
文型を理解する早道は、動詞の使い方を理解し、必要なことを覚えてしまうことだと思います。それぞれの文型には特徴があります。
その特徴を一つ一つ吸収していくと、正しく英語を話したり、書いたり、読んだり、聞く力に繋がる一つの道具になります。今回は「SVC動詞=第2文型」についてお伝えしたいと思います。
第2文型=SVC動詞が理解できると、こんな問題や英文が解るようになります!
1.空欄に入らない英単語を選んで下さい。
・She looks( ).
A: stupid B: rich C: intelligence D: intelligent.
2.次の英文と同じ文型の英文を選びなさい。
This cake tastes wonderful.
A: That politician will resign soon.
B: I enjoyed the party last week.
C: I sent her mail several weeks ago.
D: The signal turned red.
E: Everyone calls him Tom.
3. ( )部分の英単語を英語辞書で調べる前に、品詞をすでに把握していますか?
That sounds (awesome).
※英語辞書の効率的な使い方が分らない方はこちらの記事を参照してみて下さい。
第2文型=SVC動詞で使える動詞を理解するためのポイントは?
SVC動詞を理解する為に必要なポイントは以下になります。
・動詞の後ろにどのような言葉を置くことが出来るか?
・どのような動詞をSVC型動詞で使うことが出来るか?
・動詞の後ろに置く言葉を動詞ごとに正確に置けるようにするには?
第2文型=SVC動詞とは何ですか?
文型を理解する時に重要になるのは、動詞の後ろにどのような単語を配列していけるのか?ということです。文型は、動詞によって決まってくるということです。
動詞によって、後ろにおける言葉が違ってきたり、配列の仕方が違ってきます。例えばSVOO型動詞の場合は、動詞 人 物 という配列で並べる事ができるというのがポイントになります。
(※第4文型=SVOO動詞に関しては →あら簡単!SVOO動詞が〝全然解らない〟にサヨナラ!を参照してみて下さい。)
(※第5文型=SVOC動詞に関しては →第5文型[SVOC]が解って飛び跳ねました! を参照してみて下さい。)
「それじゃSVC型動詞はどのように使う動詞なの?」という事になりますが、簡単に言うと動詞の後ろに形容詞を置いたり、名詞を置いたりすることが出来る動詞の事です。
・動詞+形容詞
・動詞+名詞
という形で使っていく動詞です。
〝動詞+形容詞という形で使うパターンが圧倒的に多い〟ので、そちらをメインと考えて、「動詞の後ろに名詞も置ける動詞を例外として覚える」と、頭の中がスッキリするように思います。
動詞の後ろに形容詞を置ける動詞の共通傾向!
動詞の直後に形容詞を置く動詞はある程度、傾向があります。以下になります。
・人間の五感に関連する動詞
・〝~になる〟という意味を持つ動詞
・状態を維持する意味を持つ動詞
・〝~に見える〟という意味を持つ動詞
人間の五感に関する動詞
・smell ~な香りがする
・taste ~な味がする
・sound ~に聞こえる
・feel ~~に感じる
など
・This flower smells nice. (この花は良い香りがする) などと使います。
~になる という意味の動詞
・turn(~になる)
・become(~になる)
・get(~になる)
・go(~になる)
・The signal turned red.(信号が赤になった) などと使います。
※同じ〝~になる〟でも、動詞によって後ろにくる英単語には、よく使われる英単語があります。いわゆるコロケーションです。最終的にスピーキングやリスニングなどの事を考えると、コロケーションまで覚えておくと使いやすくなります。
(※コロケーションとリスニングの関係について興味がある方は →コロケーション知識拡充で英語リスニング力が伸びた!を参照してみて下さい。)
〝状態を維持する〟意味を持つ動詞
・stay(~のままでいる)
・keep(~ままでいる)
・remain(~のままでいる)
など
・She kept silent. (彼女は黙ったままでいた) などと使います。
※それぞれの動詞の細かい使い分けは辞書で調べてみましょう!
~に見える と言う意味を持つ動詞
・look (~に見える)
・appear(~に見える)
・seem(~に見える)
など
・The doctor looks busy.(その医師は忙しそうに見える) などと後ろに形容詞をおいて使います。
※それぞれの英単語のニュアンスの違いは、辞書でチェックしてみましょう!
