SVOO動詞が〝全然解らない〟にサヨナラ!

 SVOO動詞が〝全然解らない〟にサヨナラ!

 

高校の授業などで文型の話が始まると、英語が嫌になる人もいるのではないかと思います。

 

実は私もそうでした。『この文章は何文型ですか?』と尋ねられても『わかりません』の連続であったように思います。そして、英語が嫌になっていたのです。本格的に英語学習を開始してから、文型について理解を深めていくと、あれ程わからなかった事が明快に理解できるようになりました。

 

本日は文型の中の一つ 『SVOO動詞=第4文型』についてお伝えしたいと思います。

 

 

そもそも、どうして文型の理解が必要なの?

 SVOO動詞9

 

高校の授業などで『これは何文型ですか?』と尋ねられたり、定期テストの問題で『上記文章と同じ文型の英文を選びなさい』という問題が出題された時などに『英語を理解する上で、そんなこと本当に必要なのだろうか?』と思う方が多いかもしれません。

 

結論から先にお伝えすると、高校の授業で答えられなくても、定期テストで文型の問題に答えられなくても、あまり困りませんが、英語学習を進めていく上で〝文型を知っていた方が絶対に得〟です。知らないと困る場合の方が多いでしょう。ちなみに、文型を知ることで、私は以下のような得をしました。

 

・文法書の理解が楽になり、イライラして壁に文法書を投げる事がなくなった。(笑)

・英文の構造が正しく見えるようになる事で、英文を正確に理解できるようになった。

・英文を速く読めるようになり、多読が出来るようになり、結果として英単語を沢山覚えられるようになった。

・正しい順番で英単語の配列が出来るようになり、英会話学習を進める時に楽になった。

 

文型を理解して、良い事尽くしでした。ですから、文型を理解することは、英語力upに不可欠であると思います。文型を理解した方が、英語力全般を効率的に上げる事が出来るため、文型は理解した方が良いという事になります。

 

 

文型は〝動詞の使い方〟と考えるとラク!

SVOO動詞10

 

 

文型は5文型とか言われて、色々ありますが、文型を決める要素は動詞です。

 

人間が言葉を話す時に、単語を配列していきますが、この言葉の配列には一定の法則があります。そして、その中でも動詞が言葉の配列を決める上で、大きなウエイトを占めています。

 

例えば・・・

 

・I speak English every day.

(私は毎日英語を話す)

 

・ I eat vegetables every day.

(私は毎日野菜を食べる)

 

という時に『~を』の部分には必ず名詞が入ることになります。そして、この『~を』が付いてくる動詞はなんでも良いという訳ではなくて、動詞によって決まっています。

 

文型で言うと、これはSVOという第3文型になりますが、speakやeatはこの形になりますが、look はこのような形にすることが出来ません。

 

上の2つの文章では  speak と eat が使われていますが、これら2つの動詞が名詞が来るというように制限を与えて、 I やEnglish、vegetables の位置を決めてしまっていることになります。 

 

したがって、文型を決める要素は動詞という事になります。ですから、動詞の使い方を理解して覚えると文型の理解が飛躍的に進みます。 

 

私が文型に関して暗中模索していたころ、『Oは目的語で名詞がきます。』『Cは補語で名詞や形容詞がきます。』などと説明を聞いていても、よく理解できなかったのですが、 それぞれの動詞の使い方を理解すると、気付けば後で勝手に文型が理解できていた記憶があります。

 

→第2文型[SVC]が解って涙が出ました!

 

第3文型[SVO]を基礎から確実に理解しよう!

 

→第5文型[SVOC]が解って飛び跳ねました!

 

第4文型SVOO動詞が理解できればこんな問題が出来るようになります!

SVOO動詞

 

第4文型のポイントが解りある程度記憶してしまうと、以下のような問題もスラスラ解けるようになります。

 

1.指定の前置詞を使って、同じ意味になるように文を書き換えなさい。

 

・He teaches us English.(to)

 

2.以下の英文と同じ文型の英文を選択肢から選びなさい。

 

・I sent my grand mother a letter.

A: I call him Taro.

B: She looks young.

C: I enjoyed the party last week.

D: I gave her a present.

