英語 代名詞〝 it〟 使い方 知っておくべき5種類

英語 代名詞 〝it〟  使い方 知っておくべき5種類

 

英文リーディングを行っている時に様々なingや色々なthatの識別が重要になります。これらの判別が出来なければ文章構造を正確に取ることが出来ないケースがあるからです。

 

〝it〟 にも様々な種類があり、これらを正確に判断することが正確な文章構造把握へと繋がり正しい英文解釈に繋がります。

 

今回は〝itの種類と識別〟についてお伝えしたいと思います。

 

英語 代名詞 it 使い方 が解ると以下の英文を正確に和訳できるようになります!

英語 代名詞 it 2

 

・以下の英文の〝it〟の種類を考えながら和訳をしてみて下さい。

 

1.It was very windy yesterday.

2.It was the day before yesterday that my uncle visited New York.

3.I found it easy to play the violin.

4.I will think about it.

5.It is important to master several foreign languages.

6.It was my old dictionary.

 

 

英語 it 使い方のポイント

 

英語 it 使い方のポイントは以下になります。

 

〝どのような種類のitがあるのか?〟把握しておく。

それぞれのitの使い方を正確に理解する。

itを文中で見つけた時に気を付けることを頭に入れておく。

 

 

代名詞 it

英語 代名詞 it 3

 

それ〟と日本語訳が出来る it です。例えば以下のような英文です。

 

『She broke a pen.』(彼女はペンを壊した。)

『It was mine.』(〝それ〟は私のものでした。)Itを主語の位置で使っています。〝It〟は the pen と言い換え出来ます。

The pen was mine. と言い換えが可能です。

 

もう一つ例を挙げたいと思います。

 

『She gave me a pen.』(彼女は私にペンをくれました。)

『But I lost it』(しかし私はそれを失くしました。)itを目的語の位置で使っています。〝it〟は the pen と言い換え出来ます。

※動詞 give の英単語の語順を理解したい方は・・〝SVOO動詞が全然解らないにサヨナラ!”を参照してください。

 

このように「代名詞 it=〝the + 名詞〟 と考えることが出来る」 という点がポイントです。 

 

 

天気などの it

 

〝it〟 を特に日本語訳しないにも関わらず文頭に置いているのが 天気 などを表す it です。これは、天気 季節 時間 寒暖 明暗 などの概念を表す時に使われます。

 

・It was cloudy yesterday.(昨日は曇りでした。)

・It is summer now.(今夏です。)

・It is 7 o’clock now.(今7時です。)

・It is cold today.(今日は寒いです。)

・It is dark in this classroom.(この教室は暗いです。) 

 

※これらの it は〝それ〟とは和訳出来ないという点が重要です。

 

形式主語 it

英語 代名詞 it 4

 

本来の主語を文の後ろに移動する為に文頭に it を置いている形です。

 

To speak Chinese is difficult for me.

That he made a mistake on purpose is clear.

 

太字部分が長い主語であるため、文頭に it を置き 長い主語の部分であった〝To ~ difficult〟や〝That ~ purpose〟を文章の後ろに移動する為にIt を前に置き、以下のような英文を作っています。

 

It is difficult for me to speak Chinese.(私にとって中国語を話す事は難しい。)

※ 〝for me〟の部分では不定詞の意味上の主語が使われています。

 

It is clear that he made a mistake on purpose.(彼が意図的にミスをしたのは明らかです。) 

 

このような it を形式主語のit と呼びます。

 

※さらに形式主語について理解したい方は・・・ 〝形式主語 itは3つのポイントで大丈夫!を参照してみて下さい。

 

 

強調構文 it

 

英文中の主語、目的語、副詞句、副詞節などを強調したい時に文頭に it を置く場合があります。例えば以下のような英文の太字部分を強調しようとします。

 

・I saw Ken near the store yesterday.(私はケンを昨日そのお店の近くで見た。) 

 

太字部分を強調するために、以下のような形にすることが出来ます。

 

・It was near the store that I saw Ken yesterday.(私がケンを昨日見たのはそのお店の近くでした。) 

 

このような文法パターンを強調構文と呼びます。一見、上述の形式主語と似ているので注意が必要です。

 

※強調構文と形式主語の判別に興味がある方は・・・〝強調構文 形式主語 見分け方をマスターしよう!〟を参照してみて下さい。

 

 

形式目的語 it

英語 代名詞 it 5

 

〝it〟の中には形式目的語もあります。これは本来の目的語が長い時に使われる形です。

 

・I found to cook delicious dishes difficult.(私は美味しい料理を作ることが難しいと分かりました。)

・I think traveling alone in the country dangerous.(私はその国を一人で旅行することは危険だと思います。) 

 

上記太字部分が目的語が長い形であり、これをスッキリとした形にさせるために 形式目的語 it を使い長々した目的語を以下のように後ろに移動することが出来ます。

 

・I found it difficult to cook delicious dishes.

