形式主語 it は3つのポイントで大丈夫!
長文読解が苦手になる理由の一つに、文章構造を分析できない場合があります。文章構造を分析する時に若干難しく感じられるのが形式主語が文章の中で使われているケースです。
形式主語についてシッカリ理解すると、今まで見えてこなかった構造がスッキリ見えてくるかもしれません。今回は形式主語 itについてお伝えしたいと思います。
形式主語 it が解ると以下の問題が出来るようになります!
・以下の日本語を英訳してみて下さい。
1.歴史に興味を持つのは当然です。
2.車通勤をするのは便利です。
3.その男が5か国語を話せるのは驚く話ではない。
4.彼女がその星を最初に発見したかどうかは疑わしい。
5.何故あなたがそこに居たかは重要ではありません。
形式主語 it のポイント
・形式主語のポイントは以下になります。
・形式主語の基本的な形を理解する。
・形式主語になる前(=主語が長々した形)の文章構造を理解する。
・形式主語にはどのようなパターンがあるかを理解する。
形式主語(仮主語)とは
形式主語は文章が長い場合に、主語を短い形し、長い主語を後ろに持ってくる形式です。形式主語は仮主語とも呼ばれています。
英語は主語の部分を短くコンパクトにまとめるという性質がありますが、形式主語(=仮主語)の形を使うことによって、主語の部分を短くすることが出来ます。
・It is ~ という形 になります。
例えば以下のような例文です。
・It is difficult to continue studying English.
(英語学習を続けることは難しい)
長々した主語の例
以下に長々した主語の例を記しますが、関連する文法の理解を先にする方が、より理解が早く進みますので、不明な部分はリンクから参照し、理解を深めて下さい。
・To speak Spanish is difficult.
(スペイン語を話すことは難しい)
→不定詞の名詞的用法を主語にしています。「To speak spanish 」の部分が長々した主語になっています。
・Whether he is tired is clear.
(彼が疲れているかどうかは明らかです。)
→接続詞 whether を主語にしています。「Whether he is tired」の部分が長々した主語になっています。
・That she lost her weight is natural.
(彼女の体重が減ったことは自然です。)
→接続詞 that を主語にしています。「That she lost her weight」の部分が長々した主語になっています。
以下で主語の部分を短くした形を記したいと思います。
長々した主語を後ろに移動させた形
・以下は形式主語を使って長々した主語を後ろに移動させ文頭をシンプルな構造にしています。
・It is difficult to speak Spanish .
→不定詞の長々した主語を後ろに移動させています。
・It is clear whether he is tired.
→接続詞whetherの長々した主語を後ろに移動させています。
・It is natural that she lost her weight .
→接続詞thatの長々した主語を後ろに移動させています。
様々な形式主語のパターン
・形式主語には以下のようなパターンがあります。
・It is~ to do(不定詞)
・It is~ that(接続詞)
・It is ~whether
・It is ~疑問詞(who why when)
・It is ~if
・It is ~動名詞
形式主語の文型はどうなるか?
形式主語の文型はどうなるのか?と思う方いるかもしれません。このように思った時は元の文章(=主語が長々しい文章)の文型を考えてみると、理解が深まると思います。
・例えば以下のように考えると良いでしょう。
形式主語の文:It is easy to speak Spanish.
(スペイン語を話す事は簡単です。)
「この文の文型は何かな・・・・? よし!元の文(=主語が長い文に)戻そう!」
主語が長い文:To speak Spanish is easy.
To speak Spanish はSだよな・・。
be動詞のisがVで・・・。
easyが形容詞でCだよな・・。
〝そうか! 第2文型 SVC だ。これを形式主語の文で書き換えただけだから、結局 SVC ということだ。〟
冒頭の問題解説
・冒頭の問題解説です!
1番の問題:[歴史に興味を持つのは当然です。]の答えは・・
〝It is natural to be interested in history.〟です。
主語が長い場合は:『To be interested in history is natural.』になります。
・不定詞を主語としています。
2番の問題:[車通勤をするのは便利です。]の答えは・・
〝It is convenient driving to work.〟です。
主語が長い場合は:『Driving to work is convenient.』になります。
・動名詞を主語としています。
3番の問題:[その男が5か国語を話せるのは驚く話ではない。]の答えは・・
〝It is not surprising that the man can speak five languages.〟です。
主語が長い場合は:『That the man can speak five languages is not surprising.』になります。
・接続詞thatを主語としています。
4番の問題:[彼女がその星を最初に発見したかどうかは疑わしい。]の答えは・・
〝It is doubtful whether she found the star first.〟です。
主語が長い場合は『Whether she found the star first is doughtful.』になります。
・接続詞whetherを主語としています。
5番の問題[何故あなたがそこに居たかは重要ではありません。]の答えは・・
〝It doesn’t matter why you were there.〟です。
重要文法用語まとめ
・形式主語
・仮主語
・動名詞
・名詞節
・接続詞 if
まとめ
いかがでしたか?形式主語の理解は深まりましたか?
英文を読んでいる時に〝It〟が出てきたら、迷ってしまうでしょう。そんな時には、形式主語の可能性も疑ってみて下さい。→英語 代名詞〝 it〟 使い方 知っておくべき5種類
形式主語の可能性をシッカリ考える為にも、It isの後ろにどのような形が来るのか?知っておくことが重要です。
長々した主語をみてもシッカリ訳すことが出来なければ、それぞれの部分の知識を確実に習得しましょう!