に、多数の候補を示してくれます。
この辞典は、使い方をしっかりと見定めた方が良いです。 たくさんの語彙力を短期間で爆発的に増やす上で有効ではあるが、単語にはニュアンスというものがあるので、ニュアンスをつかむために、英英辞典などで一つ一つ確認する必要があります。
例えば、同じ〝大きい〟でも「big」と「large」に違いがあるように、他の辞典を併用しながらニュアンスを再度確認する必要があります。
ですが、英文を読んでいる時に、見覚えのある単語を増やしたい と言うリクエストに最も応えてくれる辞典です。
凄く便利なWebの辞典
※スマホからアクセスした 「アルクさんの英辞郎」
私は書斎で、PCに向かいながら、英語ニュースを聴いたりします。
その際に、自分が知らない英単語が出てきた時に、紙の辞典を引くことも多いのですが、PCからweb上で使える辞典にアクセスし、意味や使い方を調べることが多いです。すごく情報も充実していて、非常に便利です。
また、外に出かけた時に、スマホ片手に英語を聞くことがありますが、そこで分らない英単語が出てきた時も、webにアクセスして調べます。私の場合歩いて、突然止まりスマホを使い始める時は大概このためです。(笑)
PCからもスマホからもよくアクセスするサイトは以下の2つです。
英語辞書内のどの情報に気を配るべきか?
英語辞書には、たくさんの情報が書かれているが、おさえるべきポイントは、主に以下になります。
英単語の意味
自分がわからない英単語の確認するのは当然ですが、他にどのような意味があるのかも確認する方が良いと思います。
そうすることで、背景にある考え方が掴め、英単語の記憶にも役に立ちます。易しい英単語ほど、複数の意味があるものですが、最終的には、これらをいくつか知っておく方が、英文を読むときには当然有効になります。
英単語の語法
英単語の使い方のことです。
受験英語学習の為なのか、英単語の意味だけを覚えようとする人が多いですが、英語を道具として使うことを考えると、使い方まで覚えてしまう方が良いです。 その際、語法に関する情報が重要になります。
辞書によっても編集の仕方が違いますが、例えばgive という動詞を調べた時に、〝~を与える〟という意味だけを覚えるのではなくて・・・ ”give O1 O2” などと書かれている部分までシッカリ観て考えることです。
以下の情報が、英単語を使える知識に変える上で重要な語法関連の情報です。
・品詞は何か?
・数えられる名詞 or 数えられない名詞
・その名詞にどのような前置詞が付くか?
・その形容詞にはどのような前置詞が付くか?
・自動詞か他動詞か?
※自動詞 他動詞の見分け方に興味のある方は
→ もう悩まないで!自動詞 他動詞 見分け方 を参照してみて下さい。
・何文型で使う動詞か?
・どのような前置詞と一緒に使う動詞か?
英語で速読をする際に、このような情報をたくさん知っていると、先の展開が予測できるので、より英語を早く読めるようになります。 また、実際に英会話をする時に、このような情報を知っていると、より正確な英語を話すことができるようになります。
語法をより、効率的に学習するためには、一度体系的に英文法学んでからの方がポイントが掴みやすいです。 体系的な英文法学習により〝何に着目するべきか?〟が解かるようになるからです。英文法と語法を行き来しながら学習するほうが良いかもしれません。
語源情報
辞書の編集の仕方にもよるかも知れないが、英単語の語源が書いているものがあります。
英単語の意味を覚えるのにも役に立ちますが、将来的に新たな英単語を覚える時に、推測が出来るようになったり、芋づる式にたくさんの英語を覚える事も出来るようになります。
例えば、接頭辞( sub dis im ir など)や接尾辞を覚えておくと、自分が知らない英単語に遭遇した時に意味を推測する手掛かりとなります。
また、Aqua が”水”を表し、Phobiaが”恐怖症”であるという様な語源に関する知識があれば、〝Aquaphobia〟が何であるかが判るはずです。
英語辞典を使って文脈推測力を磨く方法。
英語辞典をうまく使えるようになると、主にリーディングで必要になる〝文脈推測力〟を獲得できます。
上手に辞典を引くと、一度引く度に、推測する技術が一つ磨かれると考えて良いと思います。わからない英単語を調べる時に、辞書を観るわけですが、単純に意味を調べるのではなくて、まず英語の文章構造に気を配るべきです。品詞に気を配るべきです。そうしないと、余計に時間を浪費します。
例えば「book」という英単語を文章の中で見つけたとしよう。
①This is a book.
②I booked the hotel.
どちらにもbookが使われていますが、①のケースでは冠詞の「a」がついているので、恐らく名詞であろうと推測できます。
また、②のケースでは、主語の次に位置していて、edが付いていることから、動詞の過去形、つまり動詞と推測できます。
ここまで理解した段階で、辞書を引けば①のケースでは名詞の所だけ確認すれば済むし、②の場合では動詞のみで済みます。
また、このように推測を立てると、試験の時のように英語辞典を引けない状況でも、そんなに大外れのない推測が出来るようになります。そうすると、英単語の不足もカバーできるわけです。
英語初心者は電子辞書の使い方に気を付けよう。
初心者の方が気をつけた方が良いのが、電子辞書の活用方法です。
確かにお手軽なツールなのだが、品詞の理解の無い人を始めとして、ある一定水準の力が無い人は、電子辞書の中の情報に当てずっぽうで見当をつける状態と変わりません。
結果として、紙の辞書を使って要する時間と大差はないので、初心者にはお勧めしません。あくまでも私的な意見ですが、ある一定以上の力が付いてから使うほうが良いと思います。一定以上の力とは以下です。
・品詞の識別ができる。
・英文をある程度読むことが出来る。
・英文を読んだ際にある程度、推測ができる。
これらの力が無いと、必要な情報を瞬時に見つけることが出来ないので、紙の辞書を引くのと大差がなくなります。