 

3. 以下の単語を並び替え文を作成しなさい。

[ of  teacher Hanako  asked   questions  many  Friday  last her ]

 

正解は・・・・  

1.He teaches English to us.

 2.  D 

 3.Hanako asked many questions of her teacher last Friday. 

 

 

高校などの定期テストであれば、ポイントが解れば簡単に解けてしまうでしょう。大学入試、英検、TOEIC、TOEFLなどには上記のような問題は出題されませんが、SVOO知識があると、英文の構造を明確に理解するための一つの要素になるので、是非頑張って理解し、必要なことは記憶して欲しいです。

 

 

 

第4文型SVOO動詞を攻略するポイントは?

SVOO動詞2

 

第4文型SVOOについて理解する為に、必要なポイントは以下であると思います。

 

どのような配列で単語を並べる動詞であるのかを理解すること。

どのような動詞がSVOO型の動詞になるのか、ある程度記憶してしまうこと。

英単語の配列が変わった時に、前置詞が必要になること。

前置詞は動詞ごとにシッカリ覚えておくこと。

 

 

第4文型SVOO型動詞って何ですか?

SVOO動詞7

 

 

第4文型の動詞は簡単に言うと・・

 

SVOO動詞13

 

という配列で単語を並べていける動詞です。

 

 

例えば・・・ 

 

I gave him a pen. (私は彼にペンをあげた。)という文の場合 動詞 giveはこの形で使っていることになります。himの部分=人、a pen の部分=物 になっています。 

 

I bought him a car.(私は彼に車を買った) という文の場合 動詞 buyはこの形で使っていることになります。himの部分=人、a pen の部分=物になっています。 

 

人の部分を『間接目的語』と言ったり、辞書によってはO1と表している場合もあります。

物の部分を『直接目的語』と言ったり、辞書によってはO2と表している場合もあります。 

 

・主語(subject)=S

動詞(verb)=V

・人の部分=O1(間接目的語)

・物の部分=O2(直接目的語) 

 

SVOO動詞14

 

 

S V  O1 (間接目的語)  O2(直接目的語) という事になります。 

 

英語の辞書の中にある全ての動詞が、この形で使える訳ではなくて、このような形で使えるものには、限りがあると考えた方が良いでしょう。

 

例えば、動詞 enjoy ですが、この動詞に関しては、SVOOという文型で使うことはできません。

 

ですから、ある程度、どのような動詞がこの配列で使えるのか?と言う事を頭に入れた方が楽です。

 

〝じゃ、どのような動詞がこの形で使えるの?〟と思う方もいるかもしれませんが、覚える前に一つ注意した方が良い点があるので、以下に注意点を記したいと思います。

 

 

第4文型SVOO動詞の注意点 単語の配列が変わる時に前置詞が必要!

SVOO動詞8

 

 

第4文型SVOOで使える動詞に関する注意点ですが

 

I gave him a pen. という文章を・・

↓↓↓↓↓↓↓↓

I gave a pen to him. と書き換えることが出来ます。 

 

 

SVOO15動詞

 

 

という形で書き換え可能ということです。  

 

I bought him a car. という文章も・・

↓↓↓↓↓↓↓↓

I bought a car for him. と書き換えることが出来るようになります。

 

 

動詞 +人+ 物 から 動詞+ 物+ 前置詞+人 に書き換え可能ということです。

 

動詞+ 人+ 物 でも 動詞+ 物+ 前置詞+人 でも基本的に意味は一緒になります。

 

SVOOの文章を書き換えた時には、前置詞to か 前置詞for を使って 物と人 の位置を交換します。

 

そして、動詞によって、toを使って書き換える動詞と、forを使って書き換える動詞があります。

 

toを使って書き換える事が出来るSVOO型動詞を英文法書などでは「give型動詞」

forを使って書き換える事が出来るSVOO型動詞を「buy型動詞」

 

と呼んでいる場合が多いです。

 

もう一度、どのような動詞が SVOOで使えるのか?覚える際に、注意するべき点を以下に記したいと思います。

 

人と物の部分を書き換えた時に、前置詞(to か for)が必要になる。

動詞によってtoを使うべきか?forを使うべきか決まっている。(フィーリングで勝手に決めてはいけない。)

