関係代名詞 主格 基礎からマスターしよう!

関係代名詞 主格 基礎からマスターしよう!

 

英文を読んでいると、単語を説明する(=修飾する)働きを持つ文法項目が出てきます。今回の「関係代名詞」も修飾する働きを持つ文法事項です。

 

今回は沢山ある関係代名詞の中の「主格」についてですが、中学生が塾などで関係代名詞を学習すると・・・ 

 

〝I know the man(    ) lives in Sapporo.〟 などという穴埋め問題が出てきて・・・以下のような説明を受けた方もいるかもしれません。

 

〝( )の前に人が来ていて(  )の後ろに動詞があれば「who」を入れなさい〟

 

説明は間違っていませんが、これだけを覚えていても、問題に正解できるだけであり、関係代名詞を使う理由の本質を理解した事にはなりません。

 

本質を理解すれば、上記説明の意味も解ります。また英文を理解しながら作ることが出来るので、英作文、スピーキング力向上にも繋がります。是非納得いくまで説明を読み考えてみて下さい!

 

 

関係代名詞 主格が解ると以下の問題が出来るようになります。

関係代名詞 主格2

 

・以下の日本語を英訳してみて下さい。

 

1.公園で踊っている人達を知っていますか?

2.先週開店したレストランは人気があります

3.彼女にはチョコレートを食べるのが好きな友達がいます。

4.雪で覆われた山が見えますか?

 

 

関係代名詞 主格 のポイント

関係代名詞 主格3

 

・関係代名詞 主格 のポイントは以下になります。

 

英語の修飾に関する共通ルールを抑える。

関係代名詞の表をシッカリ覚える!

関係代名詞の主格 who  which that を使う理由を理解する。

 

 

英語の修飾全般の共通ルールとは?

関係代名詞 主格4

 

関係代名詞に関して説明する前に、英語全般の修飾に関するルールについて、まずお伝えしたいと思います。その方が、関係代名詞の働きがより鮮明に理解出来るからです。

 

英語の世界では、以下のような共通ルールがあります。

 

説明が短い場合(=1語の時)は前に置き、説明が長い場合(=2語以上)は後ろに置く 

 

1. I have a black car.

2.Look at the running man.

3.Look at the broken car.

4. Do you have time to study English?

5. Look at the man running on the road.

6. Look at the car broken by Tom. 

 

上記6つの文ですが・・・

 

・1~3番の文は説明が短い場合です。

・4~6番の文は説明が長い場合です。 

 

簡単に解説すると・・・

 

1番では形容詞blackが単独で使われており、前からcarを説明しています。

 

関係代名詞 主格11

 

 

2番では現在分詞 runningが単独で〝走っている〟という意味で使われており前からmanを説明しています。

 

現在分詞の形容詞パターンがコレで見えた!

 

3番では過去分詞 brokenが単独で〝壊れている〟という意味で使われており前からcarを説明しています。

 

過去分詞の形容詞パターンを高速で理解しよう!

 

関係代名詞 主格13

 

 

4番では不定詞 が2語以上になり〝英語を勉強するための〟という意味で使われており後ろからtimeを説明しています。

 

不定詞の形容詞的用法が分かったよ!

 

 

5番では現在分詞が2語以上になり〝道路を走っている〟という意味で使われており後ろからmanを説明しています。

 

関係代名詞 主格12

 

 

6番では過去分詞が2語以上になり〝トムによって壊された〟という意味で使われており後ろからcarを説明しています

 

このように英語の修飾には、説明が1語の場合は前から、2語以上の場合は後ろから修飾するという共通性があります。

 

今回の関係代名詞は、2語以上ですので、後ろに配置し前の名詞を説明することになります。

 

 

 

関係代名詞の表

 

関係代名詞の原理を理解できたのに、英検やTOEICの問題で正解できない方の中には、〝必ず覚えなければならない関係代名詞の表を覚えていないから正解できない〟というケースがたまにあります。また英会話などで使う場合も同じです。覚えていなければ、素早く正確に使いこなすことはできません。

 

正確に関係代名詞を使うために、必ず以下の表を覚えて下さい。

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

 

関係代名詞 主格 人 の場合

関係代名詞 主格5

 

関係代名詞は2つの文の中の重複している情報を削り1つに組み合わせた形です。

 

例えば以下のような2つの英文があるとします。

 

・I know a girl.

・The girl lives in Tokyo.

 

この2つの中には重複している部分があります。girlの部分です。この重複部分を省略し関係代名詞を使って1つの文にまとめています。

 

I know a  girl who lives in Tokyo.

(私は東京に住んでいる女の子を知っています。)

 

関係代名詞 主格14

 

 

という形になるのですが、2つの文を組み合わせる時には以下のように考える必要があります。

 

どちらの文を骨格(=土台)とするか?

説明で使う文の中の、骨格の文と重複する部分を削る。

削った部分が文章の中のどの位置であるか?

 

 

上記の関係代名詞の文では、〝I know a girl.〟という文を骨格にし、girlの情報を〝The girl lives in Tokyo.〟の文を説明で使っています。そして、この説明の中のThe girl の部分が重複しているので、そこを削り関係代名詞を使って補う形になります。

 

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

上記表のように、人の時に使える関係代名詞は who whose whom that that になります。

 

先程の場合、削った部分が人で主語の部分です。

 

The girl lives in Tokyo.

