動名詞とは 何か知っていますか?
英文を読んでいると、様々な~ing形が出てきます。文章に色々な~ingが出てきた時に、それがどのような物であるのか?を理解出来なければ、気分に応じた訳し方になってしまうので、正確に安定した和訳をすることが出来なくなります。
本日は「動名詞」についてお伝えしたいと思います。
動名詞が理解できると以下の問題や内容が解るようになります!
1.( )内の動詞を正しい形に変えなさい。
・My hobby is (cook).
・I am good at (cook).
・She stopped (smoke) last year.
2. I am looking forward to seeing you soon. という英文のseeing の部分が何故ing形になるか?
3. 以下の( )内の正しい方を選んで下さい。
・She avoids (to eat / eating) fatty food.
・I postponed (going / to go) to Monaco.
動名詞を理解する上でのポイントは?
動名詞を理解するために必要なポイントは以下になります。
・動名詞の作り方と意味
・文中の名詞を置ける位置
・メガフェプス(megafeps)
動名詞の作り方と意味
動名詞は動詞+~ing という形になります。「~すること」という意味になります。
・泳ぐこと→swimming
・海で泳ぐこと→swimming in the sea
・ラーメンを食べること→eating ramen
という形になります。
動詞的な役割と名詞的な役割を持つので動名詞と言われます。名詞的な役割というのは、文章の中で名詞を置ける位置との関連があるからです。(後述します。)
名詞の位置の理解が動名詞理解に不可欠
人間が言葉を話す時、普段は意識しませんが、ある一定のルールによって単語を並べています。そして、単語を並べる時の骨格を成しているが、名詞や動詞になります。
名詞と動詞は持ちつ持たれつの関係で、どちらかが勝手な事をすると(ルールを無視した単語の置き方をすると)、単語の並び方がおかしなことになります。ですから、名詞の位置や動詞の位置は絶対的な存在になります。
動詞の位置は文型知識の関係になりますので、興味がある方は以下のページも参照してみて下さい。
→第2文型・・第2文型[SVC]が分かって涙が出ました!
→第4文型・・SVOO動詞が〝全然解らない〟にサヨナラ!
→第5文型・・第5文型[SVOC]が解って飛び跳ねました!
まず、確実におさえておかなければならないのは、文章で名詞が来る位置は以下になるという事です。主語 目的語 補語 前置詞の目的語 です。(※英語 品詞 語順を決める4つの品詞を攻略し英語力UP! 〝名詞〟を参照してみて下さい。)
これだけだと、シックリこない方もいると思うので、以下に例文を書きたいと思います。
・Ramen is delicious.
・This is ramen.
・I like ramen.
・She is interested in ramen.
上記4つの英文の〝ramen〟の位置がポイントになります。Ramenが来ている位置は全て、名詞しか入りません。 試しに、Soba などを入れても、文法的、意味的にきちんと筋が通ります。
名詞が来る位置は主語、補語、目的語、前置詞の目的語という4つになります。これは必ず頭に入れておかなければいけません。
動名詞が文章で使われる位置
文章の中で名詞が使われる位置は、主語、補語、目的語、前置詞の目的語の4つになりますが、動名詞も、名詞という言葉が入っているように、この4つの位置で使っていきます。
・Swimming is my hobby.
・My hobby is swimming.
・I like swimming.
・I am good at swimming.