 

ここまで理解した上で、どのような動詞がSVOO型で使えるのか?を覚えた方が効率は良くなると思います。以下に「give型動詞」と「buy型動詞」を記したいと思います。

 

 

give型動詞

SVOO動詞3

 

以下の動詞が give 型=人と物の位置を交換した時に前置詞toが必要になる動詞です。

 

・give 

・write 

・send 

・lend 

・teach 

・throw 

・show 

・pass 

・sell 

・read 

・bring  

・carry など

 

buy型動詞

SVOO動詞4

 

以下の動詞が buy型動詞=人と物の位置を交換した時に前置詞forが必要になる動詞です。

 

・buy

・cook 

・make 

・choose 

・get

・earn

・order など

 

 

変わり者の動詞 ask

SVOO動詞5

 

動詞 人 物 という配列で使える動詞 SVOO型の動詞を 人と物の位置を交換した場合、『前置詞to か for を使い、どちらを使うか?は動詞によって決まっているので、動詞ごとに覚えなければならない』という事でしたが・・・

 

ask という動詞は変わり者で、 ask 人 物 という形で使う時は特に問題ないのですが物と人の位置を交換した時に、前置詞がtoでもforでもなくてofになる という事を覚えておかなければなりません。

 

I asked him a question.

I asked a question of him.

 

という形になります。文法書などではASK型動詞などと書かれているものがありますが、これはそのような特殊な形の為です。

 

 

SVOO 動詞 覚え方

 

上記で「give型動詞」「buy型動詞」「ask」と3つのタイプのSVOO動詞について説明をしましたが・・

 

「沢山あるこれらの動詞をどのように覚えたら良いのか?」と皆さん思うのではないでしょうか?

 

最終的には一つ一つ覚えて確実に使えるようにする方が良いと思いますし、ゴロ合わせのようなものはありませんが私は以下のように覚えています。

 

SVOO動詞は「~に~をする」というパターンである 

 

例えば・・

give:「~に~を与える」

show:「~に~を見せる」

send:「~に~を送る」

make:「~に~を作る」

buy:「~に~を買う」

ask:「~に~を尋ねる」

 

という形です。

 

第2文型SVCで使える動詞 taste:「~な味がする」 をこれに当てはめようとしてもうまく行きません。ですから、tasteはSVOO動詞ではないと判定出来ます。

 

第2文型SVCが解って涙が出ました!

 

この覚え方で一つだけ注意しなければいけないのは第5文型SVOCの動詞と混同する可能性があることです。

ただし、O1(人)とO2(物)はイコールにはならないが、O=Cという関係は成り立つといういことを抑えておくと心配しなくても良いと思います。

 

第5文型SVOCが解って飛び跳ねました!

 

 

 

まとめ

SVOO動詞6

 

どのような動詞をSVOOで使うのか、またどのような前置詞で書き換えが出来るのか?を理解し、覚えてしまうと案外ラクにSVOOをクリアすることが出来ます。

 

高校のテストなどはここまで出来ると、殆ど正解出来ると思います。また、英文を読む段階までは、ここまで出来ると、文章の構造を理解することは、かなりラクになるはずです。

 

もし英会話学習を進めたり、ライティングの力を上げたい方は、それぞれの動詞を使って自由自在に文章を作れるまで練習してみることをオススメします。

 

 

2016年6月6日 | カテゴリー : 動詞, 文型 | 投稿者 : HOSHINO

使役動詞 make let have 使い分けをマスター!

使役動詞 make let have はこうだべさ~

 

文法書を読んだり、文法問題集の設問に取り組むと〝使役動詞〟という言葉がチラホラ出てきます。説明や解説などを読んでも、何だかよくわからないな~ という事があるかもしれません。

 

難しそうに見えますが、そんなに難しいものではありません。難しく感じてしまうのは、使役動詞に関するポイントが掴めていない為です。

 

使役動詞について学ぶ時、ポイントはどんなところであるのか?を頭に入れてしまうと、それほど悩まなくても済んでしまいます!確実にポイントを抑えて自分のものにしてみましょう!

 

こんな問題が解けるようになりますよ~!

