副詞節を導く従属接続詞4つのポイント
「副詞節を導く従属接続詞って知っていますか?」と生徒さん達にお尋ねすると「なんですか、それ?」と言われますが、「Becauseを使って何か文章を言ってくれませんか?」と言うと、大概の方が文を作れてしまいます。
そして「今のが、副詞節を導く従属接続詞ですよ。」とお伝えすると「え!」と言います。
文法用語で言われると、難しく聞こえるかもしれませんが、実はなんとなく使っているのです。今回は、このなんとなくの部分を、より深く理解できるようにお手伝いさせて頂きます。
副詞節を導く従属接続詞が解ると以下の問題が解けるようになります。
Q1.以下の( )内に入る言葉を選んで下さい。
a. I drink Red Bull ( ) I feel tired.
b.( )I left home, it began to rain.
Q2.以下の日本語を英作して下さい。
「彼は帰宅するとスグに、外出するでしょう。」
Q3.正しい語句を選び空欄を埋めて下さい。
( )it was raining heavily, he continued walking.
(a.Despite b.In spite of c.Although)
ポイント
副詞節を導く従属接続詞のポイントは以下になります。
・副詞節という言葉を理解する。(理解した方が後々便利です。)
・どのように使う言葉であるか?を頭に入れる。
・副詞節を導く従属接続詞にはどのようなものがあるのか?を知っておく。
・それぞれの接続詞の意味を知っておく。
副詞節とは?
副詞節と聞くと難しく感じるかもしれませんが、その言葉の通り、副詞の働きをする節 ということです。
副詞の働きに関しては「不定詞の副詞的用法」のページの中の〝副詞ってナニ?〟を参照して頂けると分かるのですが、副詞は名詞以外を説明できる言葉です。
節というのは文章=主語と動詞を持った構造 の事を指します。
副詞節というのは、副詞の働きをする文章 の事を言います。
主節とは?従属節とは?
副詞節を導く従属接続詞となっているので、従属節という言葉が気になる方もおられると思います。
まず、以下の日本語を見て下さい。
「お腹がすいている時、私はよくチョコレートを食べる」
この日本語の中でメインとなる部分は「私はよくチョコレートを食べる」という部分です。節=文なので、メインとなる文=主節になります。
それに対して、サブとなる部分は「お腹がすいている時」という部分になります。サブになる文=従属節になります。
副詞節を導く従属接続詞の使い方
「僕は昨日疲れていたので、早く寝たよ」と言う場合
Because I was tired yesterday, I went to bed early.
ないしは・・・
I went to bed early because I was tired yesterday. とします。
公式のような形で記すと以下のようになります。
接続詞 主語1+動詞1 , 主語2+動詞2.
or
主語2+動詞2 接続詞 主語1+動詞1.
という形になります。
副詞節を導く従属接続詞の種類
副詞節を導く従属接続詞には以下のようなものがあります。
・when(~な時)
・while(~の間)
・until (~までずっと)
・because(~なので)
・since(~なので、~以来)
・although(~なのだが)
・though(~なのだが)
・as(~な時、~なので)
・once(一度~すると)
・as soon as(~するや否や)
・by the time(~する頃までには)
・before(~する前)
・after(~した後)
・if(もし~)
時・条件の副詞節についての注意点
TOEIC、英検やTOEFLのような資格試験の文法問題集をやっていると「時・条件の副詞節だから未来形は使えず現在形(現在完了も可)で表す」というような解説が出てきます。
私が高校のテストで26点とかをとっていた時は、ちんぷんかんぷん だったのですが、シンプルにまとめると、以下のような事になります。
「whenなどの時間を表す副詞節の中では未来の事でも未来形は使えないので、現在形を使ってください」
これでも文字だけだと分かりにくいので、以下に具体的な形を記したいと思います。
I will feel excited when I study abroad next year.
来年留学する時、私はワクワクするでしょう。
のように、when以下の内容は未来の事を言っているのに、現在形で書いています。
未来の事でもwillやbe going to+動詞の原形のような未来形は使えず、現在形(現在完了も可)で表す と言う事です。
たまに生徒さんが間違うのは以下の2点です。
・主節の部分までも、未来の事であるのに現在形で表す。
・過去形でも、現在形で表すということです。
これは間違いです。
このルールが適用されるのは、あくまでも副詞節内の話です。そして、副詞節内が過去であれば、このルールは気にする必要がありません。
ちなみに、時・条件を表す副詞節は以下のようなものになります。
・when(~な時)
・while(~の間)
・until(~までずっと)
・as soon as(~するや否や)
・by the time(~する頃までには)
・after(~した後)
・before(~する前)
・if (もし~ならば)
冒頭の問題の解説
さて、冒頭の問題の解説です。
Q1.( )内補充問題です。
これは正しい接続詞を選ぶ問題です。それぞれの接続詞の意味を理解する事が重要です。
a.は・・・ I drink Red Bull (when ) I feel tired.になります。「疲れている時、私はレッドブルを飲む」です。
b.は・・・( After)I left home, it began to rain.「家を出た後、雨が降り始めた」です。
Q2の英訳問題「彼は帰宅するとスグに、外出するでしょう。」ですが、答えは・・・
As soon as he comes home, he will go out.になります。主節のHe から始めて、as soon as の従属節を後ろに配置する事も勿論可能です。
この英作文が出来るためには、as soon as の意味を理解している事と、時・条件の副詞節のルールを理解している事が重要になります。
as soon as の中では、未来の事であっても、未来形は使えず、現在形で表すルールなので、それを使います。He で始まる主節に関しては、このルールの影響を受けないので、未来形を使えば大丈夫です。
Q3の空所補充問題ですが・・・ 答えは CのAlthoughが入ります。
( )it was raining heavily, he continued walking.
(a.Despite b.In spite of c.Although)
日本語訳は〝ひどく雨が降っていたにも関わらず、彼は歩き続けました。〟です。
選択肢 aもbもどちらも前置詞的に使う表現の為使うことが出来ません。aとbの選択肢をどのように使うのか?詳細を知りたい方は・・・・
※〝接続詞 前置詞 違い・見分け方が誰でもワカル!〟を参照してみて下さい。
重要文法用語のおさらい
このページの中で出てきた重要キーワードは以下です。理解が不十分なところは、上記説明でもう一度確認してみて下さい。
・副詞
・節
・副詞節
・主節
・従属節
・時・条件を表す副詞節
まとめ
副詞節を導く従属節の理解は進んだでしょうか?文法用語を覚えていなかった方は、この際しっかり覚えてしまいましょう!
内容が理解出来た方は、可能な限り、実際の英会話や英作文でスラスラ使えるように練習してみましょう。実際に使えるようになる事で、知識がより定着してくると思います。