同格 that を基礎からラクラク理解しよう!
英文を読んでいると様々なthatが出てきます。これらを正確に識別出来なければ、正確な文章構造把握が出来ません。結果として、英文の意味を取り違えてしまう可能性が上がります。ですから、正確に認識できる必要があります。
以前 that 使い方 というページで様々なthatについてのお伝えしましたが、今回のその中の同格のthatについて掘り下げたいと思います。
同格 that が解ると以下の問題が出来るようになります。
以下の英文のthatの識別(同格 関係代名詞 接続詞)をしてみて下さい。理由も考えてみて下さい。
1.Do you know that he came here yesterday?
2.She conceals the fact that she hit the jackpot.
3.I didn’t imagine that he would be in such a place.
4.I believe in the possibility that he will win the election.
5.Everyone that I told the news to had the same reaction.
6.The man that stole my car was arrested.
7.I had no idea that I would one day become an English teacher.
同格 that のポイント
・同格 that と似ているthatについて識別が出来るようになる。
・どのような名詞と共に同格のthatが使えるのか?理解する。
同格 thatと接続詞 thatの違いは?
・同格のthatと接続詞 thatの違いは以下のようになります。
1.I think that he is a student.
(私は彼が学生であると思います。)
2.I heard the news that he passed away last night.
(私は彼が昨夜亡くなったという知らせを聞きました。)
1番のthatは接続詞のthatです。2番は同格 that です。1番の前には動詞が来ています。一方で2番の場合は名詞が来ています。
接続詞 that と同格 thatの違いは、thatの前に名詞が来るかどうか?ということです。
※接続詞 that について更に詳細を知りたい方は・・
⇒ 接続詞 that 名詞節はコレでスッキリ! を参照してみて下さい。
同格のthatと関係代名詞thatとの違いは?
同格のthatと関係代名詞 thatの違いは以下のようになります。
1. I know the student that lives with them.(私は彼らと一緒に住んでいるその学生を知っている。)
2. I didn’t know the fact that she was very depressed. (私は彼女が非常に落ち込んでいるという事実を知らなかった。)
1番の that は関係代名詞(主格)になります。
※関係代名詞 主格について詳細を知りたい方は・・
⇒ 関係代名詞 主格 基礎からマスターしよう! を参照してみて下さい。
2番は同格の that になります。関係代名詞 that と 同格 thatの違いを見分けるためには、that以下の文章構造がポイントになります。
関係代名詞 that の場合は、例えば上記1番の文の場合に見られるように、that以下の英文が不完全な構造になります。1番の場合は主語がありません。
一方、同格のthatの場合はthat以下に完全な文章が来ています。完全 or 不完全というのは、that以下の英文を取り出した時に、それだけで意味が成立する文章かどうか?と言う意味です。2番の文章の場合〝she was very depressed.〟だけで意味が成立する英文になっています。
『関係代名詞 thatは目的格の場合はどうなのだろう?』と思う方もいると思うので、その例も以下に記したいと思います。
3. I know the student that she met yesterday.
3番の文ではやはり、that以下が不完全な構造です。metは(~に会った)他動詞ですので、目的語が必要になります。
この文章の場合metに対する目的語がありません。ですから、不完全な文章と言うことになります。関係代名詞目的格のthatの場合でもthat以下は不完全な文章構造になる ということが明らかです。
説明が長くなりましたが、同格のthatと関係代名詞thatの違いのポイントをもう一度まとめます。
・同格 that は that以下の文章が完全なもの。
・関係代名詞 that はthat以下の文章が不完全なもの。
となります。
蛇足ですが、関係代名詞目的格の文において、不完全な文章構造であるのにも関わわらず、完全な文章構造に思えてしまう場合の原因の一つに自動詞 他動詞 の理解が不足している場合も多いです。ですから、この部分における知識を増やすことも重要になります。
※関係代名詞 目的格について詳細を知りたい方は・・
⇒ 関係代名詞 目的格理解は本当に大丈夫ですか? を参照してみて下さい。
※自動詞 他動詞 について詳細を知りたい方は・・
⇒ 自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで! を参照してみて下さい。
同格 that を使える名詞
同格のthatを使える名詞は抽象名詞ですが、どのようなジャンルの抽象名詞か?を大まかにでも抑えた方が記憶に残りやすいです。私は以下のように頭の中で分類しています。
<情報系>
・information(情報) ・knowledge(知識)・news(ニュース)・report(報告) ・rumor(噂)・sign(合図)
<考え系>
・belief(信念) ・concept(概念)・dought(疑い)・feeling(感情)
・idea(考え) ・impression(印象) ・ground(立場) ・opinion(意見)
・thought(考え)・view(意見)
<夢系>
・dream(夢) ・hope(希望)
<機会系>
・chance(可能性)・danger(危険) ・possibility(可能性)
・probability(可能性)・risk(危険性)
<事実系>
・evidence(証拠)・fact (事実) ・proof(証拠) ・truth(真実)
冒頭の問題解説
冒頭の問題の解説です。
1番の問題『Do you know that he came here yesterday?』
(あなたは彼が昨日ここへ来たのを知っていますか?)
・thatは接続詞になります。that以下の文が完全です。また同格のthatとは違いthatの前に名詞がありません。
2番の問題『She conceals the fact that she hit the jackpot.』
(彼女は宝くじで大当たりしたことを隠している。)
・thatは同格のthatになります。thatの前に名詞があり、that以下は完全な文になっています。
3番の問題『I didn’t imagine that he would be in such a place.』
(私は彼がそのような場所にいるだろうと想像しなかった。)
・thatは接続詞のthatになります。that以下の文が完全です。また同格のthatとは違いthatの前に名詞がありません。
4番の問題『I believe in the possibility that he will win the election.』
(私は彼が選挙で勝つ可能性を信じている。)
・thatは同格のthatになります。thatの前に名詞があり、that以下は完全な文になっています。
5番の問題『Everyone that I told the news to had the same reaction.』
(私がそのニュースを伝えた皆は同じ反応をした。)
・thatは関係代名詞 目的格のthatです。that以下は不完全な文章構造です。toの後ろに目的語が必要です。
6番の問題『The man that stole my car was arrested.』
(私の車を盗んだその男は逮捕された。)
・thatは関係代名詞主格です。 that以下は不完全な文章構造です。thatの後ろの文に主語がありません。
7番の問題『I had no idea that I would one day become an English teacher.』
(私がある日英語の先生になるだろうとは考えもしなかった。)
・thatは同格のthatになります。thatの前に名詞があり、that以下は完全な文になっています。
重要文法用語まとめ
・同格 that
まとめ
いかがだったでしょうか?
同格、接続詞、関係代名詞のthat見た目は同じものでも、それぞれ違った特徴を持っています。
英文を読みながらthatに遭遇した時にはthatの分析を根拠を考えながら練習していくと、着実に理解が進むはずです。