使役動詞9

 

1. I made my son (study ,  studying  , to study) English .

私は息子に英語を勉強させた。

 

2. My father ( let  ,  had ,  made     )me go there alone.

私の父は私をそこへ一人で行かせた。(そこへ一人で行くことを許可した。)

 

3. I was made (to eat , eat, eating) some spinach by my mother.

母親にほうれん草を食べさせられた。

 

4.I had my car (to repair, repair , repaired).

私は車を修理させた。

 

これらの問題がスラスラ解けるようになるためには、ポイントを理解し、頭に入れておけば良いだけです。以下にポイントを記したいと思います。

 

ちなみに上記問題の正解は 1.study  2.  let   3. to eat  4. repaired  です。

 

使役動詞を攻略するポイントは?

使役動詞4

 

使役動詞を攻略する上でのポイントは以下になります。

 

・動詞ごとのニュアンスの違いを知る

・語法を知る→〝原形を取る動詞〟であるという事。

・使役動詞makeは受け身の文章になった時に、原形だった部分がto do(不定詞)になること。

・使役動詞haveには過去分詞が入るケースがあること。

 

使役動詞はどんな動詞なの?

使役動詞5

 

動詞 目的語 原形 という形を取る動詞を 使役動詞 と言います。

 

make  let   have が使役動詞になります。

 

これら全て動詞 目的語 原形という形になり、日本語ではこれら3つを ~させる という意味で訳すことができます。英語では、動詞によって意味の違いがある為、使い分けが必要です。

 

〝妻が私にこの部屋を掃除させた〟

 

という文があるとします。この文章は、文の背景にある状況によって解釈が違ってきます。以下のような状況が考えられます。

 

・妻が私に強制的に部屋を掃除させた 場合

・掃除をしたがる私に妻が許可を与えて掃除をさせた 場合

 

など、色々な状況が考えられます。結局日本語の場合は、掃除をさせた という意味を、その背景にある状況から判断していることになります。ところが、英語の場合は、その部分を明確に動詞を使い分ける事によって違いを表している ということになります。

 

ですから、make let have という動詞がどのようなニュアンスを持つのか?という事を知らないと、明確に使い分けが出来ないことになります。以下でそれぞれの使役動詞に関して、意味の違いを記したいと思います。

 

make 強制的に~をさせる。

使役動詞3

 

使役動詞 ”make” は ”~させる”という意味ですが、相手に”強制的に何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。

 

英語の先生が私達に毎日英語の宿題をさせる。

Our English teacher makes us do our English homework every day. 

 

宿題をさせる となっていますが、ここでmakeを使っているのは、”強制的にさせる” というニュアンスが含まれているからです。

 

let 許可を与えて~させる。

使役動詞12

 

使役動詞 ”let” は ”~させる”という意味ですが、相手に”許可を与えて何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。

 

He let me use his computer.(彼は私に彼のコンピューターを使わせた。) 

 

私がコンピューターを使いたい状況で、彼が私に許可を与えてコンピューターの使用を許可してくれた ということになります。ここでletの代わりにmakeを使うと、彼が私に強制的に使わせたという意味になってしまいます。

 

 

have ~してもらう

使役動詞8

 

 

使役動詞 ”have” は ”~させる”という意味ですが、相手に”依頼をして何かをさせる” という意味です。下のような例文を見ると感触が掴めると思います。

 

私は妻にお茶を入れさせた。(入れてもらった。)

I had my wife make some tea.

 

ここで haveを使っているのは、依頼し”お茶を入れてもらった” という感覚が入ってくるためです。強制的にさせている訳ではないので、makeを使う訳でもなく、私が妻に許可を与えてお茶を入れさせている訳でもないのでletを使う訳にもいきません。

 

 

使役動詞 make の注意点

使役動詞6

 

使役動詞makeに関して注意しなければならない事は、目的語の部分を主語として文を書き換えた時に、原形だった部分がto do(不定詞)になるという事です。以下の例文を見ると理解しやすいと思います。

 

My parents always made me clean my room before I went to bed. 

(両親は私が寝る前にいつも私の部屋を掃除させた)

                ↓↓↓↓↓↓

この文章が、目的語を主語として、受け身(受動態)に変化すると・・ 

 

I was always made to clean my room by my parents before I went to bed.