 

削った部分の代わりに、関係代名詞を置かなければならないのですが・・・削った部分は「人」を表す言葉であり、主語の部分でしたので・・

 

表の中で使える関係代名詞は who と that になります。〝The girl (←who か that)lives in Tokyo.〟

 

骨格の文章の a girl を説明するためにThe girl (←whothat)lives in Tokyo.〟を使っているので・・・

 

I know a girl +〝The girl (←whothat)lives in Tokyo.〟となり・・・

 

I know a  girl whothat) lives in Tokyo. という文になります。

 

 

※詳しく説明されている言葉である a girl  の部分を先行詞と呼びます。

 

 

 

関係代名詞 主格 物 の場合

関係代名詞 主格6

 

主格 人の場合が解れば、物の場合も簡単に理解できます。

例えば・・・ 以下のような2つの英文があるとします。

 

・Ihave a dog.

・The dog has a long tail. 

 

関係代名詞 主格15

 

 

〝I have a dog.〟の方を骨格とし〝The dog has a long tail.  〟を説明で使うとします。この時に・・・

・The dogの部分が重複しているので削ります。 The dog has a long tail.

 

  主格 所有格 目的格
 人 who whose whom
 物 which whose which
 人・物 that  that

 

重複している部分が物なので(犬は〝物〟になります。)使える関係代名詞は which whose which that thatになります。

 

削った部分が主語なので使える関係代名詞は which と that になります。

 

The dog (←whichthat)has a long tail.

 

骨格の文章の a dog を説明するために〝The dog (←whichthat)has a long tail.〟を使っているので・・・

 

・I have a dog.  +〝The dog (←whichthat)has a long tail.〟となり・・・

・ I have a dog which(that)has a long tail.となります。

 

関係代名詞の英作文に慣れるには?

関係代名詞 主格9

 

関係代名詞の英作文は慣れるまで、他の文法項目とは違い難しく感じると思います。

 

関係代名詞の表を覚え、構造を理解できるようになったけれど、素早く英文を作るのに苦労する・・・ という方が案外多いのではないかと思います。

 

その時に重要になるのが以下の2つのポイントです。

 

関係代名詞の発想の仕方に慣れる。

関係代名詞の練習を大量に練習する方法を知る。

 

 

関係代名詞の発想の仕方

関係代名詞 主格10

 

「私は車を集めることが好きなその男性を知っています。」という文を英訳する時に、以下のように考えると良いと思います。

 

骨格をまず先に言う。

説明を後に付ける。 

 

上記の日本語の場合・・・・ 

 

骨格は「私はその男性を知っています。」です。ですから・・・・ 

 

・I know the man が先に来ます。そして、その後に説明を付け加える形になります。

 

説明は「車を集めることが好き」になります。

 

・likes collecting cars. になります。 

 

上記2つを足し算すると・・・

・I know the man who likes collecting stamps. という形になります。 

 

 

関係代名詞を大量に練習する方法

 

関係代名詞を使いこなすためには、大量の練習が必要です。私は以下のような形で訓練しました。

 

・I know the man who(=that)

・The man who(=that) 

 

のような形で大量にwho(=that)以下に文章を付ける練習をしてみるのです。例えば以下のようになります。

 

・I know the man who swims in this river every day.

・ I know the man who likes eating chocolate.

・ I know the man who always gets up late.  

・The man who likes playing the piano is my brother.

・The man who always gets up late is my cousin.

・The man who usually sleeps late at night goes to school late.

 

このような練習を大量にすると関係代名詞の文章は簡単に作れるようになるはずです。

 

 

冒頭の問題解説

関係代名詞 主格7

 

・冒頭の問題解説です。

 

1番の問題〝公園で踊っている人達を知っていますか?〟ですが・・・

・答えは:「Do you know the people who is dancing in the park?」です。

 

・主格で先行詞が人の時に使える関係代名詞 who を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

2番の問題〝先週開店したレストランは人気があります。〟ですが・・・

答えは:「The restaurant which opened last week is popular.」です。

 

・主格で先行詞が物の時に使える関係代名詞 which を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

3番の問題〝彼女にはチョコレートを食べるのが好きな友達がいます。〟ですが・・・

・答えは:「She has a friend who likes eating chocolate.」です。

関係代名詞 主格16

 

・主格で先行詞が人の時に使える関係代名詞 who を使っています。

・eatingの~ingは他動詞likeの目的語部分に置かれている動名詞です。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

4番の問題〝雪で覆われた山が見えますか?〟ですが・・・

答えは:「Can you see the mountain which is covered with snow?」です。

 

・主格で先行詞が物の時に使える関係代名詞 which を使っています。

・先行詞が人の時でも、物の時でも代わりに使えるthatにすることも可能です。

 

重要文法用語まとめ

 

・形容詞

現在分詞 修飾

過去分詞 修飾

不定詞の形容詞的用法

・関係代名詞 主格

・先行詞

・who

・which

・that

 

まとめ

関係代名詞 主格8

 

関係代名詞を使いこなすためには、まず必要な知識(関係代名詞の表)を覚える必要があります。

 

また、who や which を使う理由をきちんと理解しましょう。

 

原理が出来た後は、使いこなせるようになるまで大量に練習してみましょう!