上記の文では動名詞が、主語、補語、目的語、前置詞の目的語の位置で使われています。swimmingの代わりにcooking やrunning など別の動名詞を持ってきても、意味が通ります。
さて、冒頭の ・My hobby is (cook). という問題ですが、これは正解は My hobby is (cooking). になります。
「補語の位置は名詞で、動名詞は補語の位置でも使えますよ。」というところがポイントになっています。
2つ目の・I am good at (cook).という問題ですが、これは正解は I am good at (cooking).になります。
これは「前置詞の目的語の位置には名詞を置き、動名詞はその位置でも使う事ができますよ。」ということろがポイントになっています。
3つ目の・She stopped (smoke) last year.という問題ですが、これは正解は She stopped (smoking) last year.になります。
これは「動詞の目的語の位置には名詞を置き、動名詞はその位置でも使う事が可能です。」というところがポイントになっています。
2の問題、I am looking forward to seeing you soon. の”seeing”に関してですが・・・・
英会話を習っている方は、このフレーズをなんとなく覚えて、正解を選べたり、大学受験の英文法に関する問題集をやっていると、完全に同じ英文が出てきて、 look forward to ~ing ”~することを楽しみにする”などと書かれています。そして、これを丸暗記している方が意外に多いものです。
これは to を前置詞とみて、後ろに前置詞の目的語として置いているということです。動名詞を前置詞の目的語として使い〝~すること〟という意味にしているということになります。
メガフェプス(megafeps)は何故覚えるべきか?
参考書などで動名詞の事を学習していると、〝megafeps〟 などと書かれたものが出てきます。説明を読んでいくと、目的語の位置に動名詞のみを置く動詞 の頭文字を取ったものなどと書かれています。
「目的語の位置にingを持ってこなければならない動詞だという事は理解できたので、とりあえずは覚えたけれど、この知識はそれだけの為に覚えるの?」という風に思う方もいるかもしれません。
ですが、これはそれだけにとどまりません。不定詞を目的語に置ける動詞との関連もあります。
例えば 動詞 decide のように『目的語の部分に不定詞しか置くことが出来ない動詞』があります。またlikeのように『動名詞 不定詞 両方を目的語に取る動詞』もあります。
実際に英文を書いている時に、動名詞なのか不定詞のみ、それともどちらも目的語に取る動詞なのか?と言う事で迷う場合にmegafepsの知識があると・・・
「この動詞はmegafepsの中に無いから取りあえず、不定詞にして置けば間違える確率は低そうだ」ということになります。
そういった意味で、megafepsは覚えておいた方が便利だと思います。
megafeps メガフェプスの動詞一覧
以下がmegafeps=メガフェプスの動詞一覧になります。
・mind(~を気にする)
・enjoy(~を楽しむ)
・give up(~をやめる)
・avoid(~を避ける) admit(~を認める)
・finish(~を終える)
・evade(~を避ける)
・postpone=put off (~を延期する)
・stop(~を止める), suggest(~を提案する)
さて、冒頭の問題3に関してですが・・・
・She avoids (to eat / eating) fatty food.の方の答えは、megafepsの中の〝a〟avoidになりますので、目的語は動名詞しか取れない為、正解は She avoids (eating) fatty food.になります。
・I postponed (going / to go) to Monaco.の方の答えも、megafepsの中の〝p〟postponeになりますので、目的語しか動名詞に取れない為、正解は I postponed (going) to Monaco.になります。
動名詞の前に付く所有格は何?
動名詞が使われている文の中に時々ユニークな形を見ることがあります。例えば以下のような形です。
・Do you mind my opening the window?(私が窓を開けても構わないですか?)
上記の文の所有格〝my〟は『動名詞の意味上の主語』と言います。文章の主語と動名詞に対する主体が違う時にこの形を使います。詳細を掘り下げて理解したい方は〝動名詞 意味上の主語が誰でも簡単にワカル!〟を参照してみて下さい。
動名詞がhavingになっている場合
動名詞がhavingになっているケースも時々あります。例えば以下のような形です。
・I was ashamed of having made a lot of mistakes.(私は沢山の間違いを犯したことを恥じました。)
上記の文で〝having〟が使われている理由は動詞〝was〟よりも更に古い時間を動名詞部分が表す場合です。このような形を『完了動名詞』と言います。詳細についてさらに理解したい方は「完了動名詞having 知っておくべき〝時差〟!」を参照してみて下さい。
重要文法用語
・動名詞
まとめ
動名詞を理解する為には、まず名詞の位置をシッカリと理解することが不可欠です。
この名詞の位置に関しては、動名詞だけにとどまらず、不定詞の名詞的用法、代名詞、接続詞 that 名詞節 やif whether との関連もありますので、確実に理解することが重要です。