 

原形だった部分が不定詞に変わっています。

 

使役動詞 have の注意点 依頼・受け身

使役動詞10

 

 

ネイティブの方から英会話を習ったことがある方の中には『先週髪を切ったんだ』という表現を・・

 

I cut my hair last week.などと英作して・・・

 

『自分で髪を切ったのでなくて、美容師さんなどに切ってもらったのであれば〝I had my hair cut last week.〟が正解ですよ~』と教わったことがある方もいるかもしれません。実は、この時のcutは原形ではなくて過去分詞です。

 

このように、使役動詞 have は 目的語の部分が~される という場合、上の例で言うと、 髪が 切られる という受け身の関係が成立する時に、原形ではなくて、過去分詞が入ります。

 

”彼女は車を修理してもらった”という文章も・・”She had her car repaired.” などという形になります。

彼女の車が修理したわけではなくて、彼女の車が修理されたので、過去分詞が入るということです。

 

また、I had my wallet stolen. などという文章をみた事がある方もいるかもしれません。これも考え方は一緒です。財布が盗まれた という 受け身の意味になります。

 

 

have 目的語 過去分詞  という形になると・・・ 

 

使役動詞15

 

 

1.~を~してもらう(依頼)

2.~が~される(被害) 

 

という2つの意味が考えられる ということです。どちらの意味になるかは、文脈で判断する形になります。

 

 

まとめ

使役動詞7

 

使役動詞を使いこなしたり、英文法の問題で正解を選べるようになるには、まずどんなポイントがあるのか、簡単に理解してから、実際に英文を読んだり、書いたり、話したり、文法問題を解いて見ると良いでしょう。

 

必要な事が解ってしまうと、案外簡単に理解できるものです。

 

使役動詞のポイントを頭に入れた上で、一番最初の問題に取り組んでみると、難しく感じていたものが、案外簡単に感じられると思いますよ!

 

自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで!

 

自動詞 他動詞 見分け方 もう悩まないで!

 

  中学生、高校生や、英語が苦手な方、英文法を学習している方から〝 自動詞 他動詞 がよく解らない〟とか〝どうして自動詞 他動詞を覚える必要性があるのですか?〟などと相談されることがあります。

 

私も英語が26点だった時は、この辺りの事が全くわからなくて、動詞を覚える時には 「go=行く」と覚えていただけでした。

 

ですから、辞書の中に「自」「他」とか「Vi」「Vt」などと書かれていても、気にも留めませんでした。ですから、中学生や高校生の質問はよくわかります。

 

本日は 自動詞 他動詞 についてお伝えしたいと思います。  

 

 

自動詞 他動詞が分ると以下の問題が理解出来ます!

自動詞 他動詞 見分け方8

 

下のそれぞれの文章の中から正しい文を見つけてみて下さい。

 

1.Ienjoyed.

2. I go to there.

3. Come here.

4.I discussed the problem.

5.I talked my friend.

6.I called my friend last night.

7. I spoke my friend yesterday.

8. I speak English every day.

9.I went to abroad.

10.I went to America. 

 

 

 

正解は 3、4、6、8、10です。 全ての文章が 自動詞 他動詞 と関連しているので、理解できるようになると文章の中のおかしなところが発見できるようになります。

 

 

どうして自動詞 他動詞 を意識する必要性があるの?

 

高校生などが4月からの新学期で、他動詞や自動詞を習うようになりますが、意外にそれを理解することの重要性を理解出来ていない場合が多いと思います。  

 

「何故 他動詞 自動詞 の判別が必要になるか?」と言うと・・・それは以下の理由です。  

 

動詞の正しい使い方が解り、正しい英作、英会話が出来るようになる。  

 

 

正しい英作文・英会話に繋がるってどういうこと?

