SVOO動詞が〝全然解らない〟にサヨナラ!
高校の授業などで文型の話が始まると、英語が嫌になる人もいるのではないかと思います。
実は私もそうでした。『この文章は何文型ですか?』と尋ねられても『わかりません』の連続であったように思います。そして、英語が嫌になっていたのです。本格的に英語学習を開始してから、文型について理解を深めていくと、あれ程わからなかった事が明快に理解できるようになりました。
本日は文型の中の一つ 『SVOO動詞=第4文型』についてお伝えしたいと思います。
そもそも、どうして文型の理解が必要なの?
高校の授業などで『これは何文型ですか?』と尋ねられたり、定期テストの問題で『上記文章と同じ文型の英文を選びなさい』という問題が出題された時などに『英語を理解する上で、そんなこと本当に必要なのだろうか?』と思う方が多いかもしれません。
結論から先にお伝えすると、高校の授業で答えられなくても、定期テストで文型の問題に答えられなくても、あまり困りませんが、英語学習を進めていく上で〝文型を知っていた方が絶対に得〟です。知らないと困る場合の方が多いでしょう。ちなみに、文型を知ることで、私は以下のような得をしました。
・文法書の理解が楽になり、イライラして壁に文法書を投げる事がなくなった。(笑)
・英文の構造が正しく見えるようになる事で、英文を正確に理解できるようになった。
・英文を速く読めるようになり、多読が出来るようになり、結果として英単語を沢山覚えられるようになった。
・正しい順番で英単語の配列が出来るようになり、英会話学習を進める時に楽になった。
文型を理解して、良い事尽くしでした。ですから、文型を理解することは、英語力upに不可欠であると思います。文型を理解した方が、英語力全般を効率的に上げる事が出来るため、文型は理解した方が良いという事になります。
文型は〝動詞の使い方〟と考えるとラク!
文型は5文型とか言われて、色々ありますが、文型を決める要素は動詞です。
人間が言葉を話す時に、単語を配列していきますが、この言葉の配列には一定の法則があります。そして、その中でも動詞が言葉の配列を決める上で、大きなウエイトを占めています。
例えば・・・
・I speak English every day.
(私は毎日英語を話す)
・ I eat vegetables every day.
(私は毎日野菜を食べる)
という時に『~を』の部分には必ず名詞が入ることになります。そして、この『~を』が付いてくる動詞はなんでも良いという訳ではなくて、動詞によって決まっています。
文型で言うと、これはSVOという第3文型になりますが、speakやeatはこの形になりますが、look はこのような形にすることが出来ません。
上の2つの文章では speak と eat が使われていますが、これら2つの動詞が名詞が来るというように制限を与えて、 I やEnglish、vegetables の位置を決めてしまっていることになります。
したがって、文型を決める要素は動詞という事になります。ですから、動詞の使い方を理解して覚えると文型の理解が飛躍的に進みます。
私が文型に関して暗中模索していたころ、『Oは目的語で名詞がきます。』『Cは補語で名詞や形容詞がきます。』などと説明を聞いていても、よく理解できなかったのですが、 それぞれの動詞の使い方を理解すると、気付けば後で勝手に文型が理解できていた記憶があります。
第4文型SVOO動詞が理解できればこんな問題が出来るようになります!
第4文型のポイントが解りある程度記憶してしまうと、以下のような問題もスラスラ解けるようになります。
1.指定の前置詞を使って、同じ意味になるように文を書き換えなさい。
・He teaches us English.(to)
2.以下の英文と同じ文型の英文を選択肢から選びなさい。
・I sent my grand mother a letter.
A: I call him Taro.
B: She looks young.
C: I enjoyed the party last week.
D: I gave her a present.
3. 以下の単語を並び替え文を作成しなさい。
[ of teacher Hanako asked questions many Friday last her ]
正解は・・・・
1.He teaches English to us.
2. D
3.Hanako asked many questions of her teacher last Friday.
高校などの定期テストであれば、ポイントが解れば簡単に解けてしまうでしょう。大学入試、英検、TOEIC、TOEFLなどには上記のような問題は出題されませんが、SVOO知識があると、英文の構造を明確に理解するための一つの要素になるので、是非頑張って理解し、必要なことは記憶して欲しいです。
第4文型SVOO動詞を攻略するポイントは?
第4文型SVOOについて理解する為に、必要なポイントは以下であると思います。
・どのような配列で単語を並べる動詞であるのかを理解すること。
・どのような動詞がSVOO型の動詞になるのか、ある程度記憶してしまうこと。
・英単語の配列が変わった時に、前置詞が必要になること。
・前置詞は動詞ごとにシッカリ覚えておくこと。
第4文型SVOO型動詞って何ですか?