動詞の後ろに形容詞も名詞もおける動詞
SVC動詞で名詞を置くことができるのは例外的だと考えた方が解りやすい。と記しましたが・・・ SVC動詞の直後に名詞も置くことが出来るのは(名詞も形容詞も置くことができるのは)
・be動詞 と ・become になります。
以下の例文をみると理解しやすくなると思います。
・He is a teacher.(動詞の後ろに名詞が置かれています。)
・He is fat.(動詞の後ろに形容詞が置かれています。)
・He became a teacher.(動詞の後ろに名詞が置かれています。)
・He became fat.(動詞の後ろに形容詞が置かれています。)
SVC動詞の後ろに正確な品詞を置けるようにするには?
動詞の後ろに、形容詞や名詞を置ける名詞だということは理解できたけれど、実際に英語で話をしたり、英作文で正確な品詞を置けるようにするには、どうしたら良いか? と思う方もいるかもしれません。私は以下の2つを知っているので、間違いを犯すことが少ないのだと思います。
・それぞれの動詞の意味を確実に覚える。
・動詞ごとに、後ろにくる品詞は頭に確実に入れる。
例えば『このスープは良い香りがします。』
・This soup smells good.
この文章が本当に正しいか?と思ったら・・
『smell は〝~な匂いがする〟という意味であるし、後ろに形容詞を置いて使う動詞だったな・・ good は形容詞だから、形として正しいな~』と判断できます。
また、『彼は学生に見えます』という文章を間違って英作し・・
・He looks a student.
のように英作しても『lookは 〝~に見える〟 だから意味は良さそうだけれど、lookの後ろは形容詞しかおけないはずだ。今 a student を入れているからおかしいな~』と思いながら文法書などで再度確認すると・・・
『後ろに名詞が来るときは、like を付けなればならないと記されているな~』と考えられるようになり・・・
・He looks like a student. と英作出来るようになります。
意味と形を知っていると、英作をする時の間違いをかなり減らすことが出来ると思います。
補語って何なの?
SVC動詞について勉強していると、Cの位置に置ける英単語のことを補語と書いていて、補語が何なのか?よくわからないな~と思う人も多いと思います。
以下のような説明を読むから解らなくなるのだと思います。「名詞や形容詞が補語になります。」
ですが、第2文型の動詞の使い方には・・・
・動詞+形容詞
・動詞+名詞
という2つのパターンがあり『〝動詞によりその直後における物は決まっている〟という事を理解した後で、これらの動詞の後ろに来ている、形容詞や名詞の部分の事を補語と言いますよ。』と教えられると案外あっさり理解出来るハズです。
(※実際には、補語にはSVOC型動詞のケースもあります。これもCのところに形容詞や名詞がきますが、Cのところに形容詞が来る事が多いという事を頭の片隅に入れておくと良いと思います。SVOC型動詞については、第5文型[SVOC]が解って飛び跳ねました! を参照してみて下さい。)
S=C は何故知っておく必要があるの?
第2文型の説明について文法書で読んでいると〝S=Cの関係になります。〟などと書かれていますが・・
「何故、こんなこと覚える必要があるの?」と考える方も少なからずおられると思います。実際、私も高校のテストなどで26点を取っていた位の時は、同じ疑問を持っていました。
以下が S=Cという関係を覚えておくと得られるメリットです。
・SVC動詞とSVO動詞の文型の識別で混乱しない。
例えば・・
・I ate chocolate.
・ This is chocolate.
という2つの文章の文型の識別が必要になった時に、文型の識別を判断する為の補助になります。
〝be動詞はSVC型文型を作る動詞=第2文型で作れる動詞だけれど、eatはその形では使えない〟と覚えていれば、それで一発解決ですが・・・
仮に〝eatがこの文型で使えるのだろうか?〟と迷った時に、「S=Cの関係が成り立つのが第2文型だよな~」と言う事を知っていると・・・
「私=チョコレート という関係は成り立たないな~」と判断出来て「SVC型動詞でないのだな~」とわかります。
そういう意味で、S=Cという公式は、理解を助けるためのツールと考えるとよいと思います。
まとめ
SVC型動詞の使い方を理解し、動詞をある程度記憶したら、実際の英文を読みながら、動詞に注意を払ってみて下さい。ちらほらこの文型で使用されている動詞があるはずです。
英会話をする為に、この文型の知識を役立てたい場合は、それぞれの動詞の後ろに来る言葉にはどのような物が考えらるか?可能な限り列挙し、実際に使いこなせるように短文 英作文などを行いながら練習してみるのが良いでしょう。
(※短文 英作文 に関しては→ 短文 英作文 練習が英会話を上達させる を参照してみて下さい。)
自分の口からある程度正しい形で出せるようになると、TOEIC試験などで品詞の識別問題などが出された時にはかなり簡単に感じるはずです。また、間違った英文を口から出した時に〝間違いをした!〟と気付けるようになるでしょう。