自動詞 他動詞 見分け方4

 

正しい形で英作文をしたり、英会話学習を進める際にブロークン英会話は避けたいと思うのであれば、他動詞 自動詞 を覚えて使う方が得です。

 

例えば、ALTの先生に以下のような英語で話しかけたり、英作文を作ったとします。

 

「I visited 3 years ago.」

 

それに対してALTの先生から

 

「I visited the city  3 years ago.」

 

と言い直しをされたり、添削後に返却されたとします。

 

この時に、自動詞 他動詞 の知識がある学生さんは、直された部分をみて「ああ visit は他動詞ということか」などと気づく事ができます。

 

ところが、この部分の知識がない学生さんは、気付くことが出来ないので「ああ そうなのか」で終わり、間違いを次の正しい英会話や英作に繋げる可能性が消えてしまいます。

 

知識の有無で、正しい形を意識しながら、英会話練習をしたり、英作をする可能性が大きく変わるのですから、知識をインプットした方がオトクです。

 

 

正確に文章を読む助けの一つになる。

自動詞 他動詞 見分け方5

 

 

英文法知識が体系的で豊富であればあるほど、英文を読む際に、先の展開が予測しやすくなります。そしてそれは、速読力向上にも繋がります。  

 

他動詞 自動詞 の知識があり、それぞれの動詞の使い方が理解出来ていると、その部分の構造は自信を持って判断できるようになります。文章の区切り方が明確に判るようになり、正確に理解できるようになります。

 

例えば・・・・  

 

1.Islept / about 11 last night

2. I talked about our town / last night.  

 

1番ではslept とabout 間で区切りを入れていますが、2番ではtalk とaboutの間では区切りは入れていません。sleptもtalkもどちらも動詞であるのにです。

 

 

これは自動詞に目的語が無い場合とある場合の話ですが、 自動詞が理解出来ていると、区切り方の意味が理解できます。

 

 

自動詞 他動詞を攻略するポイントは?

自動詞 他動詞 見分け方9

 

・自動詞と他動詞を攻略する為のポイントは以下です。

 

自動詞 他動詞 というのはどういう物なのか?概念を理解する

自動詞に目的語が必要になる時には前置詞が必要になることを理解し覚える。

(例 talk about the matter など)

go to there や go to abroad  などは何故間違った表現なのか?理解する。

 

 

自動詞 他動詞 の判別。

 

「自動詞 他動詞 の違いを理解することが重要である」ということは解かっても、判別をどのようにすれば良いのか?よく解らない方もいるかと思います。

 

以下に記していきたいと思います。  

 

 

自動詞 他動詞 の判別の仕方。

自動詞 他動詞 見分け方2  

 

他動詞 自動詞 が解からなくなる理由の一つは、文法書を読んだ時に、以下のような説明を読んだ時ではないかと思います。  

 

「自動詞は目的語を付ける際に、前置詞を必要とする。一方で、他動詞は目的語を付ける際に前置詞は必要としない。」  

 

自動詞 他動詞 が理解出来た人は、この説明を読んでピンとくると思いますが、理解できていない人にとっては難しいのではないでしょうか?

  

しかしながら・・・  

 

・I sleep. 

(私は寝る。)  

 

・I enjoy the event.

(私はそのイベントを楽しむ。)

 

・I call him.

(私は彼に電話をかける。)  

 

・「寝る」 は自動詞。

 

・「~を楽しむ」

「~に電話をかける」 のように・・

 

動詞に「~を」「~に」が付いていると他動詞 になる場合が多いと考えると楽になると思います。 

 

「 寝る」 に〝~を〟〝~に〟を付けようと思っても付けられない。だから自動詞。基本はそう考えれば良いと思います。  

 

ところが〝「住む」「聴く」はそれぞれ〝~に〟〝~を〟が付けられるので他動詞ですか?辞書を引いてみても自動詞としか書かれていません〟という反論が出るかもしれません。

 

そんな時に、冒頭の説明が有効になります。  

 

自動詞は目的語を付ける際に前置詞を必要とする。」  

 

・I live in Sapporo.

(私は札幌に住む。)

 

・I listen to music.

(私は音楽を聴く。)

 

どちらも確かに日本語上は〝に〟〝を〟が付きますが、上に出てきた、enjoy や call のように前置詞無しで後ろに名詞を置く使い方が出来ません。

 

× I live Sapporo.

× I listen music.  

 

このような使い方が出来ません。よって自動詞と判断できます。  

 

自動詞か他動詞を判断する手順をまとめると・・・  

 

① その動詞に 〝に〟〝を〟を付けられるか?