・I think it dangerous traveling alone in the country.

※aloneの使い方に自信が持てない方は〝aloneの使い方を理解するために必要不可欠なポイント!〟を参照してみて下さい。

 

このように英文中の目的語の位置に it を見つけた場合は形式目的語の可能性があるので要注意です。代名詞のit か形式目的語の it の区別をする必要があります。

※形式目的語について更に詳細を知りたい方は〝形式目的語ー動詞との関係を理解している?〟を参照してみて下さい。

 

 

様々な it をラクに判別する方法

 

・文章の中に it が出現し判別に迷ったら以下のように考えるとスムーズに判別できると思います。

 

文頭に it が出てきたら代名詞(=それ)や天気のit ではないか?確認する。

代名詞や天気のitでない場合は形式主語か強調構文の it になるので不定詞やthatが文の後ろに無いか確認する。

文中の目的語の位置にitが出てきた場合は、代名詞(=それ)のit ではないか?確認する。

目的語のitが代名詞(=それ)でない場合は 形式目的語の可能性が高いので後ろに不定詞や動名詞などが無いか確認する。

 

 

冒頭の問題の解説

英語 代名詞 it 6

 

・冒頭の問題の和訳と解説です。

 

1番の問題〝It was very windy yesterday.〟ですが・・・

 

和訳は〝昨日は風が強かった〟になります。

この場合の it は〝天気のit〟になります。

 

2番の問題〝It was the day before yesterday that my uncle visited New York.〟ですが・・・

 

和訳は〝叔父がニューヨークを訪れたのは一昨日のことでした。〟になります。

この場合の it は〝強調構文のit〟になります。

元々の文章は〝My uncle visited New York the day before yesterday〟です。この中の the day before yesteday を強調する形になっています。

 

3番の問題〝I found it easy to play the violin.〟ですが・・・

 

和訳は〝私はバイオリンを弾くことが簡単だと分かった〟になります。

この場合の it は〝形式目的語のit〟になります。元々の文章は〝I found to play the violin easy〟です。目的語の部分が長い形になっています。

 

4番の問題〝I will think about it.〟ですが・・・

 

和訳は〝私はそれについて考えるつもりだ〟になります。

この場合の it は〝代名詞 it(=それ) 〟になります。think about の目的語の位置でit を使っています。

 

5番の問題〝It is important to master several foreign languages.〟ですが・・・

 

和訳は〝いくつかの外国語を習得することは重要です〟になります。

この場合の it は〝形式主語のit〟になります。

元々の文章は〝To master foreign languages is important.〟です。 To master foreign languages の部分が長い主語になっており、これを形式主語 it に置き換え主語をスッキリまとめた形になっています。

 

6番の問題〝It was my old dictionary.〟ですが・・・

 

和訳は〝それは私の古い辞書でした。〟になります。

この場合の it は〝代名詞 it (=それ)〟になります。

 

 

重要文法用語まとめ

 

・代名詞

形式主語

強調構文

形式目的語

aloneの使い方

SVOO動詞

 

その他 英文構造解析に役立つ文法項目

 

that 使い方を理解しよう!

ing 英語 進行形 現在分詞 動名詞 分詞構文 見分け方

when 使い分け 5つのパターン 区別は大丈夫?

 

まとめ

 

いかがでしたか? it の識別の理解は進みましたか?

 

どのようなitがあるのか?

it が文中にある時にどのような点に気を付ければ良いのか?

 

が解ると it の判別はスムーズに進みます。it判別の考え方を理解し最終的に頭の中で自動的に処理できるようになることが目標です。

 

2017年7月28日 | カテゴリー : 名詞, 品詞 | 投稿者 : HOSHINO