第4文型の動詞は簡単に言うと・・
という配列で単語を並べていける動詞です。
例えば・・・
I gave him a pen. (私は彼にペンをあげた。)という文の場合 動詞 giveはこの形で使っていることになります。himの部分=人、a pen の部分=物 になっています。
I bought him a car.(私は彼に車を買った) という文の場合 動詞 buyはこの形で使っていることになります。himの部分=人、a pen の部分=物になっています。
人の部分を『間接目的語』と言ったり、辞書によってはO1と表している場合もあります。
物の部分を『直接目的語』と言ったり、辞書によってはO2と表している場合もあります。
・主語(subject)=S
・動詞(verb)=V
・人の部分=O1(間接目的語)
・物の部分=O2(直接目的語)
S V O1 (間接目的語) O2(直接目的語) という事になります。
英語の辞書の中にある全ての動詞が、この形で使える訳ではなくて、このような形で使えるものには、限りがあると考えた方が良いでしょう。
例えば、動詞 enjoy ですが、この動詞に関しては、SVOOという文型で使うことはできません。
ですから、ある程度、どのような動詞がこの配列で使えるのか?と言う事を頭に入れた方が楽です。
〝じゃ、どのような動詞がこの形で使えるの?〟と思う方もいるかもしれませんが、覚える前に一つ注意した方が良い点があるので、以下に注意点を記したいと思います。
第4文型SVOO動詞の注意点 単語の配列が変わる時に前置詞が必要!
第4文型SVOOで使える動詞に関する注意点ですが
I gave him a pen. という文章を・・
↓↓↓↓↓↓↓↓
I gave a pen to him. と書き換えることが出来ます。
という形で書き換え可能ということです。
I bought him a car. という文章も・・
↓↓↓↓↓↓↓↓
I bought a car for him. と書き換えることが出来るようになります。
動詞 +人+ 物 から 動詞+ 物+ 前置詞+人 に書き換え可能ということです。
動詞+ 人+ 物 でも 動詞+ 物+ 前置詞+人 でも基本的に意味は一緒になります。
SVOOの文章を書き換えた時には、前置詞to か 前置詞for を使って 物と人 の位置を交換します。
そして、動詞によって、toを使って書き換える動詞と、forを使って書き換える動詞があります。
・toを使って書き換える事が出来るSVOO型動詞を英文法書などでは「give型動詞」
・forを使って書き換える事が出来るSVOO型動詞を「buy型動詞」
と呼んでいる場合が多いです。
もう一度、どのような動詞が SVOOで使えるのか?覚える際に、注意するべき点を以下に記したいと思います。
・人と物の部分を書き換えた時に、前置詞(to か for)が必要になる。
・動詞によってtoを使うべきか?forを使うべきか決まっている。(フィーリングで勝手に決めてはいけない。)
ここまで理解した上で、どのような動詞がSVOO型で使えるのか?を覚えた方が効率は良くなると思います。以下に「give型動詞」と「buy型動詞」を記したいと思います。
give型動詞
以下の動詞が give 型=人と物の位置を交換した時に前置詞toが必要になる動詞です。
・give
・write
・send
・lend
・teach
・throw
・show
・pass
・sell
・read
・bring
・carry など
buy型動詞
以下の動詞が buy型動詞=人と物の位置を交換した時に前置詞forが必要になる動詞です。
・buy
・cook
・make
・choose
・get
・earn
・order など
変わり者の動詞 ask
動詞 人 物 という配列で使える動詞 SVOO型の動詞を 人と物の位置を交換した場合、『前置詞to か for を使い、どちらを使うか?は動詞によって決まっているので、動詞ごとに覚えなければならない』という事でしたが・・・
ask という動詞は変わり者で、 ask 人 物 という形で使う時は特に問題ないのですが物と人の位置を交換した時に、前置詞がtoでもforでもなくてofになる という事を覚えておかなければなりません。
I asked him a question.
I asked a question of him.
という形になります。文法書などではASK型動詞などと書かれているものがありますが、これはそのような特殊な形の為です。
SVOO 動詞 覚え方
上記で「give型動詞」「buy型動詞」「ask」と3つのタイプのSVOO動詞について説明をしましたが・・
「沢山あるこれらの動詞をどのように覚えたら良いのか?」と皆さん思うのではないでしょうか?
最終的には一つ一つ覚えて確実に使えるようにする方が良いと思いますし、ゴロ合わせのようなものはありませんが私は以下のように覚えています。
SVOO動詞は「~に~をする」というパターンである
例えば・・
give:「~に~を与える」
show:「~に~を見せる」
send:「~に~を送る」
make:「~に~を作る」
buy:「~に~を買う」
ask:「~に~を尋ねる」
という形です。
第2文型SVCで使える動詞 taste:「~な味がする」 をこれに当てはめようとしてもうまく行きません。ですから、tasteはSVOO動詞ではないと判定出来ます。
この覚え方で一つだけ注意しなければいけないのは第5文型SVOCの動詞と混同する可能性があることです。
ただし、O1(人)とO2(物)はイコールにはならないが、O=Cという関係は成り立つといういことを抑えておくと心配しなくても良いと思います。
まとめ
どのような動詞をSVOOで使うのか、またどのような前置詞で書き換えが出来るのか?を理解し、覚えてしまうと案外ラクにSVOOをクリアすることが出来ます。
高校のテストなどはここまで出来ると、殆ど正解出来ると思います。また、英文を読む段階までは、ここまで出来ると、文章の構造を理解することは、かなりラクになるはずです。
もし英会話学習を進めたり、ライティングの力を上げたい方は、それぞれの動詞を使って自由自在に文章を作れるまで練習してみることをオススメします。