② 〝に〟〝を〟を付けられても前置詞が付く場合は自動詞  

 

と考えると分かり易いと思います。  

 

 

自動詞には前置詞が付く場合。

自動詞 他動詞 見分け方6

 

とりあえず、自動詞と他動詞の判別は出来るようになったけど、そもそも・・・  

 

・ I live in Sapporo.  

 

という文で何故「in」が必要なのか? と思う人がいると思います。

 

それは、まさにlive が自動詞だからなのですが、それでは意地悪な答えになるので、以下のように考えてみる事をお奨めします。

 

〝「live」は「住む」〟という意味しか持っていない。  

 

・I live Sapporo.  

 

と記すと「私は札幌住む」という、日本語を勉強している外国人が話している状態になってしまいます。

 

「私は札幌住む」という状態が正しいので・・・「~に」に相当する単語が必要になる。それで「in」が必要になるという事になります。

 

同様に・・・  

 

・I go to school.  

 

という文で何故 to が必要になるのか? それも同じ考え方です。  

 

go は行く という意味しか持っていません。「私は学校行く」というのはやはりおかしい。

 

「私は学校行く」が正しい。 「~に」の意味をto で持たせていることになります。 

 

 

go there  go abroad に何故〝to〟は必要ないか?

自動詞 他動詞 見分け方3

 

上記のgo の説明を読んだ時に〝「go there」そこに行く 「go abroad」外国に行く と言うのではないか?前置詞を付けていないのに「~に」の意味が入っているではないか?〟と疑問に思う方もいるかと思います。

 

これは・・・  

 

・go(行く) + there(そこに)=そこに行く

・go(行く)   + abroad(外国に)=外国に行く   

 

 〝there〟 〝abroad〟 それぞれの中に「に」の意味が含まれている と考えると納得頂けると思います。  

 

・come here 

・go home 

・go overseas

 

なども それぞれ here(ここに) home(家に) overseas(海外に) と同じ考え方です。

 

 

自動詞 他動詞の判別は最終的には理解し覚える。

自動詞 他動詞 見分け方7

 

生徒さんから時々「他動詞、自動詞を動詞ごとにどのように習得していけばよいか?」と聞かれますが、最終的には、動詞ごとに理解し、記憶していく必要があります。  

 

ただし、少しずつこのような作業を繰り返していくと、ある水準まで来た時に、未知なる動詞でも「こういう使い方をするであろう?」と推測が出来る様にはなります。

 

 

辞書のVi( 自動詞 ) Vt( 他動詞 )情報に気を配る。

 

動詞の情報を知りたくて、辞書を活用した時には、必ず 自動詞 他動詞 の情報は確認して下さい。(辞書によっては それぞれをVi(intransitive verb) Vt(transitive verb)などとしてされている物もある。)

 

というのも、正しい形で一つ一つの英単語を使えるようになる事が、最終目標であるので、これらの情報を知らないと、正確に使えるようにならないからです。  

 

自動詞 他動詞 と言う情報を覚えるというのは、言い換えると・・・   

 

「・・する」 例:walk on the street の場合 walk は自動詞で 歩く である。

「~を(~に)+・・する」 例:walk the dog の場合 walk は ~を散歩させる である。

 

という情報をきちんと覚えるということです。 

 

 

英検 TOEIC TOEFL問題集の 自動詞 他動詞 関連に気を配る。

 

 自・他動詞 の区別が出来るようになった後で、英検対策TOEIC対策、TOEFL対策などをする為に問題集を使うと、自・他動詞 の部分の解説が理解出来るので、一気に片づけてしまうと良いと思います。

 

例えば、以下のような問題と解説が出てきます。  

 

・ We will (        ) the problem.

A: talk  B:discuss C: discuss about

 

「正解はBである。talk は自動詞であるので、前置詞が必要になる。talk about なら可。discussは他動詞なので、前置詞 about は不要。」  

 

このような解説を読んでもピンとくるようになるので、関連する部分の問題をゲーム感覚で取り組めます。

 

2015年4月20日 | カテゴリー : 動詞, 文型 | 投稿者 : HOSHINO